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時間を切り取るカプセル
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【タイムカプセルとタイムマシン】
赤の太いボーダーTシャツにズボンを穿いて。顔にそばかすは元気の印。そんな
アベル・タウンゼンド
は山頂直前でもある、寝子島ロープウェイ“展望台前”に降り立った時、時間は午前10時を差していた。
狙った通りの時間。朝と昼に差しかかろうとする数時間の空気はハイキングとしても最適で、アベルはタイムカプセルを埋めに来たひとの姿を沢山見ることが出来た。
白いタイムカプセルを持ちながら、興味本位に楽しげな瞳が動く。
他にカプセルに入れようとしている人は、一体どんなものを持って来ているのだろう。
自分のものよりも、人の入れようとしているものが気になって仕方が無い。
辺りをきょろきょろしていると、一人の女性、
旅鴉 月詠
が
中沢 リッカルド
町長に、赤で激しく前衛的な模様の描かれたタイムカプセルを渡している光景を目にした。
「なあなあ! それも埋める用なんっ?」
タイムカプセルを有難く受け取ったリッカルド町長に、アベルが珍しさから小走りに駆け寄っていく。
「ああ、とある芸術家さんが、数は安定では無いけれども好きで良ければって描いてくれることになったんです。
これと後橙があるかな。自分で書きたいって人も多いから、そんなに激しく出入りはしないと思うのですが……2種類あるだけでタイムカプセルを置いたテーブルがとても素敵に映えるんですよ!」
「ええなあ! その赤いのめちゃカッコええやんっ! 欲しい!!」
「はは、参りました! 完成した直後に持ち主が決まってしまいましたよ!」
こうして、赤に縦横無尽ながらも細かく計算されたデザインが施されたタイムカプセルはあっという間にアベルの手に渡り、代わりにリッカルド町長がアベルの持っていた白いタイムカプセルを向こうに運んでくれた。
入れ物は手に入れたが、そうなってくるといよいよ他の人が何を入れてくるのかが気になってくる。
再び辺りを見渡すと、何歳くらいだろう、自分よりずっと小さな少女が、大きな袋を両手に向こうから歩いて来た。
「おっ、これは聞かない手はないわ!」
アベル、早速の突撃取材。
「なあなあ、嬢ちゃん。それって全部タイムカプセルに入れるんっ?」
「あ、おにいちゃん。こんにちは! わたしは『こじま うみ』っていいます!」
小島 海美
と名乗った少女は、ぺこりと深くお辞儀をする。
「元気やなぁ。うちは元気少年のアベル・タウンゼン──ちゃうちゃう、うちはこれでも女の子や。元気少年違うんっ」
「アベルおにいちゃ……ええっ、おねえちゃんなのっ? すごーいっ!」
どの辺りが羨望の的になっているかは分からないが、海美は感動の眼差しを惜しむことなくアベルに向けて差し照らしてくる。
「いや、照れるわぁ……! そういや嬢ちゃ……海美ちゃんは、その袋の中身タイムカプセルに入れるん? 誰が何入れるかものごっつ気になるんよっ」
「うんっ、
『うれしの』
の、そつえんしきでもタイムカプセルつくったけど、きょうはそのとき入れられなかったものぜんぶ入れちゃえっておもって!」
「おおっ! うち、人のタイムカプセルの中すっごく気になるんよ!
うちのも全部見せっから、海美ちゃんのも見せてっ!」
「うんっ!」
二人で歩きながら、途中で海美はその体格では一抱えもありそうなタイムカプセルを受け取って、置かれている長机のところまで辿り着いた。
「200ねんごはおとなになるより、もっとながい!」
卵型のタイムカプセルを前に海美は、どんと大きな感想を告げる。
アベルの方のタイムカプセルに入れようとした中身は、未来への自分の手紙。そして大量の、中二病全開だと大評判のお気に入りアニメ番組のステッカー。
一方海美の方は……
「えっと……そうだ、そつえんしきの時もつけなきゃいけなかったから、タイムカプセルに入れられなかったこどもえんのえにっきと……!」
「おっ! 早速思い出らしいものが出てきた! 他にも何かあるんっ?」
「うんっ! あとは、あとは……」
こうして海美の袋から引っ張り出されてタイムカプセルへと移し変えられたものはバラエティに富んでいた。
子供園で作ったけれども、作ったは良いもののあまり使い道も何も無い工作。
髪を結ぶ猫のボンボンがついたゴムを買ってもらって以来、あまり使わなくなった赤いゴム。
そして、昔頑張って集めていたけれども、今となっては何故集めていたのかも分からない
西野町とうふ店
の豆乳プリンの容器を10個程……
「うわ、凄いわぁ……!」
「すごいっ、ぜんぶ入れてもまだ空きがあるっ! アベルおねえちゃんっ、入らなかったらこっちのほうにあきがあるよっ!」
「ほんまっ? なら、うちのステッカー少し入れてもええ? かさばるからどうにも上手く入らへん」
「うんっ、いいよ~っ!」
渡された“ちゅうにびょう”心に響くステッカーを、まだ発病もしていないピュアな小学生が自分のタイムカプセルに収めるという光景はなんともなく痛ましいものであったが、必要なのは200年後の後世に伝えるという事である。その大目的を思えば、この光景も若干は些事だとも思えるだろう。
そんな中、高校生位であろうか。自分達よりも遥かに大人に感じる一人の女性が、猫の模様が入ったバッグから次々と猫アイテムを長机に整えるように出していた。
そんな大人びた光景に思わず目を奪われる二人。
しかし、
「あ、猫メモにいない猫です! 追加しなくちゃ……!」
そう告げるのを最後に、うっかり長机に物を広げたまま、そちらに足を向け掛ける瞬間が約3回。本人はそちらももちろん気にしていない訳ではないが、置かれている品に何かあっては大変と、傍から見ているちびっ子は気が気ではない。
