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今朝、曲がり角で
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chapter.8
羽生 碧南
と
猫島 寝太郎
の場合
始業時間を告げるチャイムの音が鳴った。
既に教科書を広げ先生を待つ生徒や、慌てて教室に駆け込む生徒など様々いる中、
羽生 碧南
はまだ教室へも辿り着いていなかった。
「やばい! もう授業が始まっちゃうよ!」
彼女は、バスケ部の朝練を終えて軽くシャワーを浴び終えたところだった。
服を着替えながら時計を見た時には、確かに余裕があるはずだった。が、どうやら更衣室の時計が少し遅れてしまったいたらしい。
碧南はせっかくシャワーを浴び終えたばかりだというのに、また汗をかきかねない勢いでダッシュしていた。
まだ湿り気の残ったボブヘアーが、風になびく。その表情はコートを駆け抜ける女戦士のようだ。
ただ残念なのは、ここがコート上でも試合中でも何でもなく、遅刻の瀬戸際で必死に廊下を走っているというシチュエーションであることだけれど。
「あの角を曲がれば、あとは教室へまっしぐら! 今ならまだ間に合うはず!」
碧南が自分を奮い立たせるように言った。この時間なら出会い頭にぶつかるなんてことはないはず。その油断が、事故を招いた。
どん、と大きな音がして、次の瞬間碧南は背中から倒れていた。一瞬視界が真っ暗になる。次に彼女の視界に写ったのは、
猫島 寝太郎
の顔だった。しかも、相当近かった。
「……っ、大丈夫、ですか?」
目の前の寝太郎は、どういうわけかやや眉を寄せ気味にした表情で自分へと聞いてくる。ちょっと格好つけた風である。
実際に碧南がそう感じたかどうかはさておき、碧南はこの距離感に心臓をばくばくさせていた。近い。おそろしく顔同士が近い。
が、寝太郎側はそんな距離感を意識する余裕もないのが実情だった。
碧南とぶつかった瞬間、前のめりに倒れてしまった彼は覆い被さりそうになってしまい、密着を避けるため慌てて地面に手をついた。その時の手のひらの痛みが、まず彼の意識を支配していた。
きっと眉が寄っていたのも、僅かに言葉が詰まったのも、痛みからなのだろう。
——あれ、返事がない。どこか痛めちゃったのかな。
目の前の碧南が何も言わないことでそう思った寝太郎は、心配そうにじっと碧南を見つめた。碧南からしたら距離感を意識しすぎて言葉が出てこないだけなのに、そんなに見つめられたら余計言葉が出なくなってしまう。彼女は、顔がどんどん赤くなっているのを感じた。
「顔が……?」
気のせいか、さっきより赤いような。女性にしては大柄なその体格と、女性らしい表情のギャップに寝太郎は思わず目を奪われてしまった。
乾ききっていない髪の毛はどこか色っぽさすら感じられ、かわいらしいつくりの顔に花を添えている。気がつけば、寝太郎は随分長い時間彼女を見つめていた。
「っと、ごめんなさい!」
やがて自分のそんな行動に気がついた寝太郎は、体を起こそうとする。が、バランスが崩れてさらに前方に倒れこみそうになる。
彼は慌てて、もう一度手を床についた。壁ドンならぬ、床ドンである。流行っているかどうかは知らない。
「っ!」
碧南は、思わずびくっと肩を震わせ言葉を失った。さっきのでも充分に近かったのに、今度はさらに近い。
というか、もう数センチくらいしかお互いの顔の隙間がない。
「……!!」
それを意識してしまうと、もうダメだった。碧南はすっかりパニックになり、がばっと起き上がる。
「痛っ!?」
その拍子に寝太郎の顔に思い切り頭頂部がヒットするが、それにすら碧南は気付いていないのか、廊下を走り抜けていってしまった。たぶん、教室とは別な方向へ。
「いたた……なんだか、悪いことしちゃったなあ」
もっと早く自分が起き上がっていれば、あそこまで女性を驚かせることにはならなかったかもしれない。いや、そもそもこんな遅刻ぎりぎりの時間に廊下を歩いていなければ。
寝太郎はそう思いつつ、鞄の中に目を向けた。そこにはぎっしりとお菓子が詰まっている。どうやら登校途中にこれを買い込んでいたのが、彼の遅刻の原因だったようだ。
「本当にごめんね」
せめてお詫びに、お菓子のひとつでもあげられたら良かった。少女の姿はもう見えなくなっていたので、叶わないことだけれど。
もう時間的に遅刻が確定したことを悟った寝太郎は、開き直ったのか買い込んだお菓子の中から、ちっちゃなチョコを取りだして口の中に入れた。
ビターな味を舌に感じながら、寝太郎はゆっくりと教室に向かう。「もっと甘いの、買わなかったっけ?」なんてことを思いながら。
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あとがき
担当マスター:
萩栄一
ファンレターはマスターページから!
萩栄一です。
今回のシナリオに参加していただき、ありがとうございました。
曲がり角限定、しかも縛りアリ、という条件でのシナリオでしたけれど、
皆さん思い思いのぶつかりかたをしてくれていて、とても楽しく書かせていただきました。
シチュエーション限定シナリオは、今後も何か思いついたらやろうかなとぼんやり考えています。
なお、アクションに対する意見などを、
個別コメントで何人かの方に送らせていただきました。
それでは、また次回のシナリオでお会いできることを楽しみにしています。
長文に付き合っていただき、ありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月14日
参加申し込みの期限
2015年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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