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悠久の時の彼方へ~オルレアンの少女
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「閣下の忠誠心とやらの強さは、よくわかった」
その時、前に出たのは
桜崎 巴
だった。
「我らは、遥か東方の国、所謂プレスター・ジョン国の使いとして参上した」
プレスター・ジョン国―――中世ヨーロッパで信じられていた、東方に存在するとされたキリスト教国の名前である。正攻法が通じないなら、大それたはったりをかますのが吉だ。
「プレスター・ジョン国……?」
思わぬ名前を耳にし、デュノワは眉を寄せた。
「見ての通り、あたし達は奇妙な格好の東洋人で、文化も違う。ここじゃプレスター・ジョン国はエチオピアにあると思われてるが、それば間違いだ。もっと東、明国の近くから、王の命令を受けて派遣されてきたのが、あたし達さ。
閣下には、あたし達がジャンヌとともに戦線を張ることをお許し願いたい。そして願わくば、最大限の支援を」
「そなたの話が本当として―――なぜ、はるばるここまでやって来た?」
「その疑問も当然―――実は我が国もイスラム教徒と戦っているが、連戦連勝とはいかず、苦戦を強いられている。わが国の王は、東西から異教徒を挟み撃ちにする戦略を望んでいるが、そのためには西方の諸国は正しき国に統一されなければならない。台下の受けた託宣によると、その正しき統一を成し遂げるのが―――ジャンヌなる少女だ」
虚構の中に真実を入れ込むことで、話の説得性を増す。また、自分たちの利益に触れることで、相手はかえってこちらを信用することになるだろう。巴の計算が張り巡らされたストーリーだった。
「しかし、その統一は信仰のもとに人々が集わなければなされない。それを助けるために、我が国も神の加護を得た者たちの援軍を派遣したのさ。貴国の人々も、ジャンヌのもとに団結して欲しい」
不敵に大仰な芝居を演じる巴。デュノワは少し口角を上げた。
「そなたの言うことは実に面白い……だが、私は知っている。神の名や奇跡というものは、えてして悪意ある者に利用され、多くの善良な民が騙されてきた。窮地にある王太子殿下のもとに、神の使徒を名乗る少女が現れたら、藁にもすがる思いで頼るだろう。だが、その神の加護が本物である保証もない」
デュノワはやはり難物だった。神の名を軽々しく使ったのは逆効果だったのか。
「だが、こうして異邦の者がジャンヌのもとに集ったのは単なる偶然ではあるまい」
「あらかじめ仕組んでおけば、こうした演出もできよう。さて、私は忙しい。謁見は切り上げても良いかね」
デュノワが謁見を打ち切ろうとしたとき―――
「待ってくれ」
前に進み出たのは
御剣 刀
である。
「このまま放っておけば、オルレアン解放のために先鋒で戦う500の兵は全員死ぬ。そして、今回の戦闘で多少なりとも被害を受けたイングランド軍は、その報復の矛先をオルレアンの民とするだろう」
刀の熱のこもった口調に、流石のデュノワも機制を取られた。
「貴方が兵を動かせば、それは回避できるはずだ。つまり、貴方は麾下のフランス軍主力以外にも、今イングランド軍に立ち向かおうとしている500人の兵とオルレアンの民の命も背負っていることになる。
それを踏まえて、俺は貴方に―――貴方の魂に問いたい。
貴方は見殺しにするのか?」
誇り高い騎士でもあるデュノワは、直に正義感に訴えられ、思わず答えに窮した。
「だが……ジャンヌは王太子を謀っているかもしれぬ。ペテン師を助ける真似をして、後に禍根を残しては……」
「貴方の言うことはもっともだ。ジャンヌ・ダルクという少女に、兵も上層部も騙されているのかもしれない。ならば、その目を覚まさせ、正しい方向に導くためにはジャンヌの正体を暴く必要がある。それができるのは、彼女に疑念を抱き、援軍を送ることで自然に彼女に近づくことのできる貴方しかいない!」
デュノワは言い返せなかった。フィーナや巴に今まで言い放った言葉が、逆に彼を縛ってしまったのだ。
「ジャンヌの動向や思想に目を光らせ、決定的な証拠を掴んだなら、それをもって上層部に進言すればいい。逆に、彼女が信頼に値すると思えば、そのまま味方に取り込んでしまえばいい。今、国と民を守るため、忠誠心を示すために、貴方は動くべきだ」
「……」
デュノワは唇を震わせながら、しばらく沈黙していた。ついに、難物デュノワを動かしたか―――皆が注視する中、彼は口を開いた。
「陣所をより前線近くに移し、戦況が私自身の目でよく見えるようにする。私自身の目で見極めよう。本当にジャンヌが奇跡を起こせると判断したならば―――私は、先の命令を変更する」
大きな前進に、安堵する一同。しかし、
築地 哲
は気がかりな気配を感じ取った。
桃川 圭花
と
獅子島 市子
。積極的に説得に参加するというよりは、デュノワの人となりをじっくり観察しているように見えるが―――
(何を企んでいる?)
哲の中で疑念が膨らみ始めた……
デュノワ説得班に先立ち、進軍直前のジャンヌ隊の陣地に、一人の青年が現れた。
「ジャンヌ・ダルク隊長に献策に参りました。情報が漏れてはいけないため、人払いを」
その青年は、
ニコ・ライニオ
だった。見慣れぬ顔に不審がる兵士を制し、出迎えたジャンヌは言った。
「有益な情報を頂けるなら歓迎します。貴方を信じ、人払いをします」
天幕の下、ジャンヌと二人きりになると、ニコは切り出した。
「今日の戦いは、きっと勝つ。それは信じてもいい。だから、僕が今から君に授けるのは、『これからの策』だよ」
「『これからの策』とは一体……?」
不思議そうな顔をするジャンヌに、ニコは続けた。
「おそらく、機会がなかっただけなのかもしれないし、今は必要としていないのかもしれない。けれど、これだけは覚えていて欲しい。これからのために、文字を、読み書きを覚えるんだ。君には、未来の可能性があるからね」
そういうと、ニコは一枚の紙切れをジャンヌに渡した。フランス語で、励ましの言葉が認められているが、今のジャンヌに読むことはできない。
「字を覚える理由はなんでもいい。自分のためでもいいし、僕がこれを渡したから仕方なく、でもいい。学んで、これを読んで欲しい。きっと君の力になる」
「―――意図はわかりませんが、貴方が本心から私を気にかけてくださっていることはわかりました。約束しましょう。戦いが終わったら字を習って、自分でこの手紙を読みます」
ジャンヌの答えに、ニコは満足げに笑った。そして、ジャンヌの手を取り、微笑みかける。
「君に幸がありますように」
本当のところ、神の加護があるかどうかはニコにはわからない。だから、あえて神の名は出さなかった。ろっこん〈赤き竜の加護〉は再び発動した―――
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
三城 俊一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月03日
参加申し込みの期限
2015年04月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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