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【演目その7 即興☆ねこじま劇団・三毛猫座『三夜湖畔別荘殺人事件』(6)】
事件は、急展開を迎えていた。
「あそこですよー、皆さん。まあ、怖い……あの人が犯人なのかしら?」
メイドの稲井が興奮気味に指差した先に、三つの人影があった。
ひとつは探偵弓弦原であり、ひとつはその助手浅沼であり……もうひとつは、医者。斑鳩である。三人は別荘の外、湖畔に場所を移し、じりじりと睨み合っている。
駆けつけた宿泊客たちが周囲を取り囲むと、斑鳩、そして浅沼が、先に見たような顔とは違う、歪んだ表情を浮かべた。
「彼らこそが、第二、第三の殺人の、犯人のようです。お嬢さん」
「……きょうみがないわ」
ビアズリーの言葉に、あさひがぷいと顔をそむける。まるで、つまらないものを見るかのように。
「浅沼……なぜだ、どうしてだ! 信じていたのに……!」
弓弦原にとっての衝撃は、計り知れないものであったろう。そう、それはまるで、朝目覚めた時、世界が暗く青い絶望へと沈んでいたかのように、唐突なものだったことだろう。
浅沼はそんな彼へ、親しげに語りかける。
「お前が解決すべきは、もっと美しい現場であるべきだ……そう思ったからだ」
彼が綾花を襲った手段は、手が込んでいた。綾花を何らかの手段で気絶させた後、部屋の上部へ張り巡らせた細い紐に、刃状に凍らせた氷塊を吊るす。氷は自然と溶け、緩く結わえた紐から抜け出し、落下速度を持って直下の被害者を串刺しにする。後は頃合を見て紐を回収し、氷のナイフは窓の外へでも捨てれば、浅沼の犯行を疑う者はいなかった。
「俺はいつだって、お前の推理を横から眺めてきた。美しい推理をな……いつしか俺は、もっともっとお前の美しい推理を見たいと願うようになった。そして気付いた。俺自身が、より美しい殺人現場を用意すれば良いのだと」
「そんなことのために、私たちを巻き込んだって言うの? 冗談じゃないわよ、まったく……」
憮然とした城山が、呆れたように言う……しかし意にも介さないように、浅沼は続ける。
「だが、こうして殺人を犯してみて、気付いたよ。なかなかこれは、病み付きになりそうだ。今回の現場は、残念ながら、それほど美しくはならなかったようだが……次は、次こそは! そう思わざるを得ない。なあ、あんたもそうなんだろう?」
視線を投げた先には、彼がいた。殺人者同士、相通ずるものがあるのだろうか。
医師、斑鳩。
「……俺はどうも、感情というものが希薄でね」
手先でボールペンを弄びながら、斑鳩は静かに口を開く。
「何事にも淡白な、不感症。人生において、気が昂ぶることなど無かったが……初めて人を殺したとき、俺は快感に震えたよ。泣き叫ぶ者。怒り狂う者、抗う者、懇願する者……静かに笑って、受け入れる者。どれも、俺には無い感情だ。興味深い研究対象というわけさ。殺人は俺にとって、生涯を通じての実験なんだ」
「もう、何人も殺してるっていうの? 狂人ね、あなた」
深林が彼を嘲笑う……彼女の態度は依然、この場に至っても超然としており、それはどこか、殺人者たちとも遜色が無いほどの落ち着きようである。
「それで。なぜ殺したの。オーナーを、あの女医を」
朝鳥の問いに、斑鳩は……そして彼のみならず、浅沼までもが、言った。
オーナーを殺してはいない、と。
「彼を殺したのは、俺じゃあない……だが、今さらどうでも良いさ。俺にとっての興味はもはや、浅沼……お前、唯一人だ。さすがの俺も、同類を……人殺しを殺したことは、一度も無い。またとない機会というやつだ。試してみたいんだ。見てみたいんだ、お前の感情を……」
斑鳩はもはやボールペンを投げ捨て、懐から取り出したものは、紛れも無い凶器。医師の扱う、メスである。
片や浅沼もまた、袖口からするりと取り出した一本のナイフを、斑鳩へ……いや。相棒たる、弓弦原へ向けて構える。
「俺がもっと、美しい殺人現場を作り出してやる。お前の美しい推理のため、より美しい現場を……それを邪魔するというなら、例えお前でも、容赦はしない」
じり、と三つ巴の状況。にらみ合う三人と、その成り行きを周囲で見守る人々。
場は、一触即発。
しかし、機を伺う彼らへ……聞こえるものがあった。
「にゃーっ」
綾花の猫の鳴きマネで、舞台の流れがぴたりと止まりまして。そろそろまとめに入るべき、と判断した彼女は、裏手から姿を現しました。
隣には……あっ! 幽霊さんこと、明里の姿もあります。
「刺しても無駄なの。この別荘の刃物は、あたしがぜんぶ、引っ込むおもちゃのナイフに変えておいたの!」
