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ゾンビシティを駆け回れ!
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【後援者たち】
深夜バイトを終えた
橘 勇
は、注意深く周囲を見回し、すり抜けるようにして自宅を目指していた。
最初こそ面食らったものの、ねこった―でおおよその事情は理解した。となれば他の誰かが解決へ向かうはずだと判断し、自身は真っ直ぐ帰宅することを選んだ。
だって明日も学校だから。そしてバイトだから。
「疲れが残ると厄介だしな……。それでも、行く先々のゾンビは始末しておくか」
ゾンビの反応は、既に確認済みだった。
人のいない方向へ空き缶などを投げると、ゾンビはその音に反応して向かっていくこと。
ゾンビの頭に石を投げる際、投擲速度の如何に関わらず、ねこったーに上がっていた反応を見せること。
そして移動時はのろのろとしたゾンビの動きが、人を発見すると僅かながら早くなること。
「これだけ分かれば充分だが、問題はこういう場合だな」
見下ろした場所には、一般人と思しき若い男性が眠りこけていた。
恐らくは他の誰かに撃破された元ゾンビだったのだろう。
見つけてしまった以上、このまま道端で寝かせておくのも気が引ける。
「……物のついでか」
携帯を開き、手早くねこったーに【一般被害者、遭難者の回収場所提供。道端で寝ている人、逃げ場所のない人は橘宅まで】と打ち込んだ。
「これで良し……っと」
未だ寝ている男性を背負い、重い足取りで一歩踏み出す。
ただこれでは注意をそらすために空き缶を投げることは出来ても、迎撃することは無理だろうなと考えを巡らせた。
そこに、バタバタと慌ただしい足音が聞こえた。
「おい、あんた何してんだこんな時に!」
信じられない面持ちで駆け寄ってきたのは、
御風 不二夫
だ。
眠れず散歩していたところで騒動の渦中にあることを知り、慌てて猫鳴館まで逃げ帰っている途中だった。
しかし慌てず騒がず要救助者を背負っている橘を見つけてしまい、生来の面倒見の良さもあってか、つい駆け寄ってしまったわけだ。
その切羽詰まった声色にも、橘は冷静に返す。
「なにって、放っておけないだろう。いくら初夏とは言ってもまだ寒い。風邪をひく」
「いや、そりゃそうだがよ……!」
話す間にもゾンビは二人に気付き、近寄ってくる。
「ア゛ァ゛アアアア……」
「っせぇな、今はあんたに構ってる場合じゃ……! って、あ……」
冷静でなかったためか、我に返った時には近付いていたゾンビを一発K.Oしてしまっていた。
幸いにも相手はろっこんで出現したゾンビだったが、逆高校デビューを目指している御風にとって、これは本来やってはいけない過ちである。
さぁと血の気を引き、引き攣った顔で橘を見る。
「いや、これは、そのつまりだな……」
「ん? 手出しの出来ない俺の代わりに倒してくれたんだろう? 礼を言う、助かった」
目を泳がせる御風に対し、こともなげに謝礼が口にされる。それをほんの少し驚いた顔で見返し、御風は一瞬逡巡した。
このまま別れて一人猫鳴館に逃げ帰るのは容易いが、人助けをしつつ帰宅を目指すその姿を見て見ぬふりをすることなど彼に出来るはずがなかった。
あぁあと苦悶の声を漏らし、ガリガリと頭を掻く。
「あー、もー、嫌になる。嫌になるぜ、こういうときは自分のことだけ考えりゃいいはずだろうが……!」
独り言をブツブツと呟き、やがて深い深い溜息を吐いた。
「……いや、あんたのその漢気を見ちまったら一人で逃げるわけにゃあいかねぇな。背負ったままじゃ、襲われた時に二進も三進もいかねぇだろ? 護衛くらいの役には立つぜ」
「助かるが……いいのか?」
「いいもなにも、そのままじゃあんたもゾンビの餌食だろ。……でもその代わりと言っちゃあなんだが……」
言い淀む御風に、橘は首を傾ぐ。
「もし俺がちょっと乱暴なことやらかしたら、その……全体的に忘れてくれると助かる……」
肩さえも震わせながら頭を下げる姿に、橘はあぁと察した様子で頷いた。
「記憶力はそんなに良くないから安心していい。相身互いというやつだな」
「はは……そうだな」
苦笑し、橘の背中を守りながら前進する。助けに入ったのが面白おかしく吹聴するような奴でなくて良かったと心底安堵した。
その頃、逆巻は言葉を失って立ち尽くしていた。
「なにしてる、御剣」
「げ」
呆れ果てて肩を落とす逆巻の前には、
御剣 刀
が辺りに散らばった小銭を拾い集めていた。
「……違うんだ」
「違うのか」
だらだらと冷や汗を流す御剣の言葉を、かけらほども理解した様子もなく受け流す。
小銭を全てポケットへとしまいこんだ御剣はこほんと咳払い、ベルトに刺した木刀を見せつけるように握り直した。
言外に、ゾンビ退治の一戦力であるとアピールする。
