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鬼が居ようとランドリー
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よく晴れた土曜日、何の予定もない。
とくれば、かねてからの懸念事項を片付けるにはもってこいなのです。
椿 美咲紀
はさっそく問題解決に乗り出しました。重大な問題です。
それは、
「ぬいぐるみたちをお洗濯するのです!」
というもの!
大袈裟というなかれ。いや実際、昨今の椿美咲紀状況をかんがみますと、いわゆる移民問題、もう少し噛み砕いて言うと、15~20センチぐらいの小振りなぬいぐるみがいつの間にか美咲紀の部屋にわんさと増えてしまった問題は、なかなか深刻な状況なのでした。
もちろんぬいぐるみが自分のそのちっちゃこい足で歩いてくるわけではありませんから、原因は美咲紀が『つい買っちゃう』ことにあるわけですが、それは責められますまい。
想像してみてください。
ちっちゃい動物のぬいぐるみを。
わんことか、
にゃんとか、
うさうさとか、
らいよんとか、
しまうまとか。
が、つぶらな瞳で、訴えるようにあなたを見つめているところを。
「ボクを連れて帰って」
とアピールしてくる光景を。
そんな光景に遭遇するたび、美咲紀は胸が締め付けられるような思いに駆られ、ついつい財布の紐をゆるめてしまうのです。ああでも美咲紀の財布は巾着ではないから紐はありませんね。ジッパー式でしたっけね。バリバリバリ、やめてー。(嘘です。ジッパー式でもないです)
買って部屋に仲良く飾って、彼女はぬいぐるみたちを大切に保管しているのですけれど、でもやっぱり気になるホコリや汚れがときどき気になるのでした。
「ホコリっていつの間に溜まっちゃう……!」
まあ仕方のないことではありますが。
もちろん美咲紀も無策ではありません。こまめに固く絞ったタオルで拭いてるけど、これが根本的な解決になるわけではない。
こんな良いお天気の日はちゃんとお洗濯してあげたい! というのが心からの気持ちです。
「さあ洗濯洗濯、みんな、生まれ変わりますよ!」
美咲紀はぬいぐるみたちに話しかけます。
「お陽さまの光でふわふわに、本物のにゃんこの様な匂いになりますよ、きっと!」
そうと決まれば話は早い。美咲紀はたくさんのぬいぐるみをボストンバッグに詰めてお風呂場へと移動しました。
ここは星が丘寮ですから、掃除洗濯はすべて寮付きのメイドさんたちのお仕事です。美咲紀も普段のお洋服の洗濯などははメイドさん任せなのですが、ある意味家族のぬいぐるみたちは、自分で洗ってあげたい。手慣れたものでもう何度か、美咲紀は彼ら彼女らを丸洗いしてきました。
「可愛いぬいぐるみたちのためですからねっ☆」
と言ってどんどん、大きな洗面器に水を溜めます。
そろそろ水温が冷たくなってきましたが、気にしない。
ここまではダイナミックに進めてきましたが、ここから美咲紀は慎重になります。
もちろん水洗い可能なぬいぐるみだけが対象ですので、各ぬいぐるみのタグの表示をしっかり確認、間違いがないことを確認したら、型崩れしないように気をつけてそーっと洗ってあげるのです。
まずは水で軽く洗って、泡をつけてあわあわ、最後に水ですすいでできあがりです。これをぬいぐるみごとに、繊細なタッチで行っていきます。
「?」
と言いたげな顔をして、ハムスターのマサキとアキがこっちを見ています。
ふたりそろって後ろ足で立ち、小首をかしげているのです。こうして見るとなんだか、ミニチュアサイズの幼児みたいです。
「これはね、キレイにしてあげているんだよ~」
と笑顔を向けつつ、美咲紀は赤ちゃんを洗うように丁寧に、ぬいぐるみたちを洗っていくのでした。ハムスターはお風呂に入れてはダメなので、ふたりが飛び込んでこないか気を配ります。
けれどマサキとアキはお利口なのでそんな無謀はしません。そればかりか、ぬいぐるみたちの真似がしたくなったのか巣のそばで砂浴びをはじめたのでした。
さてこうして、洗い上がりました。
美咲紀は外へ移動しました。
「さあ、乾かそうね」
濡れてしんなりしているぬいぐるみたちは、普段とは違う表情を見せています。ふてくされているようなものあり、くったりと骨休みしているようなものありです。
彼らを、型崩れしないように外で干すのには、ちょっとしたテクニックが必要です。
「可愛い♪」
それは胸ときめく光景でした。
小物干しにぶら下げても大丈夫な子たちが、ぴろーんとぶら下げられているのです。これはなんとも可愛くてきゅーんとなりますね。
「題をつけるなら、『休日のひととき』ですね!」
思わず美咲紀はカメラを取り出し、この素敵な姿をフレームに収めるのでした。
今夜は、みんなと一緒に寝ましょう。
「当時はかなり作ったと思ったけど……」
腕組して自身の制作物を、眺めているのは
風雲児 轟
です。
「案外作ってないんだな」
