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◆第一章「隠蔽の村」
~村はずれ~
時刻は早朝、朝焼けの中を走る男が一人。
なかなかにいい渋みが掛かった年の頃であろうが、その体は巷のビールっ腹達とは真逆の身体。
筋肉という鎧に包まれ、引き締まった体格。明らかに一般人のものではない身体である。
男――
曖浜 鴻
は軽く息を吐いて周囲を見回した。
何も彼は早朝にランニングをしに来たわけではない、そういうことは日常にやればいい。
そう、今は「非日常」なのだから。
(さてと、こういう村から離れた場所はちっと気い付けとかねぇとな。なにせ狙うには絶好の場所――――)
彼が考えを巡らせている最中に誰かの声が聞こえる。
(誰かいるのか……人数は、二人……か)
会話を聞こうと彼は聴力を研ぎ澄まし声の主を探した。
彼の前方、木々の裏にその者達はいるようである。気配を殺して彼は忍び寄る。
一歩、また一歩と彼は声の主達に近づいていった。それに比例し声は次第にはっきりと耳に届くようになる。
「わりいけどよ、ちぃっとばかし眠っててくれねえか?」
「やめろ、く、くるな……!」
「はあ……んな、怯えるなよ。大人しく従ったほうが身のためだ」
話しが物騒な方向にいっていると判断した鴻は考えるよりも先に行動していた。
こういう時は出遅れると状況は確実に悪化する、彼に備わる一種の勘のような物がそう告げている。
鴻は走り込み、前傾姿勢のまま地面を蹴る。腕をバツ印に交差させそのまま草むらを突破。敵の前に躍り出た。
不意を付かれた敵――高身長の女性、胸は大きいが身体は細身――は鴻への対応が遅れ、
飛び蹴りへの反応ができず不利な体勢で蹴りを防御した。衝撃で少し後退した彼女はニヤリとしながら彼を見た。
「このあたしの不意を付くなんてな、骨のある奴もいるじゃねえか……おもしれぇ」
「見た所、俺と同類のようだがこんな所で何してんだ?」
攻撃姿勢を崩さずに話し掛ける鴻に対し女性――
ライレエ・アーレンス
は不敵な笑みを浮かべながら口を開く。
「悪いが、言うつもりはないんでね……聞きたきゃ、腕ずくで聞きなっ!」
言葉を吐き終わると同時に彼女は急接近し流れる様な両拳の三連撃。
辛くも防御した鴻であったが、完全に防いだとは言えず咄嗟に打点をずらし急所への直撃を
避けるのが精一杯であった。ずらしたとはいえダメージは勿論浅くはない。
カウンターの要領で放たれた鴻の回し蹴りをライレエは上体を反らす事で躱し、すぐさま掌底を打ち込んだ。
鈍い衝撃音と痛み。
攻撃を防いだ鴻の左腕がびりびりと痺れる……が、痛みに耐え鴻は負けじと右拳を突き出した。
鴻の放った拳はライレエの顔を霞め、彼女の皮膚を拳圧で浅く裂いた。
妖しくにっと笑う彼女は後方にバク転しながら蹴り上げを放つ。
(距離を空けつつ追撃を封じたか、戦い慣れしてやがる……こいつ!)
鴻は若い頃とは言え、戦闘の専門的な訓練を受けている。その攻撃は一般人には到底予測もできなければ
回避する事すら難しい。それを目の前の女性はあっさりといなし、隙あれば確実に必殺の一撃を放ってくる。
ライレエも鴻と同じように目の前の相手を警戒していた。年はかなり離れている、それにも拘わらず
自分の攻撃に対応し攻撃を放ってくるのだ。一般人ではないと初見から感じていたが拳を交える度に
彼は戦闘のプロである、という考えが確信に変わっていく。
(流石に正攻法じゃちょっと時間かかっちまうな……よし)
「なあ、おっさん! 話をしないか?」
「いったいな――――うおっ!?」
会話を持ちかけたものの、鴻に話すタイミングを与えないかの如くライレエは言葉吐き出す。
「復讐は意味がない……? んな綺麗ごと抜かすタイプなんだろ、お前も。
復讐は何も生まない、復讐なんてあの月華っていう少女が望んじゃいねぇ……正論だよ、ああ、ほんと。
綺麗すぎるほどになぁあッッ!!」
拳の連撃後、左右から揺さぶる様な蹴りの連打。
それを防ごうとして――腹部に衝撃。ライレエの右足が深く鴻の左腹部側面にめり込んでいた。
(な、ん……さっきまでより速度があがってるってのかよっ!)
