ゲームブックを作ろう！―サンマさんサバイバル―｜リアクション

ゲームブックを作ろう！―サンマさんサバイバル―

●十五
　皆で教室に集まったあの日から数日がたった頃、全員のもとに、八神修からのメールが届く。
　本の仕上がりを知らせるメールだった。

　現物を手にとった逆巻天野は奥付ページの下に集合絵が描いてあるのに気がついた。
　３匹のネズミ、５匹の猫。元々は、逆巻と氷雨が作中のキャラクターとして考え出したものだった。
　しかしその中に１匹、覚えのないキャラクターがいる。
「……氷雨先輩、か。いや、それともこの絵は……」
　やわらかい目つきのネズミと元気そうなネズミの間に挟まれ、少し窮屈そうにハリネズミが座っている。
　全部で９匹のキャラクターがサンマさんを取り囲む最後のページ。
　ラストシーンはどんな場面だったろうか……思い出そうとページをめくれば、そこには。

=====
＜１５＞
　突如、クラッカー音が鳴り響く。
　人の行き交う商店街の道で、君は大勢の人たちに出迎えられた。
　見渡せば君が助けた人や動物たちや、道中に立ちふさがった顔ぶれが揃っているではないか。
「サンマさん！　いつも皆を助けてくれてありがとう」
「タキシード、気に入ってくれたようでよかったよ。よく似合ってたじゃないか」
　聞き覚えのある声、慣れ親しんだ誰かの声が君をねぎらうように降り注ぐ。
　メカサンマさんに寝子島の猫たち、君の知っているあらゆる人たちが後に続く。
『オレ　オマエ　トモダチ』
「にゃー！」
　言葉をしゃべれない動物たちも、日ごろから親切な君に感謝しているようだ。

　やがて君に、ある事実が明かされる。
　これまでの小さなハプニングは、実は君へのサプライズ企画だった。
　商店街のピーアールをかねて、ささやかな表彰式を設けてくれたらしい。
　中沢リッカルド町長から君の手へ、手作り感あふれる表彰状が手渡される。
「表彰状――寝子島観光大使、寝子サンマ殿。
　寝子島のイメージ向上ならびに、常日頃から島民皆を支えてくれた
　貴殿の功績を称え、ここに表彰いたします。
　……おめでとう。ありがとう。
　これからも愉快で頼もしいサンマさんでいてくださいね！」
=====

　そして……。
　あなたのもとへも、一冊の本が届いた。
　エンボス加工の施された梨地の表紙には、天を仰ぎサムズアップをするサンマさんの姿。
　あなたはこの本を今すぐ紐解いてもいいし、
　皆とこれを作った思い出に今しばらく浸ってみてもいい。

　表紙をめくりますか？　→ページ１へ

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あとがき

担当マスター：詩帆ミチル
ファンレターはマスターページから！

あとがき

お待たせしました。リアクションをお届けします！

ゲームブックをシナリオで、というのは初の試みでした。
サンマさんが主役で相談しながら作るところをメインに描く……という点しか決めておらず、
どんな終わり方をするかも皆さんのアクションをドキドキしながら待っている状態でした。
どうなるかまったく予想できませんでしたが、いざ届いたアクションを見てみたら、
ゲームブック上のアイディアだけでなく、印刷や製本などの話も出てきてびっくりしています。
展開上アドリブを利かせている部分もあるのですが、
皆様のキャラを少しでもそれらしく描けていましたら幸いです。

このたびはご参加いただき、ありがとうございました！

詩帆ミチル拝

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