感慨深くつぶやきます。
ハンガーにかけられ揺れているのは、六着のスーツです。
いや、コスチュームといったほうがいい。轟がヒーロー活動をするときに着込むいわば戦闘服なのでした。悪と戦う正義のシンボル、それがこれら衣装なのです。いずれも轟によるお手製でした。
本日轟は、彼にとっては第二の顔ともいうべきこれらコスチュームのクリーニングを行うつもりなのです。
広い空間を屋外の水場に確保し、大きな金だらいを置きます。
たらいに水を溜めます。洗剤もちゃんと用意してます。
一着一着、水につけて洗剤で、ゴシゴシと手洗いしていくつもりです。
「まずは試作スーツから洗うか……」
このコスチュームは、その名称からもわかるようにかなり初期のものでした。ただしこれは身体のアタリを取ったり動きやすさを見るために作っただけのものなので、実際にはあまり着ていません。当然、ほとんど汚れていないのです。
といっても手にするとなんだか、感慨深くなってしまう轟なのでした。
「こいつらだって今の俺を形作った大事な物だ」
この試作スーツをベースにして、他の五着があるのです。
うやうやしくこれを捧げ持ち、水につけました。
「だからこれぐらいキチンと扱ってもいいよな!」
水に沈むスーツを眺めます。
これはいわばはじめの一歩、しかも記念すべき一歩といっていい作品でした。
轟は丁寧に、試作スーツの表面そして内側を洗うのでした。感謝を込めて。
続けて、実際に使ってきたコスチュームに手を伸ばします。
洗いながらスーツを見ていると、彼の胸には懐かしい思い出が蘇ってきました。
発端は三年前です。
将来ローカルヒーローをやれるときがきたら、借り物ではなく自分の作ったスーツで活動したい――そう思って轟は、オリジナルのデザインからすべてを始めました。
最初からすべてが完璧にできたわけではありません。
三年間の道のりは、それこそまさにロング・アンド・ワインディングロードでした。
失敗や試行錯誤が、現在の轟の血肉となっています。
とりわけ初期に制作したスーツには、所々に粗があります。左右均衡でなかったり、不要な部分があったりしました。着脱が困難なものもありました。
しかし、製作を繰り返すうちに、問題点は改善されていきました。飛躍的に進歩したとまでは言いませんが少なくとも着実に、彼の生み出すスーツは、自分の理想に近づいていったのです。
「自画自賛するようだが……最新のは特に、かなりいい感じの出来だろう」
これを手にする轟の、口調に誇らしげなものがこもっていました。
これまで活動してきた実績にもとづき、工夫をこらした逸品です。
装着感は抜群に向上し、長時間着ていても疲労することが少ない。くわえて防寒・暑さ対策にも経験上からもたらされたノウハウが活かされています。
実際に着てアクションしても、問題ないほどのレベルになっているのですから、轟は自分が、ちゃんと理想に近づいていることを理解していました。
泡がしゃぼん玉になり、風に吹かれて青空に吸い込まれていきました。
轟は目を細めて、遠い空をしばし見つめました。
すべてのスーツが洗い上がったので、日当たりのいい場所にロープを吊るし、干していきます。
「うん?」
このとき彼は、初代スーツに縫い込まれた文字を発見しました。
声に出して読みます。
「……『初心忘れずべからず!』か」
ふっと轟は笑みを浮かべました。
己に言い聞かせるべく、彼はつぶやくのです。
「そうだな。どんなにかっこいいスーツがあったって俺の中の原点……『皆のためのローカルヒーローであること』が抜けてちゃ意味がねえもんな!」
初代スーツに向かって、そして三年前から今日に至るすべての瞬間の自分に向かって、轟はこう確約するのでした。
「大丈夫。わかってるぜ、過去の俺!」
そういえば高校入学を果たし、ろっこんに目覚めてから轟は、まだ新しいスーツを作っていません。
そろそろ、新しいものを作るべきときが来たのかもしれません。
いつか、神様から借りてるろっこんを返した後……またすぐに、島を守るローカルヒーローになれるように。
轟は悪の秘密組織に父や母や妹を殺されたわけではありません。親友の仇を探して全国を放浪しているわけでもありません。故郷を探し求め戦い続けているのでももちろんない。
つまり、個人的な理由でヒーローになったわけではないのです。
しいて理由を言うならば公(おおやけ)のため、つまり、寝子島を守るためヒーローを志したのです。
だから彼はスーツを作り続けることでしょう。
轟のヒーロー活動に、終わりはないのですから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月29日
参加申し込みの期限
2015年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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