動揺を隠せない鴻の表情に満足感を覚えながらライレエは攻撃の手を緩めない。
それは死へと向かうダンスとでもいえばいいだろうか。彼女に踊らされる鴻は状況が把握できず、
既に真面な防御はできていない。
「ほらほらどうしたぁっ! 膝が笑ってんぜ、おっさん!!」
「ぐっ……が、あっ!」
膝を地面に付き、ふらつく鴻。彼の思考は既に定まっていない。
(く、そ……頭に、もらいすぎたって……の、か……全然、頭……ま、わりやがら……ねぇ……)
「そろそろトドメといこうか、おっさんよぉッ!!」
鋭い回し蹴りを頭部に受け、彼は地面へとどさりと沈んだ。
「ったく、手間かけさせやがって……はぁはぁ、こっちだってぎりぎりだっての」
肩で息をし呼吸も荒いライレエは深呼吸をして乱れた呼吸を落ち着かせた。
「じゃあ、そろそろ行こうか……村人さんよ。お狐様が待ってるぜ?」
「ひいいいいい、いやだ、いやだああっ!」
――誰かが叫んでいるのが聞こえる。ああ、そうか……俺は負けたのか。
結局助けるって飛び出してよ、誰も救えねぇ……守れねぇ……情けねぇよなぁ……。
力が欲しい……目の前の誰かを、救いを求めるその声を……!
守れるぐらいのでっけぇ、力が……欲しいっっ!!
その瞬間彼は体の中心が燃える様に熱くなるのを感じた。
何かが全身を引き裂こうとしているかの様な衝撃が身体中を駆け巡った。
不思議と先程までの痛みはない、むしろ身体は羽の様に軽い。
「うおおおぉぉおぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉおおーーーーーッッッッ!!」
鴻は地面を強く蹴り跳躍。地面が割れ、土が弾け飛んだ。木よりも高く跳躍した彼は一撃に全てを掛ける。
全身の力を拳のただ一点にのみ集中させ、強く握り込んだ。
「ああああああああああああああーーーーーーッッッ!!」
空中から風を斬り裂き、相手をただ打ち破らんと拳がライレエに迫る。
「ちぃっ! この、死にぞこないがぁあぁぁぁぁぁーーッ!!」
カウンターのタイミングで放ったライレエの一撃は鴻の拳に紙の如く打ち破られ、
鴻の拳がライレエの鳩尾に直撃。びくんっと全身が痙攣し、糸の切れた人形の様に彼女はその場に崩れ落ちる。
着地し、息を整えた鴻は倒れているライレエを見る。
浅く息をしている……死んではいないようだ。
「目を覚ます前に離れた方がいいか、流石にもう一戦やるのは……勘弁願いたいからな」
村人を助け起こし、鴻はライレエをその場に残し村へと向かった。
~村長の家~
村の中でも一際大きく、作りも他の家に比べればしっかりしている家の客間に彼はいた。
くるくるとお茶に入れられた棒切れを回しながら
骨削 瓢
は口を開いた。わざと芝居がかっている様に。
「あっしは退治を依頼された身、とはいえ所詮は人間一人。妖怪相手に一人で戦っても勝機はないねぇ。
だが、知恵を出し合い……皆で力を合わせて醜悪で、凶悪な妖怪に対峙したらどうなるか……」
村長は彼の言葉を待つように無言で彼が持っているお茶に目を落としている。
一息ふう、と骨削は息を吐くとお茶を一口飲んだ。
「答えは簡単さね、妖怪でさえも打ち破れる……なぜなら、真に強いのはこの地を想い、
住まう人々……その心なのだから」
「……武士さま。確かにその通りでございますな! よし、わかりました。
貴方の言葉を信じ、我らもまかせっきりではなく刀を取りましょうぞ!!」
「…………そう、そのいきだ。皆で力を合わせれば怖いモノなんてないのさ」
「まったく、その通りでございますなあ! わっはっはっはっはっは!」
「では、計画については人が集まり次第ここでお話しやしょう……必勝の手を、ねぇ」
完全に骨削の言葉に乗せられ感情が昂っている村長を見て彼は思う。
そう、そうやって妖怪に立ち向かえばいい。成功すればそれもよし、成功しなくても
『妖怪に殺された憐れな人間』が増えて『妖怪は憎むべき敵』という思想が浸透していく。
(種の違いってのは簡単には拭えない、捻じれ……こじれ……醜く歪む。
歪んだ思想は争いを生む、そして癒えない傷痕を残していく……そう、決して癒えない傷を)
