ゴールは寝子島変電所｜リアクション

ゴールは寝子島変電所

【単独突破をめざして】

　ちかは、ローラーシューズのタイヤを上手くつかって、すいすいと変電所へ進んでいく。
　桜川を北上し、踏切を越え、寝子島街道へと出る。
「いいかんじや～」
　だが、そこを超えたところで、闇の中から一匹のイソギンチャクが現れる。
　ずりずりと這うようにして、ちかに肉薄する。
（苑下ちか　1d20→8）
「おばけ、きらいやねん、ちか。こっちきたら、せんせに言うで！　おわりの会で言うで！！」
　そう言って、足を止めてしまう。
「だから……こんといてや！　かんにん、かんにんして！」
　そして、少しずつイソギンチャクが近づいてくる。
　その大きな目玉に、ちかは思わず目を合わせてしまう。
（苑下ちか　1d20→2）
「いやっ！　いややっ！　かおもあらうし！　歯ーちゃんとみがくし！　宿題もやるからこんといて！　あっちいけこのたこはち！」
　少しずつ、少しずつ近づくイソギンチャク。
　錯乱したちかは、完全にもう動けなかった。恐怖で心が錯乱し、そのままイソギンチャクに絡め取られ、その口の中へと入っていく。
「どろだんごぶつけ…いやや……いやっ……いやあぁーっ！」