this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
暴走する人馬、鳴り響くは銃声 ~機鋼世界マシナリア~
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
■四章「黒の審判者」
「こちらです、お早く!」
「そう急かさないで。あまり焦ってもいい結果は生まれないわよ」
兵士の一団に先導され崩れた列車の前にいるのは一人の少女、
桃川 圭花
であった。
彼女は仲間がイザナを食い止める間に生き残った兵士達を連れて重要物資の確保に来たのである。
「それにしてもお仲間の援護などに入らずともよろしかったのでしょうか?」
いまだ激しい戦闘音が響く方角を振り向き、兵士の一人が桃川に問い掛けた。
振り向きもせず列車に向って歩きながら桃川はそれに返答する。
「全員で戦闘して倒しきれればいいのだけれど……相手が奥の手を用意していないとも言えないわ、相手はあのハガルの部下だもの。用心に越したことはないわ」
かつての戦いの際、辛うじて勝利を収めたもののハガル自身はほぼ無傷という結果に終わっていた事を思い出していた。
しかも笑いながら去っていったことを。
(そう、彼にとって……あの戦いでさえも此方の戦力を計る為のお遊びに過ぎなかった。それなら今回だって……)
しかしそこまで考えて彼女は思考を切り替える。
考えるべきではないことは思考の端へと追いやる。今やるべきことは思案ではない、行動なのだから。
見れば目の前の列車は異形の攻撃によって、真っ二つに斬り裂かれ横倒しになっている。
風でからからと回っている車輪に目を付け桃川はその外れかかっていた車輪を列車からはがすと線路の先へと歩いていく。
「あの、一体何を……」
「気にしないで。説明するよりも見てもらった方が早いわ。あなた達は重要物資を再度運搬できるように列車から運び出しておいてくれる?」
「は、はいっ」
ちーあによる情報偽装が効いているのか兵士達は桃川の指示に従順に従っている。
いまの彼女は彼ら兵士にとって現地にいる最上位の上官なのだから。
もちろん、偽装なので今回限りの一時的なものだろうが。
「さて、上手く動いてくれるといいのだけれど」
桃川はメガネをはずし、懐にしまうと車輪を掲げた。
淡く発光したそれは桃川によって線路に設置されると、次第にばらばらとなった破片が寄り集まっていく。
数秒も経たずに列車の土台部分が形をなし、再び桃川が土台部分に触れるとさらに周囲の破片が集まりそれは一両の列車となった。
内装の椅子に触れ、壁に触れ、操縦席の機械類にも触れていく。
次第にそれらは破壊される前の完全な姿を取り戻していった。
「これでよし。形は戻したけどあとはちゃんと動くか、よね」
計器類の細かな部分は分からなかったが主電源らしきものはなんとか判別がついた。
上にいれる様にしてスイッチをオンにすると機械の駆動音が静かに響き、列車は再度稼働を始めたようであった。
「おお、起動させたのですね! これで再度輸送が可能になります!」
「そちらの方はどうなの? 重要物資は問題なく積み込めるのかしら」
「はいっ!」
安堵の吐息をふうっと漏らし、桃川は椅子に腰かける。
「さて……あとは向こうの方を何とかしないとよね」
彼女が意識を向ける先では……いまだ激しい戦闘の音が継続していた。
――雪原、中央付近。
燃え盛るイザナに捕まれ、炎の奔流の中に晒される斗南にはすでに抵抗する力は残っていない。
(体が動かない……このまま、じゃ……)
「そのまま動くなッ!」
「……っ!」
雪原に白刃が斬撃の軌跡を残す。
弾かれる様にして斗南はイザナの手の拘束から解き放たれる。
男は空中で彼を抱き留めるとイザナから距離を取った位置で降ろし、再びイザナを見据えて戦闘態勢を取った。
「おい、まだ生きているか?」
「平気だ。まだ、俺は……ぐっ!」
立ち上がろうとする斗南であったが、身体のダメージは深刻で思うようにいかないようであった。
「列車の方へ後退してくれ」
「……だが!」
「仲間を失いたくないんだ、誰一人」
「…………くっ!」
自分でも戦闘継続が不可能であることが分かっていたのだろう、斗南は歯を食いしばりながら列車へと後退していった。
斗南が後方へ向かうのと同時に男はイザナに対して平行に走り出す。
雪原の真ん中に立つイザナは手の平から雷光を放ち、走る男を狙った。
「ほらほら、どうしたの? 逃げてるだけじゃなにもできないわよっ!」
次々と放たれる雷光が男の後方を爆砕していく。いまだ少しだけではあるが雷光よりも男の走る速度の方が勝っているようだ。
男――――
御剣 刀
は雷光を紙一重で躱しながらイザナとの距離を少しずつ詰めていった。
御剣の回避行動後の隙を狙い、イザナは雷光をまっすぐに放つ。雪を割り、人一人は軽く呑み込めるほどの雷光が吼える。
重心をわざと右へ崩し、身体を雪に倒れ込ませるようにして雷光を御剣は寸前で躱す。
「よく避けたじゃない……でも、甘いのよね……人間って生き物はさァッ!」