という言葉に、遙や柳司が、お手持ちのエモノを確認しますと……びよんびよーん。まぁそもそも、用意されていた小物ですから、刺さるものでは無かったりしますけれど。
どやっ! と言い放った明里の再登場に、えっ、どうするの? ときょときょと見回す出演者たちの前で、猫パーカー探偵、綾花がお話を進めます。
「私は、幽霊さんと一緒にこの別荘の中を調べていましたにゃ……そうしたら、隠し部屋で、この別荘……そしてオーナー、私の父と、この地にまつわる重大な秘密を、知ってしまったんですにゃ」
「隠し部屋? それは興味深いなぁ~。詳しく聞かせて欲しいねぇ」
「何だ、宇宙人の侵略の証拠か? ほーら、我の言った通りであったろう!」
猫島とガイをちらと見据えてから、綾花は語りだした。この地に伝えられる、陰惨な歴史を。
封じられた、過去の過ちを……。
「……この地では、かつて落神様を鎮めるため、生贄を捧げる風習があったのですにゃ……」
(生贄……? これ、収拾付くのか?)
何だか、話がとんでもない方向へ転がり出してしまいました。まさかのワード、生贄! これ、お話の全体のまとめとして、明里が綾花へと提案したものだったりしました。とはいえもちろん出演者たち全員に、伝わっているわけではありません。
勇生もまた、首を捻った一人ではありました……けれどそこで、はっ! と彼は気付きます。
(俺の役は、『地元の実業家』で、そしてオーナーと何らかのトラブルがあった、ということになってる……そうだ、ここでなら……!)
何かするなら、きっと、このタイミングしか無い! そう判断した勇生は、思い切って、生贄うんぬんに乗っかることにしました。
「チッ……辿り付いちまったのか。その秘密に」
意外な人物が、ここで口を開いた。不機嫌そうに眺めていた、地元の実業家、多喜であった。彼の表情は今、もはや隠し通せはすまい……そのような諦めの境地であると、周囲の者たちには映った。
「……分かった。ここからは、俺も語ろう。惨劇を止めることが出来なかった、俺のせめてもの、罪滅ぼしだ……」
綾花の見つけた秘密、証拠を、多喜が時折補うという形で、二人は語り出した。
いわく……かつてこの三夜湖畔には、落神様にまつわる、とある風習があったのだと言う。即ち、荒ぶる神を鎮めるため、先人は幾人もの生贄を捧げてきたのだ。
「あたしも、そのひとりというわけなの!」
幽霊が、自慢げな顔でそう言った。彼女はかつてそうして命を奪われた、生贄の中の一人であったのだという。
時代の流れにより、今でこそそんな凄惨な行いは途絶えたものの、別荘はその跡地に建てられたものであり、そのオーナーとなった者は代々、生贄の風習についての全てを記した書物を封印し、管理してきた。
固く守られてきたはずの秘密だが、しかし、噂というのはどこからか漏れるものだ。やがて遠い過去の伝説となった風習について、興味を持った者たち……例えば記者などが幾人も、この地を訪れることとなる。
「そう。私もその伝説を求めて、ここへやってきたのですよ。猫島さん、あなたもそうなのではありませんか?」
「え? ああ、そうだよ~。面白そうだ、って思ってねぇ」
フレンチと猫島が、ふいにそう口を挟んだ。彼らはこの地に伝わるかつての因習についてどこかから聞きつけ、その取材のために訪れたのだという。
だが、ここで、かのオーナー。マグロ氏である。
彼には、代々の先祖たちが守ってきた秘密を自身もまた守り通すという、逃れ得ない使命があった。
多喜が、苦々しい顔を浮かべて言った。
「俺は自慢じゃないが、地元の有力者だ……だから、この地に伝わっていた風習についても知っていた。そしてヤツが、オーナーがそれを守るため……秘密についてしつこく聞き出そうとする者たちを、手にかけてきたことを。多くの者を殺害してきたことを……ある時、俺は知ったんだ」
彼の抱えていたトラブルとは即ち、オーナーの果たすべき使命がそうした恐るべき隠蔽行為にまで発展してしまったことを知り、彼を止めようとした末に、口論となったところを見られていた、ということだった。
そしてたまたまそれを目撃していたのが、かのメイドである、稲井であったのだ。
「そ、そうだったのですかー! ごめんなさいです、私が勘違いしてしまったばっかりに……!」
「いや……良いんだ」
多喜の苦悩は、どれほどであったことだろう。
「俺が、ヤツを止められなかったのが、悪かったのさ……」
イサ兄応援団長、
多喜 美律
の現在の心境。
(!!?? 嘘、イサ兄がいつものダッサイ眼鏡じゃない!?
