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嵐の夜に、猫鳴館にて
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【5】
吾妻 優
は猫鳴館の玄関に立ち、一つ溜息をついた。
時刻はそろそろ、四時に近くなろうとしている。すでにあたりは日が落ちたあとのように暗く、空には黒い雲がすさまじい速さで流れ過ぎて行くのが見えた。
風は傘をさして歩くのが辛いほど強くなり、時々、雨粒がぱらぱらと落ちて来る。
こんな日は、誰もが安全で温かい家の中でただ台風が過ぎ去って行くのを待っていたいものだ。
だが。
はあっと、彼はもう一度溜息をついた。
(なんで俺が、こんな日に、こんなとこまで来なきゃならないんだか……。メンドくせぇ……)
胸に呟き、学校へ行ったのが運のツキだったなと考える。とはいえ、そっちはしかたがなかった。念のため、部室の点検と戸締りという、どうしてもしなければならない用事があったのだ。ところが、そこでたまたま出会ったクラス担任に、クラスメートの
ン・ガイ
への届け物を頼まれてしまった。
(俺は桜花寮、シロネコは猫鳴館だっつうに、なんで俺に頼むんだ?)
そう思ったものの、猫鳴館は学校の近くでもある。それに、頼まれたのは昨日配られた英語の課題プリントだった。どうやら彼女は、忘れて帰ったらしい。
やれやれと溜息をつきつつ、しかたがないので強風の中、猫鳴館までやって来たわけだが。
(とにかく、さっさと渡して、帰ろう)
胸に呟き、彼は建物の中に入って行った。
中に入ると、建物はガタピシと絶え間なく鳴っていて、風の強さを外にいるのよりも感じる。あちこちで、釘を打つ音が聞こえるのは、残った寮生らが台風に備えている音か。
(……この建物、大丈夫なのかよ……?)
そんなことを思いつつ、ガイの部屋へと向かう。
一応ドアをノックして部屋に入ると、ガイの方は爆睡中だった。
「おい、シロネコ。起きろよ」
黙って置いて行くのもなんだしと、吾妻は軽く声をかけて彼女を揺さぶる。と。ぱちりと目を開けた彼女は、吾妻を見るなり、飛び起きた。
「にゃ、にゃんにゃのだ! そなた、誰なのにゃ!」
わめく彼女に、吾妻はプリントを差し出す。
「これ。昨日出された英語の課題プリント。お前、忘れて帰ってたぞって、担任から」
だが、彼女はわーわーとパニくるばかりで、受け取ろうとしない。
「ったく。何ギャーギャー騒いでやがんだ……。いいから、さっさと受け取れよ! 聞いてんのか、馬鹿ネコ!」
彼がうんざりと声を荒げてプリントを突きつけた途端、ガイは怯えた猫のように軽く後に飛びすさり、そのまま脱兎のごとく駆け出した。
「え? おい……! 待てよ!」
部屋を飛び出した彼女を、吾妻も慌てて追いかけ始めた。
暗闇を稲光が切り裂き、建物を揺らして、雷鳴が轟く。
「!!」
喉の奥に悲鳴を飲み込み、
毒島 林檎
は思わず隣を歩いていた
メイソン・ブリッジス
に抱きついた。
メイソンの方は、役得とばかりに肩を抱き、よしよしと宥めるように背を撫でる。
が、林檎は慌てて飛び離れると、頬を赤くして喚いた。
「……ッ! 勘違いするな! つまずいただけだ! だから、雷に驚いてなんかいないからな!!」
「ああ、わかってる」
穏やかにうなずきつつもメイソンは、雷が怖いなんて可愛いなあ、などと考えている。
二人がいるのは、猫鳴館の廊下の一画だった。
いなくなったメイソンの愛犬ジョニーを探すうち、どうやら猫鳴館へ行ったらしいとわかって、二人してここまで来たのだった。
雨はさほど降っていないものの、ずっと戸外を探し回っていたせいで、二人ともずぶ濡れである。林檎の方は、白い長袖Tシャツが濡れて肌に貼りついている。ただ、当人は気づいていないのか、さっきからメイソンが凝視していることに、首をひねっていた。
(俺の体で、変なところでもあるのか?)
などと考えたりしている。
もっとも今は、雷が怖くて、それどころではなかったけれど。
「とにかく、もう少し中を――」
恐怖をふり払い、彼女が言いかけた時だ。
「メイソン! 林檎! 何しに来たんだよ? こんな所に」
声と共に駆け寄って来る者がいた。猫鳴館の住人で、二人の友人、
酒浸 朱蘭
だ。
「酒浸さん、避難しなかったのかい?」
メイソンが、驚いたように問う。
「そのつもりだったんだが、酔って起きたらこんな時間だろ。もう、ここにいるかって、居直っちまったぜ」
朱蘭は豪快に笑って答えた。酔ったと言っても、酒を飲んだわけではない。彼女のろっこんは、ただの水やジュースを酔うことのできる物体に変えてしまうのだが、そのろっこんを付与した液体を飲んだためだった。
「酒浸さんらしいな」
メイソンは笑って言うと、自分たちは愛犬を探しに来たのだと告げた。
「それなら、あたしも手伝うぜ!」
話を聞いてうなずいたものの、朱蘭はずぶ濡れの二人を見やって顔をしかめる。
「その前に、あたしの部屋に来な。タオルと着替えぐらい貸すぜ。……と、着替えは林檎の分しかないけどな」
「あ……そうだな。ちょっと、寒くなって来たしな」
言われて林檎が、小さく体を震わせて言う。
そんなわけで、二人は朱蘭の部屋に寄ってタオルで体をふいて、林檎は彼女の服を借りて着替えた。そうして、朱蘭も加わり、三人で愛犬ジョニーを探し始めるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月23日
参加申し込みの期限
2015年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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