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白昼斬月 ～寝子島辻斬り物語 弐～
【市街地戦 その２】
朱蘭と姫乃コンビより少し早い時間、彼女らとは別に旧市街地で戦う二人がいた。
「いやっほう！！ その刀置いていけぃ！！」
「いざ征かんカタナガリジャー！」
元気の良い二人、前者が恋々出 オリーブ、後者が佐藤 敏夫である。
そんな二人にも影人が当然のように襲いかかる。
特に敏夫は物干し竿を持っているので、相手はより反応した。
「我ら正義の武士に挑もうとは良い覚悟！！平和を乱す悪はこの秘刀雨弾断絶晴天丸の錆に変え、微塵切りの後鍋でコトコト煮込んで差し上げるのだよ！！ さあ地に伏せ我らを崇め奉るが良いのだよ！！」
まず、オリーブが高らかに宣言すると、ペッパースプレーを影人に向かって吹き付ける。
しかし、聴いていない。
「わっとっと！」
オリーブに影刀が迫るが、それを敏夫が防ぐ。
「恋々出君には、傷をつけさせないよ」
そう言いつつ、一差し。からの斬撃。
「どうやら、ある程度は斬らないとダメかな」
あれっと、オリーブは当てが外れたという顔をする。
「おお、とっちゃんよ……！ それは思わなかったのだよ。けど恋々ちゃんは！ いーい事を思いついたのだよ……！ 此奴らの刀皆々奪って我らの家宝としてしまおうぞ！！」
「え、これ集めるの？ いいねー楽しそうだ」
うんうんと頷く敏夫。
「ふっふっふ…。この案に乗ってくるとはお主も中々悪よのぉ……！！」
そう言って、笑うオリーブ。
「ふふふ、御代官様ほどでは……」
そして、それに答える敏夫。
しかし、影刀は敵を倒すと敵と同時に消滅してしまうため、回収は不可能だった。
敵から盗んだとしても、すぐに消えてしまったという。
「……おのれ！ よくも騙したな！！」
「目つぶしもUFO作戦もあんまり有効ではないみたいだね。微妙に効果があるから、完全に意味は無いということはないだろうけど」
影刀が奪えなくて、ぷりぷりと怒るようなオリーブにまぁまぁと落ち着かせつつ、倒したときの分析を述べる敏夫。
といっても、確証は完全に持ってはいないので、半信半疑といったところだが。
「……さて、ここかな」
敏夫が歩みを止めると、オリーブも止まる。
あたりを警戒しつつ、その日本家屋を見上げる。
中から人が戦う気配がする。
「行こう！！」
オリーブが駆け出し、敏夫が後に続く。
二人が迫り来る影人を倒しつつ、畳の部屋に来ると……。
「くっ……」
傷だらけの記士郎が、アングル材片手に防戦を繰り広げていた。
大物は後でどっしりと構えており、疲れるのを待っているようにも思える。
「味方ですか？ 助かりました！」
記士郎が声を上げる。
「そのとーり！！ 助太刀に参上！！！」
オリーブが傘で影人を切り裂くように操る。
また、オリーブをフォローするかのように周囲の警戒をしつつ敵に攻撃する敏夫。
二人が入ると形成はやや有利になったように思えた。
「そんなところで見てないで、腕ごと切り落とすくらい…できないんですか？」
畳の奥でたたずむ大物に向けて挑発するように記士郎が言う。
大物はゆっくりと立ち上がり前に出る。
影刀を畳から一本引き抜いて、だ。
すっ、すっと地面を軽やかに移動しつつ、記士郎へと斬りかかる。
「！？」
それは、本能だったのか……記士郎はアングル材を放り出して両腕で固める。
キィンという音とアングル材は部屋の隅へとはじき飛ばされた。
相手の影刀は勢いが死なず、そのまま記士郎をとらえる。
「……ぐっ」
斬られた、という感覚が腕に広がる。そして、腕はずきずきと痛み動かなくなる。
見れば、作業着は完全に斬れており、腕は無残な状況となっているが、刀の腹の部分が当たっているため、切断までは至らなかった。
そのまま大物の影人は刀を返し、そのまま後退する。
それまでその大物の影人がいた場所に物干し竿と傘が殺到するが、当たらない。
「大丈夫か！？」
「うわぁ……」
敏夫が叫び、惨状をみたオリーブが目をそらす。
そこに雑魚となる影人が殺到し、三人は一気に押しやられる。
しかし、その寸前決断した記士郎が前に出ると、オリーブと敏夫の前に二人をかばうように出る。
「……後は、頼みましたよ！」
そんな記士郎に影刀が殺到し、そのまま記士郎はその場から消失する。
「そんな……」
消えた記士郎は死んではいないし、後遺症もない……が、どこかむなしくなるような光景だった。
「おおおおぉぉぉ！」
腹の底から声を出し、物干し竿を振るう敏夫。
斬られた影人は消失する。
……家屋の中の戦いは続く。
朱蘭と姫乃コンビより少し早い時間、彼女らとは別に旧市街地で戦う二人がいた。
「いやっほう！！ その刀置いていけぃ！！」