彼女、
綾辻 綾花
がそれに気付いたのは、4回目の新しい野良の猫を猫メモに控えなくてはと思った瞬間だった。
「あ……っ。すみません、大丈夫ですから……!」
恥ずかしそうに顔を赤めながら、慌ててテーブルの上に置かれていた物を恥ずかしそうに慌ててタイムカプセルにしまい込む。
タイムカプセルに収められたのは、猫の写真集(文庫サイズ)、猫の写真(20枚)、猫のぬいぐるみ……
「凄いわぁ、皆猫で一杯や!」
「ぬいぐるみ可愛い!」
「見てもええっ? 写真、見てもええっ?」
「ぬいぐるみを触ってみたい!」
「あ、はい。もちろん、どうぞ」
目に憧れを隠さず、心から自分に正直な発言に、綾花はむしろ喜んで持ち物を広げて見せた。
様々なアングルから取られた写真20枚は圧巻で、アベルの心をときめかせ、ぬいぐるみはそのくたりとなる柔らかさから海美に大好評だった。
二人はそれらがタイムカプセルへと詰められていく光景に歓喜した。
何しろタイムカプセルが全て猫で統一されているのだから、それはかなりのインパクトがある。
その全てを、瞳を逸らさず見つめられ続けた恥ずかしさを隠せないまま、最後に綾花は未来への手紙を手に取った。
その時、きらりと指につけた指輪が小さく光る。
「(これは、大切なものだけれどもタイムカプセルには入れられないかな)」
しみじみと思い出を辿りながら自分の指に嵌った指輪を見つめた。
これは、この島で起きた不思議現象での思い出の一つ。
あるところで“猫の王さま”という存在に出会って、沢山話し、そして沢山もふもふした記憶。
沢山起こる不思議現象の中でも、また起これば良いなと、また出会ってお話が出来れば良いなと、深く強く願いを掛けた一品だから。
ちびっ子二人はその指輪を見つめる綾花のまなざしに、それはきっと大変な曰くがあって、そしてとても大切なものなのだろうと察知して、とてもきれい、と思いつつ思わず喉まで自然と出掛ける素直な感想を必死に押さえ込んだ。
そして、最後の手紙に手を掛けた綾花に、今まで黙っていた分の針が振り切れたようにアベルが話し出す。
「ねーちゃん! その手紙は何て書いてあるんっ?
さっきから気ぃなって、気ぃなって!!」
「わたしもきになる!」
手を上げん勢いで質問する二人に綾花は笑顔で答えた。
「これは、いつか誰かタイムカプセルを開けるときに読んで欲しいなって思って書いた手紙です。
200年後なので、いつかは子孫に開けてもらえたらなって──」
「そか、知らん人やのうて、子孫に遺すて手があった!」
アベルが今から書き直し出来ないかなとばかりに、既に固く閉じていたカプセルを開こうと躍起になる中、
「わたしはじぶんへの向けた手がみをかいたよ!」
アベルと綾花が、え? と顔を確認するように海美を見た。
海美は自信ありげに胸を張ってみる。
「うんっ、わたしへの手がみ!
だいは『い学がしんぽして207才まで生きてるわたしへ』って!
ないようは……ひみつ!
200ねんごにはタイムマシンが発明されてて、わたしにおへんじとどいたりしないかな!
あしたからたのしみだ!!」
アベルと綾花は、二人並んで目の前の少女の想像力と発想力に、心からの驚きと感嘆を覚えずにはいられなかった。
そして、思った。
──もしかして、
自分のところにも、タイムマシンによる未来からのメッセージが来たりしないかな、と。
タイムカプセルを埋めた夕方。
小島 海美
は机に向かって明日の宿題をしていた。
妙に机に違和感がある、気がする。そう思いながら、勉強をしていたら、部屋を覗いた自分の母親が、感動した様子で机を見つめた。
「机の上、すっきりしたじゃない」
その言葉に何のことだろうと、海美が改めて机の上を見改めると、昨日まで机を占拠していた色々なものがなくなっているではないか。
「そうだ、ぜんぶカプセルに入れちゃったからだ!」
海美はどれもいらないから、全部放り込んでしまっても良いだろうとずっとおもっていたのだが……
机の、昨日まで占拠していた物置き場と化していた場所に手を伸ばしてみる……何も引っかからない。
「なくなると、なんだかちょっとさびしい……」
過ぎてしまったものは仕方ない。とはいえ、手を伸ばして何も無いというのは、小学生の海美にはあまりにも切ない現実だった……
そして、同じく夕方に。
綾辻 綾花
は、タイムカプセルを埋めた帰り道に、携帯で撮っていた写真をプリントアウトして今日タイムカプセルを埋めた場所の目印として、メモと一緒に挟み込んでおく事にした。
200年、永い永い時の間だが──恐らくこれを開けるであろう自分の子孫も猫好きのはず。
根拠は無い、ただ確信はあった。むしろ、そこはかなり重要な箇所として遺伝してもらいたいところだ。
子孫は猫好きで、だったら今回のタイムカプセルも喜んでくれるはず……少なくとも、喜んでもらえるようなチョイスをしたはず。
「大丈夫、ですよね……?」
僅かに不安になりながらも、首を振ってそれを振り払う。
明日にも目印として、問題が無いようだったら、近くにホームセンターにでも寄って木の苗を植えに行こうと決意する。
振り払った不安と共に、今日出会った猫たちも関する猫メモの充実も図りたいと、明るい未来を想像しながら。
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シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月15日
参加申し込みの期限
2015年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月22日 11時00分
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