空いていた左手で放たれた二発目の雷光が御剣を襲う。
回避は不可能と判断し、鉄裂き振動丸を地面に突き刺して御剣は耐える姿勢を取った。
「ぐぅううあああああーーッ!!」
身体中を雷光が走り抜け、痺れるような激痛が全身に響く。辛うじて立ってはいるが、直ぐに動けそうにはなかった。
静かにイザナが歩いてくる。実に妖艶な笑みを浮かべながら。
「ふふっ、ほんとうに大したものよ。あの雷光を受けて五体満足で立っているなんて」
「当たり前だろ……あんな攻撃、虫に刺されたような……もんだろ」
「……ッ!」
イザナは右回し蹴りを御剣の脇腹に打ち込んだ。衝撃を一切殺せずに御剣はそのまま後方へと吹き飛んで雪原を転がる。
口の中を切ったのだろうか、鉄の味が口に広がっていく。
「がふっ……! ぐ、あ……はあはあ」
「大丈夫。無粋な口をきいた罰に――――欠片も残さずに消してあげるから……面白かったわよ、人間にしてはね」
仰向けに倒れる御剣に目掛け腕を振り上げ、手の平で大きな雷球をイザナが練り上げた瞬間、彼は撃鉄が落ちるイメージを浮かべた。
その時、彼の周りの時間の流れがゆっくりと流れる様に変化する。
即座に立ち上がると彼は痛みに打ち震える身体を制し、腰だめに鉄裂き振動丸を構えた。
身体のばねを最大限に利用し、彼は刀を振り抜く。それは通常の力による斬撃ではなく、技による変則的な斬撃。
世界の速度が戻り、イザナはその身を御剣によって深く斬り裂かれた。
紫色の血飛沫を噴き上げ、イザナの血液が雪原を染めていく。
「あぐううああああうぅうあああぁぁぁあああーーーーーッ!」
急なダメージにも怯まず、冷静に後方へと跳躍したイザナは切られた傷口を抑えながら御剣を睨み付けた。
「このこのこのコノコノコノコのコノォォッ! 人間風情がァ! この私にィ!! 傷を……あがぅううあああ……ッ!」
――戦闘区域付近、山の頂上。
「そろそろ頃合いですかねぃ……」
骨削は雪の中に仕掛けていた爆薬のスイッチを押した。タイマー表示が動きだし、起爆までのカウントダウンが始まる。
仕掛けられたのは兵士の装備から拝借した爆薬だが雪の深く積もった山の頂上で爆発させればどうなるか……誰の目にも明らかである。
「さーて、実に面白い様を見せてくれることを期待しますよい」
骨削はそう言うとこの後の様を観察する為にその場を去っていった。
直後、爆音が山の頂上に響き渡る。
一瞬の静寂の後、地が揺らぐような重低音が鳴り……山頂に積もった雪は大きな雪崩となって戦闘区域となっている雪原へと向かう。
轟音を鳴り響かせ、進む雪崩は木々を薙ぎ倒し巻き込んでさらにその凶悪さを増していく。
白い悪魔といえるほどの巨大な力が戦場にいる者全てに近づいていった。
――雪原、中央付近。
「うぎぅアアあああアアァァアーーーッッッ!」
痛みに打ち震え、吼えるイザナはその身の周りに九つの雷球を顕現する。
それらは彼女の周りを回転し始めた。
傷口から黒い闇が噴出し、それは彼女の頭上に球体となって凝縮されていく。
その時、轟音が響く。
イザナが振り向くと山頂から巨大な雪崩が降りてきている。このままでは戦場全体が雪の下敷きとなるのは明白であった。
「邪魔だぁぁああああきえろぉォォォーーーーーーーーーーッッ!」
怒りに身を任せ、イザナは九つの雷球を纏わせた漆黒の球体を雪崩に向かって投げつけた。
雪崩と衝突した漆黒の球体と雷球は弾け飛び、激しい黒い光を発生させる。
黒い光は雪崩を飲み込み、山全体へと広がっていく。
その黒い光は触れた物すべてを黒く塗り潰し……そして――――消し去った。跡形もなく。
「はぁ、はぁ……ツギハ、あいつラ……!」
黒いオーラを纏いながら浮遊するイザナは狂気の表情を浮かべ、御剣達の方へと向くがそこで動きが止まった。
その様子は誰かと会話している様に見える。
「戻れ? イマ、いいとこなのニィ……ッ! ぐっ……わかった、戻るわ……ハガル様」
一瞥する様に戦場全体を見渡した後、イザナは御剣を睨む。
「次は……殺す」
一言そういうと、闇が滲みだす様にイザナの背後から現れ、彼女はそれに包まれ消えていった。
御剣はその場に腰を下ろし、安堵の息をつく。
それも当たり前といえるだろう。なぜなら……目の前にあったはずの巨大な山は麓だけを残し、跡形もなく消し飛んでいたのだから。
「えらい奴に、目を付けられちまったもんだな……はぁ、まったく」
溜め息をつきつつ雪に身を投げ出し、御剣は戦いに疲れたその身を一時の間だけでも休ませるのであった。
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
暴走する人馬、鳴り響くは銃声 ~機鋼世界マシナリア~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
ウケッキ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月25日
参加申し込みの期限
2016年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!