いいいやあああカッコいいいいいい男前えええええええええ!!!!
はああああああんイサ兄素敵!! ラブ!! ラアアアアアアブッ!!
ああダメよダメダメ美律ったらここで声を上げたら周りの迷惑になっちゃうわ、
それに録画に入っちゃうイサ兄の声にかぶっちゃうダメよ美律抑えて冷静に、
冷静になるのよ、美律ーーーッ!!)
といった心の叫びもいざ知らず、勇生は客席にふと見つけた妹ちゃんが、隣の
緋紅朱 赫乃
と一緒に、どうやらこの舞台を楽しんでくれているらしいのを目にして、ほっとひとつ安堵しました。
(これで少しは美律ちゃんも、僕を見直してくれたら良いんだけどね)
語られる真実に、失った記憶を揺り起こされた者がいた。
木原である。
「そうか……そうだったね。漸く思い出したよ。僕が、何者であったのかを」
人々の視線を集めながら、木原は浮かび上がる記憶を順にたどっていく。
「僕は、引退した元刑事であり、私立探偵だった。この地に伝わる伝説、それを追う者が次々に謎の失踪を遂げているという事実を追って、僕はここへやってきた……そう」
ふいに彼は、ぼんやりと立っていた朝鳥のほうを見て、
「助手である、君と共にね」
「……!」
「我々はオーナーを追い詰めたが、彼の罠にはまり、ひどく頭を殴られた……が、どうやら死ぬには至らなかったようだ。記憶をなくした我々を、彼は保護する振りをして別荘へと置き、ずっと監視していたのだろう。彼を見る時、ひどく頭が痛んだ理由が、ようやく知れたよ」
小さくうなずいて見せた老人に、さゆるは少しだけ、驚きました。
さゆるはどうにも、自分と言うものが良く分かりません。記憶をなくした人物という役柄、真に迫る演技を披露しているのも、特別に意識していたわけではなく、ひとえにそこへ自身の人生のあれこれを重ねて、没入していたからです。空虚な自分を満たすため、それだけの日々や行為は彼女を満たすことは無く、返って空っぽな自分に気付き、追い詰められていくばかり……それがぴたり、この役にはまり込んでしまったのです。
初老の彼がどういうつもりで話を振ったのか、さゆるには分かりません。
けれど彼の瞳が、自分に対してあたたかく好意的であることだけは、何となくでしたけれど、読み取れました。
「……そう。そうだったわね。あたしはあなたの、助手だった」
さゆるはただ、黙って、深くうなずきました。
「さて。謎解きは無事に終了、と言ったところでしょうか?」
人々は、しばらく彼の姿を見ていなかったことに、今さらながらに気付く。
現れたのは、作家。加瀬であった。
彼の手には今、一冊の、古い書物のようなものがあった。
「この地に伝わる伝説について記された、古書。オーナーが代々守ってきた、『ミケネコ断章』……確かにこの、『
怪盗インフェルノ
』が頂戴いたしましたよ」
「怪盗……インフェルノ? 国際手配中の、大泥棒ではありませんか。これは、スクープですね!」
フレンチがサングラス越しに、加瀬……いや! 今や正体を現した、怪盗インフェルノを眺めて言う。
インフェルノは価値ある品を手に入れるため、時に遠大とも思える方法を用いて、目的を遂げるのだと彼は語った。そう、作家などと名乗り、殺人事件の現場へすら潜り込み、何食わぬ顔で、怪盗は機を伺っていたのだ。
「ちょっと、待ちなさい! それは重要な証拠物件ってやつよ、こっちへ渡しなさい……!」
塔尾がシャッターを切りながら、叫ぶ。
ファインダーの中、余裕の顔を浮かべた怪盗は、
「感謝しますよ、探偵君。お陰でまたひとつ、コレクションが増えました」
書物を手にしたまま、瞬く間に、姿を消してしまった。
塔尾は悔しげな顔つきを浮かべ、次いで、ふう。と肩を落としながら息を吐き、疲れたように言った。
「はぁ……何で、こんな事件に巻き込まれちゃったのかしら。早く解決して、帰りたいわ……」
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
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