「いざ征かんカタナガリジャー！」
元気の良い二人、前者が恋々出 オリーブ、後者が佐藤 敏夫である。
そんな二人にも影人が当然のように襲いかかる。
特に敏夫は物干し竿を持っているので、相手はより反応した。
「我ら正義の武士に挑もうとは良い覚悟！！平和を乱す悪はこの秘刀雨弾断絶晴天丸の錆に変え、微塵切りの後鍋でコトコト煮込んで差し上げるのだよ！！ さあ地に伏せ我らを崇め奉るが良いのだよ！！」
まず、オリーブが高らかに宣言すると、ペッパースプレーを影人に向かって吹き付ける。
しかし、聴いていない。
「わっとっと！」
オリーブに影刀が迫るが、それを敏夫が防ぐ。
「恋々出君には、傷をつけさせないよ」
そう言いつつ、一差し。からの斬撃。
「どうやら、ある程度は斬らないとダメかな」
あれっと、オリーブは当てが外れたという顔をする。
「おお、とっちゃんよ……！ それは思わなかったのだよ。けど恋々ちゃんは！ いーい事を思いついたのだよ……！ 此奴らの刀皆々奪って我らの家宝としてしまおうぞ！！」
「え、これ集めるの？ いいねー楽しそうだ」
うんうんと頷く敏夫。
「ふっふっふ…。この案に乗ってくるとはお主も中々悪よのぉ……！！」
そう言って、笑うオリーブ。
「ふふふ、御代官様ほどでは……」
そして、それに答える敏夫。
しかし、影刀は敵を倒すと敵と同時に消滅してしまうため、回収は不可能だった。
敵から盗んだとしても、すぐに消えてしまったという。
「……おのれ！ よくも騙したな！！」
「目つぶしもUFO作戦もあんまり有効ではないみたいだね。微妙に効果があるから、完全に意味は無いということはないだろうけど」
影刀が奪えなくて、ぷりぷりと怒るようなオリーブにまぁまぁと落ち着かせつつ、倒したときの分析を述べる敏夫。
といっても、確証は完全に持ってはいないので、半信半疑といったところだが。
「……さて、ここかな」
敏夫が歩みを止めると、オリーブも止まる。
あたりを警戒しつつ、その日本家屋を見上げる。
中から人が戦う気配がする。
「行こう！！」
オリーブが駆け出し、敏夫が後に続く。
二人が迫り来る影人を倒しつつ、畳の部屋に来ると……。
「くっ……」
傷だらけの記士郎が、アングル材片手に防戦を繰り広げていた。
大物は後でどっしりと構えており、疲れるのを待っているようにも思える。
「味方ですか？ 助かりました！」
記士郎が声を上げる。
「そのとーり！！ 助太刀に参上！！！」
オリーブが傘で影人を切り裂くように操る。
また、オリーブをフォローするかのように周囲の警戒をしつつ敵に攻撃する敏夫。
二人が入ると形成はやや有利になったように思えた。
「そんなところで見てないで、腕ごと切り落とすくらい…できないんですか？」
畳の奥でたたずむ大物に向けて挑発するように記士郎が言う。
大物はゆっくりと立ち上がり前に出る。
影刀を畳から一本引き抜いて、だ。
すっ、すっと地面を軽やかに移動しつつ、記士郎へと斬りかかる。
「！？」
それは、本能だったのか……記士郎はアングル材を放り出して両腕で固める。
キィンという音とアングル材は部屋の隅へとはじき飛ばされた。
相手の影刀は勢いが死なず、そのまま記士郎をとらえる。
「……ぐっ」
斬られた、という感覚が腕に広がる。そして、腕はずきずきと痛み動かなくなる。
見れば、作業着は完全に斬れており、腕は無残な状況となっているが、刀の腹の部分が当たっているため、切断までは至らなかった。
そのまま大物の影人は刀を返し、そのまま後退する。
それまでその大物の影人がいた場所に物干し竿と傘が殺到するが、当たらない。
「大丈夫か！？」
「うわぁ……」
敏夫が叫び、惨状をみたオリーブが目をそらす。
そこに雑魚となる影人が殺到し、三人は一気に押しやられる。
しかし、その寸前決断した記士郎が前に出ると、オリーブと敏夫の前に二人をかばうように出る。
「……後は、頼みましたよ！」
そんな記士郎に影刀が殺到し、そのまま記士郎はその場から消失する。
「そんな……」
消えた記士郎は死んではいないし、後遺症もない……が、どこかむなしくなるような光景だった。
「おおおおぉぉぉ！」
腹の底から声を出し、物干し竿を振るう敏夫。
斬られた影人は消失する。
……家屋の中の戦いは続く。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年01月20日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年01月27日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年01月27日 11時00分
