「きょ、今日こそは!
今日こそはあの人にラブレターを!!」
叫んで立ち上がった瞬間。
椅子に蹴つまづいて、その女の子は思いっきり机に顔面を強打した──
これが何度目の放課後になるだろう。
いつから『彼』に、恋心なる想いを抱いたのかも忘れてしまった。
それは忘れもするというものだ。
恋心に、胸をときめかせた瞬間に、
教室の天井から、罠も仕掛けられていないのに洗面器が降ってきたら。
学校内にどうやって侵入したのかも分からない猫の大群に襲われたら。
しかし、彼女は諦めない。
彼女は今日も、良く分からない現象で、ぐしゃぐしゃになったラブレターを更に握り締めて立ち上がる。
彼に、恋心という『ラブレター』で想いを告げる。ただひたすらに、その為だけに──!!
しかし、見ている側はたまったものではない。
それが毎日続くのだ。
そう、毎日顔面を強打し、後頭部には違和感なく現れた金たらいが落下し、廊下では猫の大群に流される……そんな姿を、毎日。
そんな彼女の放課後を目にした人物は、そのあまりにも不憫に発生する不幸の連続を見て思ってしまった。
あっという間に、不思議と納得してしまった。
これはろっこん(もしくは呪い)の類に違いない、と──
そしてついに、思った。
──なんとかしよう。とりあえず、なんとかしよう。
はじめまして、こんにちは。この度MSをつとめさせて頂きます冬眠と申します。
この度は、
ラブの皮を被ったコメディです。
ラブコメにはなりそうにありません。
【状況】
現在、
ろっこんにより『恋心を抱く度にちょっとした不幸に見舞われる』女の子が、恋する先輩の男の子にラブレターを渡そうと奮闘しては、毎日放課後に、結局ろっこんに負けて撃沈している──という状態が発生しております。
【何が出来るの?/PC様が事前情報として、簡単に入手出来る情報】
今回は、女の子を助けてラブレターを無事に届けるもよし、女の子が恋心に物理でもんどりうっているのを『青春っていいねぇ』と眺めるだけもよし。
この度は、マスターコメントに記載のある内容は全てPL様PC様の共有情報として扱って頂く事が可能となっております。
同時に、上記2人のNPCに関するアクションであれば、基本何でも実行可能です。
【制限時間】
1日限りの放課後となります。
情報単体は前から知っていたとしてお取り扱い頂けますが、
アクション自体は、その放課後開始と同時に開始となります。
※活動はあくまで『1日限りの放課後、1本勝負』となります。
詳細は、後述の注意事項を良くご確認下さい。
【NPC】
○叶 寿里(かのう じゅり)
ツインテールの寝子校1年生。1-4組。
2年生の先輩に一目惚れしたは良いものの、無自覚ろっこんの発動条件を満たしてしまい、無自覚のままに恋心を想う度に不幸な目に遭います。
心体共に非常に打たれ強いです。
もうぺしゃんこになろうが、丸焦げになろうが、気がつけばコメディという乙女の力でピンピンしています。
【ろっこん効果】
発動条件:恋心を抱く
能力内容:ちょっとした不幸な出来事が起こる
○吾妻 壬王(あずま みお)2-3組。
黒い短髪の制服よりも白軍服の方が似合いそうな固い性格の、寝子校2年生の美男子です。
こちらも叶 寿里に一目惚れしてしまったものの、持ち前の硬派な性格から
「恋心? そんな軟派な! けしからんっ!」と男からのの告白は硬派ではないと思い、自分からはテコでも動きません。
【留意事項】
・NPCは開始直後は各学年の教室にいます。
(叶 寿里は1-4組。吾妻 壬王は2-3組にいます)
・今回はシナリオの性質上、寝子校が舞台となっております。
寝子校生以外のPC様が参加なさる場合は、OBやOGであるなどの、アクション内に寝子校に入り込む為のコネクションの記載をお願い致します。
無いと、突然『不法侵入者』として、学校外へ叩き出されるかも知れません。
もちろん、それを前提としているという猛者も募集しております。
【注意事項】
※NPC『叶 寿里』のろっこんは、現状、恋の炎が情熱的に燃えるあまり、若干暴走気味となっており、周囲の人も能力内容の影響を受けることがございます。
その為、寿里の近くにいると『猫の大群に押し流される』『金たらいと一緒に落ちてきた洗面器に当たる』等の不幸に巻き込まれてアクションの一部が失敗する可能性があります。
つつがなくアクションをこなすには、対策もしくは複数による相談等が必要となるかも知れません。
【要注意】
※前日、もしくは昼休みからの仕込みアクションは不採用となります。
活動は全て、1日限りの放課後に絞って頂けますようお願い致します。
また放課後以降のアクションも結果によってはお取り扱い出来ない状態となります。ご注意下さい。
両思いなのに恋心が伝えられない一組の男女に福音を届けられるか。またはふざけた不可思議現象に食いつぶされるか。
皆様のご参加を、心よりお待ちしております。