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鬼が居ようとランドリー
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さてランドリー内に陣取った鬼河内萌は、野菜原ユウの荷物(全部汚れ物)を開封していきます。
「あー、すっごいことになってるねユウくん。ここまで運べただけでも奇蹟かも……」
「うわ! なに勝手に開けてんだよ!」
「気にしなくていいってば。ボク、お兄ちゃんと住んでるから男物の下着とか洗い慣れてるし」
「俺が気にするの!」
ユウは焦りますが、萌のほうは実に悠然たるものです。まったく平気の様子でてきぱき、複数の洗濯機に詰めるだけ詰めていきます。しかも、ちゃんと季節ものは季節ごとに分けて洗濯機にかけてあげるのです。(そうです、複数の季節が堆積した恐ろしい汚れ物の集合体だったのです!)
「まあまあ、ボクに任せて。サルマタケが生えたパンツ以外ならなんでも洗っちゃうよ」
「サル……なに?」
ユウはといえば、もう借りてきた猫状態。もともと途方に暮れていたところなので、萌におとなしく従うのでした。
「こういうときは洗剤は多めにするんだよ」
なお萌は、その過程で自分の洗濯物も洗いに回しているのでした。
ところで、いくら小分けしたところで元が多かったものですから、萌が手がけた洗濯機はすべてがパンッパンの状態でした。
「うーん、それでもちょっと、詰めすぎたかな」
いずれのマシンも苦しそうな声を上げていますが……まあ、気のせいということで。
洗濯完了まで萌は、ユウと並んでベンチで待ちます。
楽しいおしゃべりの時間……とはいきませんでした。
コーナーに置かれた週刊少年漫画誌をユウは手にしてずっと読みふけり、あとは萌がなにかいっても「ああ」「そうなんだ」と生返事するばかりなのでした。
萌の口はちょっとだけ『へ』の字です。男の子って、こういうものですよね。
その漫画誌の間に、
「はいこれ」
さりげなく、本当にさりげなく彼女は、小さな装飾品を差し込みました。
「なに?」
さすがにユウも顔を上げ、これを手にして眺めたのです。
「こないだのフリマで買ったの」
それはペンダントトップでした。世界の童話……それも主にラブストーリーをモチーフにしたもの。
「ラプンツェルのイメージなんだよ。手作りだから、世界に一つしかないオリジナル!」
「へえ」
ユウも目を細めました。
「いいじゃん」
「良かったらあげるよ。お土産」
「え? マジ?」
「マジ」
「悪いな、ありがとな!」
きらっと目立つワンポイントになりそうです。ユウはニッと笑いました。
「この王子様がユウくんに似てるかな~、なんて☆
……ボク、ユウくんに会えて嬉しいよ」
と言って間髪入れず、彼女は付け加えたのです。
「プレゼントを渡すことができたし!」
萌は頬を赤らめています。最後の一言は、照れ隠し。
けれどそれに気づいたのかどうか、ユウはひょいっと胸ポケットにこれを入れて、また漫画誌に戻ってしまったのでした。
……もしかしたらこれは、彼なりの照れ隠しなのかもしれません。
「あ、あの……!」
何を思ったか、青木慎之介は常闇月に話しかけていました。ひとり悶々としていたら、どうにかなってしまいそうです。
「はい?」
「ドゥー・ユー・ウォッシング?」
「日本語で結構ですよ。それと、文法的にそれはおかしいのでは?」
「ソーリーごめんです! 俺、こういうところはじめてで……」
「はじめて、ですか」
月はそう答えて二三度まばたきしました。どうしてこの少年は、あんなに真っ赤になっているのでしょう。
「……トイレなら外らしいですよ」
「トトッ、トイレじゃないです!」
とすると、洗濯機の使い方がわからないのかもしれません。
にしたって、あんなにもじもじしなくてもよさそうなものですが。
そこで月は、こうですよと簡単にレクチャーしてあげました。
「……それで、最後にこのボタンを押して……」
と月が手を伸ばしたとき、指先が彼の手の甲に触れました。
「!」
少年慎之介は飛び上がらんばかりに驚いて、それでも絞り出すような声で、
「サンキューベリマッチダンケスパシーバグラシアス!!」
と悲鳴のような声を上げたのです。意識しすぎですね。
すると月は言いました。
「……謝謝(シエシエ)」
「え?」
「……『謝謝』、中国語の『Thank You』です。その流れなら、つぎはこうかと思って……」
「ど、どうも……」
難しいですね……と月は思いました。珍しくジョークを言ったつもりなのに、どうも受けがイマイチだったようです。
洗濯機が回りはじめると、月はベンチに腰掛け、鞄を開けました。
そこには、先日の誕生日パーティでもらったプレゼントの数々が入っています。リボンや人形、ヘアピンや懐中時計……いずれも、大切な品です。
ふと月が顔を上げると、中学生らしき彼は、洗濯を始めるでもなくモジモジと立ちつくしています。気になるのでしょうか?
「……あの」
月はヘアピンを左前髪にさして、慎之介少年に呼びかけました。
「ヘアピン、この位置で良かったでしょうか……? つけ慣れないもので……」
「あ……はい、ジャストフィット似合うと思います! ビューティホーです!」
「……ありがとう」
かすかに、月の口元が弛みました。
慎之介は彼女に、魅了されたようにボーッとなっています。
やっぱり綺麗なお姉さんです。物静かですが、優しそうです。
それなのに……あんな下着!
慎之介は若い心を悶えさせました。あのお姉さんは、カレシの前では魔性の女に大変身しちゃうのでしょうか、それとも「お前こういうのしろよー」などと男に命令されてつけさせられているのでしょうか……だとしたら……ううう……!
これが青春というものでしょうか。なんだかやるせなさと憧れ、淡い恋心やジェラシーがごちゃまぜになった感情で頭がいっぱいになってしまった慎之介は突然、
「あっ、財布わすれたー。オーマイガッ!」
などと大きな独り言して、弾丸のようにランドリーを飛び出して行ったのでした。
「どうしたんしょう……」
月は呆然と、その背を見送るしかありません。なんともにぎやかな少年でしたね。
少年が心を悩ませていたことなどつゆ知らず、月はプレゼントをひとつひとつ、手に取っては眺めます。
いずれも素敵です。
リボンは、三つ編みの根本あたりを結ぶのに使わせてもらうほうがいいでしょうか。
懐中時計の蓋の裏には、誕生日パーティーでの集合写真を飾っておきました。いつでも確認できます。
そしてこの人形……。
可愛らしく微笑むこの人形は、月がモデルなのだそうです。
自分がこんなに素直に微笑したことがあるのか、月にはわかりません。
なのでそっと指を自身の頬に当て、むにぃ、と笑顔を作ったりしてみます。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月29日
参加申し込みの期限
2015年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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