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風の原園芸市・秋の部
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【やさしい園芸】
豪奢に花弁を広げるキクに、かがり火のように空へ向かって咲くシクラメン。鮮やかな紅紫のゼラニウム……どれもとっても綺麗な花たちなのですけれど。
残念ながら今の
八神 修
にとっては、いずれも避けなければならない、危険な植物です。
いえ正確には、彼が胸にちょこんと抱いている、子犬にとって……なのですけれど。
「まぁ、お前は賢いから、ダメと言えば近寄らないもんな。偉いぞ、カーキー」
片手でくりくりと頭を撫でてやりますと、生後七ヶ月の甘えたい盛り、子犬のカーキーはきゅんきゅんと鼻を鳴らして、喜びの意思を伝えてきます。
植物の中には、犬や猫が食べると中毒症状を引き起こしてしまう、厄介なものがあるのです。賢いカーキーは、きちんと言い聞かせれば、そうしたものには決して近づかないものの……むしろ心配なのは、八神家の猫たちです。好奇心旺盛で悪戯好きな彼らのこと、そんなものをそこらに飾ったなら、きっと大変なことになってしまうことでしょう。
そんなわけで、
「今日のところは、目の保養だな」
特に購入したりせずとも、こうしてカーキーを抱きながら、花々に彩られた道をゆっくりと歩くだけで。これがなかなか、楽しめるのでした。
「それにしてもカーキー、重くなったなぁ……まだまだ子犬だっていうのに」
修を見上げたつぶらな瞳に、にこりと笑いかけて。両腕にかかる重さだって、心地良いものです。
自宅で育てられない分、花たちの目を見張る美しさや多様な香りを堪能しながら、修はカーキーと一緒に、園内を巡ります。
おかあさんから離れてひとり、園芸市を見物中の
小島 海美
。
「お花すきだけど、よくしらない! たくさん見て、いっぱいべんきょうしなくちゃ!」
多分に興味はありますものの、まだまだ小さな海美ちゃんですので、あまり詳しくは無いのです。秋の花にしても、キクとかコスモスといった、代表的なものしか知りません。
なので今日は、色々なお店を回りながら店員さんに話を聞きまして、お勉強!
のはず、なのですけれど。
「あっ! おじさん、これってルクリアだよね! べつめい、アッサムニオイザクラ!」
お店のおじさんは、話しかけた海美の口から飛び出す言葉に、良く勉強してるね! と感心。
別のお店では、
「あおいサルビア、めずらしい! サルビア・アズレアっていうんだよね!」
また別のお店では、
「こちょうらんはそだてるのむずかしいんだよね、すごい!」
なんて。あちこちお店を巡っては、海美はちょっぴりディープな知識を披露していきます。
これ、謙遜して知らないフリをしてた……というわけでは無くて、彼女のろっこんの効力なのでした。会話する相手の知る常識を共有して、流れるようなトークを可能とする能力でもって、饒舌に草花について語る海美は、なんとまあ利発で賢いお子さんに見えることでしょう!
ただ、その知識が有効なのは、相手と会話をしている間に限られますもので。
「いっぱいおはなしきけた! あんまりおぼえてないけど!」
会話を終えれば、元通り。海美の頭には残らなかったりするのでした……残念っ。
と。ふいに海美は、前方に見覚えのある顔を発見します。
「あっ、修おにいちゃん! わぁ、わんちゃんだ!」
「うん? やあ、小島さんか、こんにちは。そらカーキー、ご挨拶だ」
顔見知りの修と、ばったり。彼の抱いている子犬のカーキーに顔を寄せて、海美はにぱーっと笑みを浮かべます。
「小島さん、今日はひとりかい?」
「ううん、おかあさんときたよ! でも、いまはひとり! 修おにいちゃんは、花かいにきたの?」
「いや……そうしたいところなんだが。家には犬や猫、動物たちがたくさんいてね。難しいんだよ」
そう言って眉を寄せた、修の言葉に。
海美は、にっこり!
「それなら、キンギョソウがいいよね! かわいいし、ねこちゃんわんちゃんだってちゅうどくにならないから、あんぜん!」
「ん……? ああ、なるほど! そうか、キンギョソウという手があったな……」
はっとしてつぶやく修は博識で、草花に関してだって、なかなかに詳しかったりするのです。言われたとおり、確かにキンギョソウなら、動物たちが中毒症状を起こすことは無さそうです。
という修の知識を、海美のろっこんが引き出し伝えるという、お互い無意識のファインプレー! でありました。
「キンギョソウ、さっきあっちでみつけたよ!」
と言って、海は修を案内してあげます。
たどり着いたその店先には、確かにひらひらとフリルのような花弁が愛らしい、キンギョソウたち。
ちなみに、お店の店員さんはと言いますと、
「あら、どこかで見た顔ですわねぇ。いらっしゃいませ」
父親の育てたお花を配布する、
毒島 虹子
でした。
「やあ。キンギョソウが欲しいんだが」
虹子は、そう言って花を眺める修、それに海美をちらと眺めますと、
「お金は構いませんから、どうぞ、お持ちになってくださいな」
「ん、無料で良いのか?」
「ええ、私には相場が分かりませんから。今なら『ガーデニング入門セット』もお付けしますわよ? ほら、そちらのお嬢さんにも。差し上げますわぁ」
と言って、二人へキンギョソウの鉢と、園芸市の主催者の意向で配っているという、入門用に各種園芸資材をひとまとめにしたセットも添えて、手渡してくれました。
「わたしももらっていいの!? ありがとう!」
「じゃあ、遠慮なくいただいておくことにしよう。大切に育てることにするよ。な、カーキー」
すまし顔の虹子に見送られ、二人と一匹はお店を後にしました。
ありがとう、とお礼を言ってくれた修、それにカーキーと別れて。海美は、待ち合わせ場所へと急ぎます。
「あっ! おかあさーん!」
先に待っていてくれたおかあさんのもとへ、海美はぱたぱたと駆け寄ると、
「にもつおもい! おかあさん、はんぶんもって!」
と言って掲げた手提げ袋の中には、園芸入門セットと、無料でもらったキンギョソウの花。
海美は右手に、おかあさんは左手に、片方ずつ袋を持って。親子は仲良く公園を出て、家路へと向かいます。
「きょうはおみせの人に、たくさんおはなしきけたよ! お花ももらえて、うれしかった! たのしかった!」
徐々に暮れてきた日の光に、二つの影がアスファルトの道に伸びて。海美が何か言うたび、おかあさんが笑うたび、可笑しそうに、影はゆらゆらと揺れました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月15日
参加申し込みの期限
2015年02月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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