ゲームブックを作ろう！―サンマさんサバイバル―｜リアクション

ゲームブックを作ろう！―サンマさんサバイバル―

●七
　皆がそれぞれに書くシナリオを読んでまわった旅鴉月詠は、序盤にもかかわらず『１４へいけ』の指示があることに気づいた。
「このままでは思ったよりも早くゲームオーバーにたどり着きそうだね。チャートを組み直した方がいい」
　チャートを組みなおしながら、肝心の１４ページ目をどんなシーンにするかで悩む。
　間違った選択で主人公がこれ以上冒険を続けられなくなったとき、プレイヤーはこのページを目にすることになる。
　いろんなページから繋がるために、バッドエンドにはある程度の汎用性が求められるのだ。
「どのページから飛んでもいいようにするには……やはりあの手を使うのが一番か」
　そういって自分の担当ページをさらり、さらりと書いていく。

　シナリオ部分を書き終えた旅鴉は、今度は挿絵の製作にとりかかった。
「このシーンはどんな風に描こうか？」
「うーん、なるべくサンマさんが格好良くなるように！」
　桜庭のページにはサンマさんが勢いよく回転キックを放つ絵を、響のページにはＵＦＯがふよふよと浮かんでいるイメージ図を、マンガのひとコマのようなタッチで描いていく。
　主線をはっきり濃く引き、陰をつけた絵を、八神修が他の挿絵と一緒にハンドスキャナーで読み取りデータ化していく。
「一冊目は手作りで残しておくとして、印刷する方は余分に何冊か作りたいな。サンマさん本人にも見せたいし、幼稚園にも配りたいんだ」
「なら、奥付ページもあった方がよさそうだね」
　相談しながらページ数の割り振りをしていく八神と旅鴉。
　どうやら当初予想していたよりも、本格的な仕上がりになりそうだ。

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＜７＞
「良い事をすると気持ちがいいな！」
　そういって君は意気揚々と海岸を歩く。
　今日は釣り日和なのか、竿を持つ者が沢山見られる。
　どうやら海の家もやっているらしい。
「こんにちはだぜー！　お、この匂いは……」

　焦げ臭い匂いがするぜ！　→ページ１４へ
　ネコ臭い匂いがするぜ！　→ページ１２へ
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