テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。｜リアクション

テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。

「旨いのだ～、おっちゃんお代わり！」
　後木は食べ放題ということで食欲全開だ。
　既にねこったーで掲載した板野の画像は削除済みである。
「風評には風評よ。本当は下校中の寄り道って駄目なんだから、今回は特別よ！」
　貴家衿花はチャーハンを食べている自分の姿を撮影すると、SNSのマイページへ画像をアップした。
「ほら、可愛い女の子とかが美味しそうにチャーハン食べてる写真をSNSに何人か載せれば、馬鹿みたいに試しにここに来るわよ。あとはあなたの腕次第じゃない？」
　そして炒飯の美味さに納得していた。
「チャーハンをおかわり！　……今度はお休みの時に親とお店にきてあげる。なかなかの味よね」
「……確かにそうだな。俺も手伝おう。野郎でも別に構わねぇだろ？」
　如月もチャーハンおかわりをした後、ねこったーに画像付きで呟いた。
『日本海の炒飯うめぇ（写真添付）』
　タイムラインに掲載されることによって、徐々に状況が変化していくのをリアルタイムで確認できた。
　しかし、まだまだ批判的な意見が多い。
「百聞は一見に如かず、という言葉があるんだけどな……」
　八神はチャーハンに舌鼓を打っていた。
　最初は不味かったら「女将を呼べぃ！」と叫ぼうかと思っていた。
　しかし、本当に美味しいので、現在２杯目のおかわりだ。
「本当に美味しいな。でも食べ過ぎないようにしないと。これから自室でシェフの料理が待っているからな」
　無意識のお金持ち発言に、周囲の庶民はギョッと驚いた。
「う、羨ましいぜ！　俺もお抱えシェフの料理ってやつを食ってみてぇ！」
　山田はチャーハンと一緒に唾を飲み込んだ。
「卵にネギに焼き豚ー、シンプルで美味しいチャーハン作るアルー」
　畑中の振るう中華鍋も勢いを増す。
「私もみんなのチャーハン食べたいある！　これでラーメン付いたら最強アルナ！」
「よし、ラーメンも付けてやるぜ！」
「本当アルカ！？」
　板野の計らいに畑中のテンションが青天井に！
「私のチャーハン修行はまだ始まったばかりアル。もっともっと美味しいチャーハンを作れるように精進するアル！」
　今日の経験が、後日、畑中のチャーハンの腕をあげるきっかけになったという逸話は、また別の機会にしたい。