this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
沈黙の恋人たち
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
20
つぎへ >>
「つまり、ソ連とポーランドが仲良しで」
「ソ連と、ポーランドが仲良しというと」隣りの
八神 修
がポツリとつぶやいた。「不可侵条約で、形だけの平穏が保たれていたポ・ソ戦争後の状態か……」
リア充は、声の方を見る。
修は本日、テスト勉強に訪れていた。
テストは彼にとって、知識を試し、己を研鑽する良い機会。
充実した時間を得られる、楽しいものである。
点数を誇るつもりはないが、ミスなく回答を作成したときの充実感はなかなかのものだ。
最後まで、有意義な時間を過ごしたい。
(明日は射的部で打ち上げ)自然、修の口元に笑みが浮かぶ。
ゲーム形式の射的に、ちょっとしたお菓子を景品にする。
(撃ち上げ、ってやつだな)軽い言葉の平仄に、くすりと笑う修。
言葉遊びは嫌いではない。
しかし、今はテスト勉強に集中だ。
修は特別な参考書、小難しすぎる問題集は使用しない。
必要とあればそれらを持ち出すこともあるが、テスト直前のこの時期、そんなものは不要である。
彼が取り出すのは教科書、それからノート。
(実は高校の課程は、教科書の隅々まで読めば、満点が取れるものさ)
たとえば世界史。
点と点のつながりが生まれ、そこに人物が躍動する。
思惑が絡み合い、そこに大きな世界史的なうねりが生まれる。
要点をメモし、記憶をさらに強化。誘発される反応を愉しむ。
とても楽しい。生き生きと知性、感性をみなぎらせ、修はテスト勉強に勤しむ。
本来はそこまで要求されない、世界史の深い知識にまでつい踏み込んでしまう。
教科書の注釈、資料集の図表、出典や考察、巻末の索引、人物一覧、年表まで。
ふと我に返ると、周囲の喧騒が耳に入った。
その気はなくても、つい修は口を出してしまう。
「形だけ……」カップルが、修の方を向く。
「チェコ問題を口実に、ソ連が一方的に破棄した後、弱体化したポーランドは逆にドイツに秋波を送って、不可侵条約を結ぶんだな」
「……」
「だから、先ほどの流れにそっていうと」繰り返す。修に悪気はない。「彼氏の我侭さに困った彼女さんが、ドイツになびく流れか」
「……」
「修羅場、だな」くす、と笑みを浮かべる。
彼に悪気はない。ただ、勉強していただけだ。
にもかかわらず、隣もリア充は、マジノ線突破の報を受けたパリ市民のように、顔を真っ青にした。
「そ、その後……どうなるんですか?」恐る恐る尋ねるタヌ夫。
「どうって? どうもしないさ。政治の力学が流れるだけ」修はさらさらとノートにまとめていく。「この時期のドイツは,
危険
だからな……。宥和政策を決め込む
弱腰
なイギリスに付け込んで、獲物のフランスを
蹂躙する
。バルバロッサで勝利したと言っても、カフカス山脈の麓で何が起こったか知る者は少ない。周囲の連中は
その場しのぎ
ばかりだからな。結局、最後に笑ったのは巨大国家
リヴァイアサン
のアメリカだな。愚にもつかない」
顔を上げて、ふっと溜息をつく修。
「国家に、真の友人なしというのは、本当だな」
死の静寂が、図書館2階を見舞った。
「物知りがいるね、コン子ちゃん!」笑って顔をあげるタヌ夫が硬直する。
コン子が、こっちを向いていない。
彼女の視線は、修にくぎ付けにされていた。
視線に気づく修が会釈をすると、コン子もぎこちなく頭を下げる。
「か、帰ろう、コン子ちゃん!」なにやら危険な雰囲気を感じ、タヌ夫が立ち上がる。
「あの、どちらの方ですか?」そちらを見向きもせず、コン子が修に言う。
「ん? 八神だが……」
「いえ、そうじゃなくて」コン子が言う。「ドイツですか? それともフランス?」
「かかか、帰ろうか!」強引に腕を引っ張るタヌ夫。
「アメリカ? アメリカですか?」
「家で勉強しよう!」抱えるようにして自習室を出ていく二人。
「星条旗よ、永遠なれ~」
コン子の声が響いた。
修は首を傾げた。
……。
……。
生者必滅、変幻流転!
国家に友人は存在せず、昨日の朋友が明日の敵であるように、リア充の心は頼りなく揺らぐ。
まさに人情紙風船。
しかし、見よ。ふらちな軽薄の罷り通るこの現代、この寝子島図書館で、真実の愛を貫こうとする少女がいたのだ!
(ああ……そんな声を出されたら……)
ほわほわ桜色に染まる碧南の脳。
彼女のインナーワールドでは、酒田塩納豆が受肉され、彼女の妄想にしたがって、甘々なセリフを囁いていた。
実は乙女ゲームの知識が豊富な碧南。ありとあらゆるシチュエーションが総動員し、彼女の物語を紡ぎあげる。
恋の勝者は、現実にではなく、幻想に牢固たる王城を築く者なのかもしれない。
明日のテストを千光年のかなたに押しやり、碧南はひたすらラブラブシチュエーションに耽溺していくのだった。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
20
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
沈黙の恋人たち
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
ぱーすぺ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月01日
参加申し込みの期限
2015年05月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!