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【演目その2 『オルフェウス』(1)】
「……古来より、人は夜空に瞬く星の海を見上げては、そこに様々な人、物や動物たち、それらが織り成す数々のドラマを見出してきました」
司会者さんが静かに、片手を頭上へ掲げます。
その先に見えるのは、スターヒル・シアターの天井ではありましたけれど……あるいは観客たちも、脳裏へと思い描くことができたかも知れません。きらきらと明滅しながら形を成していく、星座たちが作り出す淡い光のラインを。
「これより語られるは、天に輝くあの琴座にまつわる、悲しいお話。彼らは皆さまを、壮大なるギリシャ神話の世界へと導きます……その悲哀に。星たちの囁く、愛に! どうぞ皆さま、ひととき、耳を傾けてくださいませ」
「ふふー、霧切先輩と一緒に作ったポスター、好評だったみたいなのだ!」
「ええ、やったわね、そーちゃん!」
桃原 空音
と
霧切 翠子
が合作したポスターは、今や劇場のあちこちに張り出されていて、観客たちの目を惹き付けるのに大いに役立っておりました。
演劇でも表現される神話の厳かな世界観をポスターへと反映できたのは、二人も属する、美術部の協力にもよるものです。
みんな、ありがとう!
主要なキャストである
霧生 深雪
と
榛名 冥
は、台本や衣装の最終チェックを。
「さて……気合入れねぇとな」
今回の演劇で挿入される楽曲は、全て深雪が作曲したもの。音楽専攻の彼が自ら演奏する美しい調べに、冥の歌声を乗せて客席へと届けるのは、ひとつの目玉でもあるのです。
「楽しみだね、みゆみゆ。頑張ろうね!」
衣装とメイクも担当する冥が、深雪の扮装に最後の仕上げを施します。
もうすぐ、幕が上がるでしょう。
雨崎 荒太郎
が、壇上に作り上げたセットの中に安置したピアノをチェックして、
「よーし、ピアノおっけーだよ!」
指でまるっ! を作ってみせれば。
都築 弦一郎
が、
「照明、スモークもOKだ! いつでも行けるぜ!」
響 タルト
も、
「音響もオッケー! みんな、リラックスしていこう♪」
どうやら、準備は全て整った様子。
全員の視線が絡み合って、
中津川 笹鳴
の元へ。
彼ら、映画研究部の部長として……笹鳴は、今だけは。ふわりと微笑み、生来の気の弱さは脇に退けておいて、そして言いました。
「……素敵な劇に、しましょうね……皆さん。いきましょう……!」
「『
映画研究部
』による演劇……『
オルフェウス
』!!」
夜空を照らす、星々の海。その只中でひときわの輝きを放つ、あの夏の大三角を見よ。
これはその一角を成す、かの琴座の星の煌きがかつて、人であった頃の物語なのだ。
ある男女が惹かれ合い、恋に落ち、やがて結婚の時を迎えた。夫は、稀代の音楽家たる
オルフェウス
。美しい妻の名は、
エウリュディケ
と言った。
式場に、荘厳で、そして明るい調べが響く。父、アポロンより受け継いだ琴をかき鳴らすオルフェウスの指は繊細にして、彼自らの手になる楽曲が伝えるのはもちろん、妻となった彼女への尽きぬ愛だ。
妻が、それに応える。エウリュディケの歌うアリアはどこまでも伸びやかに響き、晴れやかな彼女の胸の内を、歓びを、余すことなく伝えていく。愛する男、今や夫となった彼へと、雫に潤ませた瞳と共に。
「私は……しあわせものです」
「愛するあなたと、こうして結ばれることができるなんて……」
「ああ……俺もだ。お前と結婚することができて……俺は、幸せだ」
結婚式は、舞台へと立つ二人の役者が織り成す、まさしく壮大な歌劇のごとくであった。
オルフェウス役の深雪、エウリュディケ役の冥。舞台の二人の動向、始まった劇の進行を確認しながら、タルトは音響効果を挿入していきます。
「うんうん、出だしはバッチリ、良い感じ!」
今回の劇で重要な演出の一つは、本来は琴であるオルフェウスの楽器の調べを、深雪がピアノの生演奏で表現することです。
彼の弾き鳴らす素晴らしいピアノを潰してしまわないよう、タルトはそっと、二人を祝福する鳥たちのさえずりや、参列者たちの盛大な拍手などを鳴らします。
弦一郎が彼女と、そしてちょっとおどろおどろしい衣装に着替えた荒太郎へ、
「よし、裏方は任せて、二人は次のシーンに備えてくれ」
「はーい」
「うん、お願いするよ~」
力強い彼の言葉に、荒太郎が取り出しましたのは、役柄を表現する大事な小道具、櫂と船。いくつかに分解して持ち運べるように作った、舞台用語で言う書き割りの船は、道具方を担う弦一郎や彼の苦心の作の一つです。
隣では空音が、スモークを発生させる機械に、何やら少々興奮気味。
「こういう演出機材って、一度触ってみたかったんだよねー! 特撮の裏側ーッて感じ!」
「ちょ、押さえて、押さえてそーちゃん」
空音自身も後ほど出番がありますけれど、それ以外にはこうして裏方も担当し、何人かで演出効果を持ち回りで行うことになっています。
その補佐をしている翠子は、舞台上の二人を眺めて、ほう、と一つ、感嘆のため息。
「それにしても、絵になるわね……」
演技もさることながら、彼らを素晴らしく演出しているもののひとつは、冥が手がけた衣装たち。古代ギリシャにおける神話や、それをモチーフにした絵画などを参考にしたというコスチュームは、神秘的で、かつ健康的な色合いで、ステージの上でこれでもかと映えておりました。
やがて、流れる調べと歌が終わり、物語は回り始めます。
互いに愛を誓った夫と妻。しかしながら彼らが幸福の絶頂にあったのは、哀れなことに、ほんの僅かな時間のみであった。
「ああ……」
「エウリュディケ!」
何という悲哀だろう。オルフェウスの前には、力なくくず折れ、その肢体を冷たい亡骸へと変えた、結ばれたばかりの愛する妻の姿があった。
妻は、毒蛇に噛まれたのだ。そして瞬く間にエウリュディケを奪い去っていく死を取り払う術を、夫は持たなかった。
「うっ……くそ……エウリュディケ……!」
悲嘆に暮れるオルフェウスは、天へとめがけ慟哭の叫びを上げた。叫びながら、物言わぬ妻の亡骸を強く、強く抱き締めた。
そして苦悩した。己が気を配っておれば、妻は死ぬことは無かったかも知れぬ。自分が彼女に付いてさえおれば、エウリュディケを失うことは無かったかも知れぬと。
妻はもはや、彼の奏でる調べに乗せ、あの透き通った声で歌うことは無い。妻は二度と、彼へと、慈愛に満ちたあの微笑みを見せることは無いのだ。決して。
オルフェウスは今や、絶望の底へと落ちた。
「……いや。泣いている場合ではない」
しかし。しばし泣き続けたオルフェウスは、ふいに立ち上がった。
そうだ。そうだ。自分にはまだ、できることがある。妻のため、愛するエウリュディケのためならば。
「冥界へ行き……エウリュディケを、取り戻すんだ」
暗い森の向こう、深く広い川を渡ったその先。死の世界、冥界の奥底へと足を踏み入れることを、彼は決意したのだ。
そこに、彼女がいるならば。エウリュディケの姿があるならば。
どのような苦難が待ち受けようとも!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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