村長の家を後にしながら彼は口を歪ませて酷く妖しく笑う。
「和解なんてしないでおくれ……とても、愉快なのだから」
~民家~
「はい、これ、で……もう、へい、きで……す」
布団に寝かせられていた村人に手をかざしていた赤い着物、紫の袴の少女がその手を離す。
怪我をしていた村人の傷は全て完治、顔色も血色の良い状態に戻っていた。
少女の手から枯れた花が落ちて崩れながら消失。部屋に微かに花の香りが残った。
「ありがとうございます! これも巫女様のおかげですなっ」
「いえ、そ、んな……あたり、まえの……こ、と、した……だけ……です」
巫女と呼ばれた少女――
緋紅朱 赫乃
は俯いた。どうやら照れているようである。
元より人と積極的にコミュニケーションを取る事を得意としない彼女であったが、
今回は重傷を負った人を見て放っておけず一生懸命に治療したのであった。
安堵し、緊張の糸が解れたからか人見知りな部分が顔を出したのかもしれない。
そして彼女は意を決したようにぐっと手をグーにしてぎゅっと握る。
「あ、あの……よ、よ……」
「どうされました? よ? 一体何の事を……?」
「う、う、よ……妖怪の話……きき、た、い……です」
何を言おうとしていたのか理解し、納得したように村人は手を叩くと妖怪について話し始める。
「あまり聞いても楽しい話ではないと思いますが……いいでしょう、聞きたいというのならお話しますね」
村人によると妖怪の名前は雪。狐の妖怪でその力は強く、刀や槍などの武器で武装した武士ですら
簡単に殺されてしまうほど。定期的に村の近くに現れては、村を襲い、危害を加えて来るとか。
「まったく、あんな妖怪なんてさっさと退治されてしまえばいいんですよ、百害あって一利なしです」
「ほ、ほんとう……に、そう思ってる、の? 何か……した、り、して……怒らせたり……とか」
「…………あ、ははは……そんなのありませんよ。ええ、まったく。何一つもね」
雑談も終わり彼女は床に置いていた装飾の施された祭刀を腰に差す。刀と言っても刃はないその刀身から
その刀は儀礼用であることがうかがえた。
家を後にしながら彼女は思う。明らかに村人は何かを隠している。だが、それを聞き出す話術は自分にない。
手掛かりはもう一人の当事者……妖怪の雪だけ。かといって、一人で聞きに行くわけには……。
と、そこに青年と幼女の二人組が通りかかる。それは村長の家に行って話をしてきた
日暮 ねむる
と
小島 海美
であった。
何か知っていないかと話し掛けようとする赫乃であったが、上手く話せず物陰に隠れ
身を半分だけ物陰からだして二人をじっと見る。
「あれ? どうしたの?
「あの、その、え……と――――」
――。
――――。
――――――。
「なるほどね、雪からも話を聞きたいって事だね」
「……うん」
「わかった、なら一緒に行こう。僕らも雪と会って少し話をしようと思ってる所なんだ」
「あ、あり、が……とう」
感謝の言葉に柔らかな笑顔で答えた日暮は赫乃、海美と共に雪のいると思われる場所に向かった。
彼のいる場所はある程度村の人達の話しから目星はついていた。
森の奥の岩場……そこが雪のいる確率としては一番高い場所であった。人目につかず、奥に入るには
岩に上らなくてはならず常人では入る事は難しいといえる。
彼らとすれ違う形で男とも女性ともとれる綺麗な顔立ちの者が村の広場に向かっていた。
彼は
夏神 零
。その経験を買われ、村人に専門家として招かれたのである。
「さて、これは……使えそうでござるな。あとはこれも必要でござるな」
広場に生えている草花の内、どういう基準かは不明だがいくつか引き抜いて袋に入れている。
その行動は、傍目からは雑草取りに精を出す殊勝な若者にしか見えない。
勿論そういうわけではないのだが。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月30日
参加申し込みの期限
2015年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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