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嵐の夜に、猫鳴館にて
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【3】
鍋の用意をしているうちに、雹が壁や窓などにぶつかる音が止んで、雨音だけになった。
その隙にと、荒太郎はレインコートを着て外に出る。一度、台風の進路を確認しておく必要があると考えてのことだ。
彼は、ろっこんを使って、浮上した。
しかし。
「うわ……っ!」
上空は地上以上に強い風が吹き荒れていて、高度が上がるにつれて、浮上するのが難しくなる。
「負けるもんかー!」
それでもなんとか踏ん張ったものの、雨と共に吹きつけて来た風の強さに、荒太郎はあえなく飛ばされた。
「わわ……!」
眼前に、猫鳴館の屋根が迫る。彼は必至に態勢を立て直し、なんとか激突するのだけは避け、一旦屋根の上に着地したあと、そこからろっこんを使って地上に降りた。
そうして、思わず深い溜息をつく。
「台風を甘く見てたねー。進路を確認するどころか、雲の上に出るのも難しいなんて、思わなかったよー」
呟いて、しかたなく建物の中へと入って行く。
大部屋のドアを開けると、一気に温かな空気が押し寄せて来た。それに人心地ついた気分になりながら、彼は風が強くて、高く浮上することさえ難しかったことを告げる。
「……考えてみれば、飛行機も全て止まっている状態だからな。むしろ、生身の人間が、台風が見える高さまで昇ろうという方が、無謀だったということか」
それを聞いて、士が言った。
「そういえば、台風の雲って、高度一万メートルとかってすっごく高いとこにできるらしいわよ」
それへ思い出したように言ったのは、春香だ。
「ええー? そうなのー?」
荒太郎が驚きの声を上げる。
「なるほど。それで、ニュースで流れる台風の映像は、衛星写真なんだな」
感心したようにうなずいたのは、マウルだ。
「そうなんだー。……じゃあ、ぼくが進路を確認できなくても、しかたないかー」
溜息をついて、荒太郎は小さく肩を落とす。
「そうがっかりしなさんなよぃ。どっちにしろ、あっしらの運命はこの建物の耐久性に託すしかないってことだよぃ」
そんな荒太郎に、瓢が笑って言った。その面に不安の影はない。
「大丈夫なのだ」
「そうなのです~。それより、そろそろ食べられるのです~。みなさん、食器の用意をして下さい~」
元気に言う真央の言葉を受け、切奈が言った。
真央と春香が立ち上がり、動き始める。
こうして、大部屋内は鍋モードに移行して行った。
雹が降り出すより前のこと。
「わらわは災厄の王……。わらわの心を具現化したような、嵐が来るのじゃな! 猫鳴館へ赴き、下界の民を視察しようぞ!」
天気予報を聞いてそう呟いた
メアリ・ラングストン
は、雨でぬかるむ道をものともせずに、ゴスロリのワンピースドレスとブーツ、ミニハットという姿で外に出た。
ちなみに、なぜ猫鳴館かといえば、建物の朽ち果て、どこか廃墟めいた外観がいかにもゴスロリに似合うと感じたからだ。そもそも彼女は、普段から勝手に猫鳴館にやって来ては、庭や一階奥の洋館あたりにいる野良猫たちと遊んだりしていた。
「れりごーれりごーじゃ。災厄の王の登場じゃー」
やがてたどり着いた猫鳴館の前に仁王立ちして、彼女は叫ぶと高笑いを繰り出す。
もちろん、あたりは真っ暗だ。残っている寮生たちも、さすがに誰も外には出ていない。
強風に、髪もドレスの裾も激しく煽られ、吹き流しのようになびいているが、むしろ彼女にはそれこそが災厄の王らしくて楽しいらしい。
しばし高笑いを続けたあと、ようやく笑いおさめてあたりを見回した。そして、何を思いついたのか、ふいに叫ぶ。
「こんな時は、ありのままの姿を見せられるのじゃ。ヒャッハー!」
玄関近くの庭を駆け回ったあと、雨でやわらかくなっている地面をやおら手で掘り始めた。
しゃがむとちょうど、体が隠れるぐらいの大きさまで掘ると、その中に入ってひょいと首だけ出す。
「わらわは、マンドラゴラじゃ。わらわを引き抜こうとする者は、その悲鳴によって死を賜るがよいぞ」
言って、まるで植物が人の手で引き抜かれる時のように、体を左右にゆすりつつ立ち上がり、鋭い悲鳴を上げる。
そのまま誰もいない地面を見やって、満足げに笑った。
しばらく地面を見つめたあと、また彼女は穴の中にしゃがみ込む。
これは彼女が考えた『マンドラゴラごっこ』という遊びだった。ちなみにマンドラゴラは架空の植物で、外見が人間によく似ており、引き抜かれると悲鳴を上げ、それを聞いた人間は死ぬと言われている。
彼女はしばらく『マンドラゴラごっこ』をやっていたが、やがて雨が強くなり、その中に雹が混じり始めると、さすがに穴から出て猫鳴館の建物の方へと歩み寄った。
「王の帰還じゃ。開けるのじゃ」
玄関のドアを叩いてみるが、中からはなんの反応もない。
「むう……。どうしたものか。……どこか、明かりのついていない部屋の窓からでも、侵入しようかのう」
眉間にしわを寄せて呟きながら、彼女はドアを軽くゆすってみた。と、それはあっさりと開く。
「……なんじゃ、鍵などかかっておらぬではないか」
呟いたものの、彼女はすぐに、口元をほころばせた。
「いや、これは王の帰還を知って、この建物がわらわのために自ら扉を開いたのじゃ。そうじゃ、そうに違いないぞ」
言ってうなずくと、玄関扉を抜けて、ずんずんと中に入って行く。
灯りはついているものの、玄関傍の受付には誰もいなかった。
「すごく寒いのう」
雨に濡れたせいか、それとも雹が降り始めて気温が下がったせいか、メアリは思わず自分の両肩を抱いて呟く。それに気づけば、服はただ濡れているだけではなく、裾や袖に泥がついていた。おそらく、穴を掘ったり、その穴の中にしゃがんだりしたせいだろう。
彼女は浴室を求めて、廊下を歩き始めた。
「ここは、風呂もないんか……」
と彼女が諦めかけたころ。廊下の奥から水音が聞こえることに気づいた。そちらへ行ってみると、どうやらシャワーがあるらしい。
「風呂の方がよかったが、しかたあるまい。……ところで、誰が入っておるのであろうの?」
男だったら困る、と彼女が入るのを躊躇しているところへ、中からちょうど人が出て来た。
出て来たのは、解理である。雹への攻撃がエキサイトして窓を開けすぎて、ずぶ濡れになったため、服を着替える前にとシャワーを浴びていたのだ。
「雨の中、まだ外に出ていたのか? 寒くなって来たから、よく温まった方がいいぞ」
メアリに声をかけて、解理は廊下を歩き出す。
そしてふと首をかしげた。
「あんな人、猫鳴館にいたかな?」
だがすぐに、まあいいかと肩をすくめて、自分の部屋へと向かった。
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担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月23日
参加申し込みの期限
2015年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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