ゴールは寝子島変電所｜リアクション

ゴールは寝子島変電所

【寝子島シーサイドタウン駅を越えて】

　寝子島シーサイドタウン駅を超えて、キャットロードを超えて、変電所付近に進むグループがいた。
　斗南とあやめは寝子島中学校を左折してキャットロード方面へと歩き、真央と露草が駅を超えて北上してきたところで合流した。ちょうど、桜花寮の右下すぐの信号のところである。この4人で動くこととなる。
　付近は、餓鬼魚人が展開しており、普段は明るい街の中で、異形が動き回るという状況となっていた。
「そういえば……あの子は大丈夫デショーか？」
　露草がふと首をかしげ、語る。おそらくちかのことだろう。
「……あの子？」
　あやめが聞くも、露草はなんとなく不思議な予感がして首を左右に振った。
「それよりも、急がないとなのだ！」
　そう言って、真央は先をいく。
「いや、ま……」
　斗南が止めようとした刹那、雷が走り、目の前の光景が映し出される。
　それは、挽きつぶされた餓鬼魚人たちだった。
　そして、遺棄された……車。（脱出時　霧桐舞衣　1d20→14）
　どうやら、持ち主は既に逃げ去っているようで、扉は開きっぱなしだ。
　クラクションを時折、押したり放したりしながら、餓鬼魚人が遊んでいる。
　その光景を、見てしまった。
（灯斗南　1d20→11）
（浅葱あやめ1d20→9）
（後木真央　1d20＝8）
（深縹露草　1d20＝3）
「あははは、あは、あははは～がーがおー」
　真央が混乱し、ろっこん【にゃにゃにゃがおー！】がおー召喚し、いきなり愛で始める。
「ひとやもれいびを襲おうとしているものの頭部よ……光れ！　ライト！　はは……ＨＡＨＡＨＡ！　ＨＡＰＰＹ、全てＨＡＰＰＹデースねー！？　頭がダンシングライツ！」
　露草は餓鬼魚人の頭にろっこん【我が紋章は、光り輝く道標】を発動している。
　道中便利だった二つのろっこんは、今はむしろ事態悪化を加速させていた。
（しまった……）
　斗南が慌てて全員を正気に戻そうとするが、近くにいた餓鬼魚人が、じりじりと迫ってきているのに気づいた。あと秒単位で追いつかれる……。
「……たす、助け……おね、がい、助け……て」
　あやめが、斗南にすがりつくようで助けを求める。振り払うだけの余裕はない。
（……怪物からみんなを守るんじゃなかったのか。くそっ……あきらめるのか？　どうする……どうする！？）
　斗南は、あやめ以外を助けれないのを承知して、なお悩む。
　ぎりっと奥歯を噛み締め、決断をしようとしたそのときであった。
「あきらめるのはまだ速い！」
　そう言って、肩にマリアンヌを乗せた修一郎が現れる。
「万一捕まった者は引きずり出して逃げるぞ。見捨てぬ。見捨てることこそ、正義に反するのだ！」
　正義。そうつぶやかれた言葉に、斗南は探していた言葉を再発見した気がした。
　修一郎は真央と露草をばしばしと叩いて正気に戻そうとしている。
「よし、自転車をぶつけてやろう！　……う、うわああああっ！」
　修がそれに続く。
「近づいたら、斬る」
　自転車を降りたサキリはナイフを使って餓鬼魚人を少しでも牽制しようとする。
（八神修→7）
（鈴木修一郎→18）
（サキリ・デイジーカッター→17）
「やってやる！」
　修が、行動不能になったが、修一郎とサキリの援護を得て、斗南は仮面をかぶりつつ、炎を放出する。
　お互いに励まし合い、どうにか全員が変電所方面へと脱出するのに成功するのであった。