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今朝、曲がり角で
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chapter.3
ミッシェル・ナイスゲイ
と
御剣 刀
の場合
遅刻間際の生徒は、多くの場合何かを口にくわえながら走っているものである。
御剣 刀
も、その中のひとりであった。
彼は部活の朝練の時間を勘違いするという凡ミスを犯し、全力ダッシュで学校へ向かっていた。
「ヤバい、遅刻する! のんきに朝飯つくってる場合じゃなかった!!」
後悔の言葉を口にしても、時間が戻るわけではない。刀にできることは、ただひたすら急ぐことである。
とはいえ、せっかくつくった朝飯を食べないのももったいない。何より、腹に何も入っていないと朝練どころではない。
ということで彼は、つくりたてのおにぎりを口にくわえ、ひたすらに駆けていた。
「ほのははいへは、はにあいほうはな」
おにぎりを頬張っているため何言ってるか全然わからないけど、たぶんこのままいけば間に合いそうだ、的なことを言っているのだろう。
「ふんひふんほうひほはふひ、へっはほーはい!」
準備運動にもなるし、結果オーライだ的なことを言いながら、刀は腕時計を確認する。かなり際どい時間だ。
けれど、自分ならいける。いけるはずだ。刀はそう信じ、願っていた。
その少し前、
ミッシェル・ナイスゲイ
は自室で起床した後、日課である基礎体温の測定を行っていた。体温計をくわえながら、ミッシェルは鏡を見る。
「んー……?」
なんとなく、肌にハリがない気がする。心なしか、ツヤも悪く見える。ミッシェルは、体温計を口から離すと、より鏡に近づいてまじまじと見つめた。やっぱり、肌の調子がおかしい。
「ちゃんとケアしていたのに、どうして!?」
ショックを受けつつ、ミッシェルの頭の中では様々な可能性が浮かんでいた。
何か肌に悪いものでも食べた?
生活リズムが乱れた?
お酒を飲み過ぎた?
しかしそのどれも、思い当たる節はない。もしかしたら忘れてるだけかもしれないけど、少なくとも本人の記憶にはなかった。
「……はっ!」
その時ミッシェルは、思い当たってしまった。残ったひとつの原因。
「これは……まさか……お肌の曲がり角!?」
たしかに、年齢的にもそこにぶつかってもおかしくはない。
おかしくはないし、ガイドにある通りぶつかっているのだからそういう意味でも間違ってはいない。完全に予想外ではあったが。
ミッシェルはわなわなと震えながら、お肌をなでる。脳裏に浮かんでいたのは、ある教師が言っていたセリフである。
曰く、女性ホルモンは美しい肌や髪を保ち、老化を防ぐ。
曰く、女性ホルモンはオーガズムによって分泌される。
「つまり……心身ともに満たされることをすれば、女性ホルモンのバランスが整って肌に潤いが戻るはず!」
彼の言う「心身ともに満たされること」が何なのかは各々の想像に任せるとして、ミッシェルはそうと決めたら動くのが早かった。
「早速実行するわ〜ん! 早くしないとシワやシミが出来ちゃう!」
言うが早いか、ミッシェルはイケメンと出会うべく、家を飛び出した。透け透けのネグリジェのままで。
そして何の因果か、刀とミッシェルは同じ曲がり角に同時に差し掛かり、今まさに衝突しようとしていた。
「ん……?」
しかしそこは剣術を習い、運動神経も良い刀。曲がり角の先から、人の気配が近づいてくることを寸前で察した。
のは良かったのだが、彼はそこで「大回りする時間も惜しい」と判断してしまった。これが最大の過ちだった。
——こんなとこでぶつかるなんて、ベタなマネでおにぎりを落としてたまるか。
変なタイミングで血をたぎらせてしまった刀は、華麗な足さばきで気配の主をギリギリでかわそうと試みた。
故に、減速などはしない。むしろよりスピードを上げ、勢いをつける。
予想したタイミングで角から相手が現れ、予定通りの足運びをしてみせる刀。
しかし、今回に限っていえば相手が悪かった。
「って、なんだ!?」
その相手……ミッシェルの透け透けネグリジェ姿を視界に入れてしまった刀は、瞬間、動きが止まった。理解が追いつかないものを見ると足が止まってしまうのは、武芸の達人だとしても仕方のないことなのだ。
「っ!!」
直後、刀とミッシェルは激しくぶつかった。視線や重心のバランスから動きを先読みし、回避しようという刀の目論見は透け透けネグリジェによってあえなく失敗に終わった。
「いてて……」
予想以上の衝撃に背中から倒れた刀は、ぶつかった相手……ミッシェルも同じように倒れているのを視界に入れた。
「悪い、大丈夫か?」
格好がちょっとアレで、全体的な雰囲気もちょっとアレな相手だけど、ぶつかったのにはこちらにも原因がある。
刀は素直に謝り、手を差し伸べた。
が、ミッシェルはその手を掴もうとはしなかった。代わりに彼が掴もうとしたもの、それは刀の大事なところだった。
「なっ!?」
慌てて飛び退く刀。しかしミッシェルは素早く起き上がると、すかさず間合いを詰めてきた。
「女性ホルモン……アタシには女性ホルモンが必要なのよん!!」
「いやちょっと待てっ、意味がわからない!」
「ホルモンを、マキシマムにしたいのよん」
「それでなんでここを掴もうとしてくる!?」
なんとか刀の大事なところを掴もうと手を伸ばすミッシェルと、それをすんでのところでかわす刀。一進一退の攻防の隙間に、互いの言葉が飛び交う。
「心身共に満たされることをすれば、お肌も元通りになるはずなのよ〜ん!」
「お前さてはわざとぶつかりにきただろ!?」
「そんなことないわ〜ん、さあ早く、シワが出来ちゃう前に!」
「そんなことされたら、俺の心に癒えない傷が出来るだろうが!」
刀は我慢しきれず手で強くミッシェルを押しのけると、強引に距離を空けた。
と、ここで彼はあることに気付く。
俺、さっきから普通に喋ってない? と。
くわえてたおにぎり、どうしたんだっけ? と。
くるりと首を回す刀。するとさっきまで彼の口に収まっていたおにぎりは、無残にも地面に落ちていた。
「あーっ、俺のおにぎり!!」
いつ落ちた? 三分ルールが使えるか? あれ、三秒だったか?
考えている間にも、時間は経ってしまう。
「ええい、三秒も三分も変わらねえよ!」
刀はバッとおにぎりを拾い上げると、砂を払って口に放り込んだ。
「とんだ厄日だちくしょう!」
一気にそれを飲み込むと、刀は叫びながら学校へと走っていった。残されたミッシェルは、名残惜しそうにその後ろ姿を見つめていた。
「アタシも、そんな風に口に頬張りたかったわん……」
何を頬張るつもりだったのかは、各々の想像に任せたい。ただひとつ言えるのは、未遂に終わって良かったね刀君、ということである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月14日
参加申し込みの期限
2015年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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