しかしそれでもなお、逆巻は生温かな笑みを向けた。
「僕はまた、ゾンビ騒動に紛れて街中の小銭を集めて回ってるのかと思ったよ」
「いやいやいや、それはいくらなんでも見下げ果てすぎだ」
「うん、だから違うんだろ? 察するところ、木刀の届かない位置にゾンビを発見したはいいものの、投げるものがなくてやむなく小銭を投げたものと思ったけど」
「……分かってるじゃないか」
意地の悪い言い方に、御剣の唇が口をへの字に引き結ぶ。分かっているなら最初からそう言ってくれと愚痴れば、天野はおかしそうに肩を揺らした。
「ちょっと面白い場面に遭遇したから、からかってやろうと思ってね」
「性格に難ありだな、お前は」
言いながら――
二人は互いに、互いの背後に向けて石を投擲していた。
見事、石はそれぞれへ迫っていたゾンビの頭を捉えて叫び声を上げさせる。
「噛まれた人も多くなってきてるみたいだね」
「だな。ねこった―で見て、面白半分に出てきた奴らもいるのかもしれない」
倒れた後、人に戻ってすやすやと眠る同世代の少年達を見下ろし溜め息を吐く。
寝子島で起こる不思議なナニカは、非現実な面白おかしいナニカとして認識されつつあるのかもしれない。
出来ればこういった騒動にもれいび以外はあまり関わってほしくないのだがと苦悩しつつも、逆巻は仕方なさそうに道の先を見た。
「僕はうちの連中を捜しに行くんだけど、君はどうする」
「ゾンビを減らすことに尽力する。被害者が増えるのは避けたいからな」
「なら、互いに遊撃ってことだね」
ぱしりと音を響かせ、すれ違いざまに手を打ち合わせる。
「もし逆巻がゾンビ化したら、俺が元に戻してやるよ」
「いいね。なら僕も、君がそうなっていたら請け負おう」
冗談のように言い置き、逆巻きはその後、脇目も振らずに夜の街を駆けていく。
それを相変わらずな冷静さだと見送り、御剣はねこった―を開いた。
橘が書き込んだ【被害者回収記事】が目に入る。
足元には、眠りこけている少年が二人。この記事を見た後では捨て置くわけにもいかないかと、一人に肩を貸し、一人を脇に抱えた。
「申し訳ないが、ゾンビが来たら落とさせてもらおう」
衝撃で起きてしまったら、その時は自力で橘宅まで走ってもらえば助かる。しかし今は少しでも、一般人に非現実を目にし過ぎるのは避けてもらおうと力を入れた。
■ □ ■
二つの影が屋根と屋根の間を飛び越え、空に舞う。
安全な場所からゾンビを撃破しつつ追分の元へと急ぐ後木と桜庭だった。
「ムムッ、目標はっけーん! 義一ちゃーんっ!」
「義一ちゃんっ!? 誰だ、俺に対してそんなロリ系幼馴染キャラみたいに呼びかける奴は!」
不意打ちの馴れ馴れしさにめずらしく無表情を崩して挙動不審気味に辺りを見回した追分の目の前に、満面の笑みの後木、桜庭が降り立った。
「真央ちゃんなのだー!」
「そして円ちゃんなのだー!!」
最高のドヤ顔である。
「……ついに二次元からの使者が来たかと思ったが、そんなことはなかったぜ……。変な語尾キャラとゴスロリキャラ……これが二次元なら……」
「でもここ、夢ん中……だし。アニメのキャラくらい……出てくるんじゃないか……な」
「そうだな拓郎、お前がそう思うんならそうなんだろう。お前ん中ではな。でも残念ながら現実なんだよここ」
既に数体のゾンビを撃破しておきながら、未だ寝ぼけ眼で状況を飲み込めていない志波の肩を至極悲しげに叩く。
その会話を首を傾げて見遣りつつも、後木はさして気にした風もなく話に割り込んだ。
「突然お邪魔するのだ、新聞部幽霊部員の
後木 真央
ちゃんなのだ! ねこったーにゾンビ情報を流した義一ちゃんで間違いないのだ!?」
「あ? あぁ、それは俺で間違いないけどよ」
「ビンゴなのだ! フッフッフッ、新聞部たるもの、情報収集には自信ありなのだー!」
自慢げに胸を張る後木を余所目に、志波の体が突然素早く動く。
原因はもちろん、彼の安眠を妨げる雑音が近付いてきたからに他ならない。
無論、雑音というのはゾンビだった。
ア゛ア゛ア゛と耳障りな呻き声を上げる愚鈍な足元へ軽くスライディングし、呆気なく地面へと倒す。
そこから間髪置かず、頭に向かって拳を叩きこんだ。
夢の中の出来事と思い込んでいるためか、攻撃に容赦がない。
「拓郎ちゃん、マジパネェのだ!」
「一般人かもしれないんだから手加減しろよって言ってんだけど、夢の中だから大丈夫っつって聞かねぇんだ。まぁ、今のところアタリは引いてないけどな」
呆れた口振りのわりに、困っている様子はない。なんだかんだ言いつつもちょうどいい戦力なのだろうと理解し、桜庭も会話に入り込んだ。
「ねこった―を見て協力しようと思ったんだけど、中野先輩の住所がどこかアップされてなかったから、どうしようかと思ってさ。真央ちゃんと一緒に君を探してたんだ」
「中野? あいつなら俺らと同じ一年だから先輩ってわけじゃ……。と言うか、住所の件はやっぱ、無断でネットにアップするのはどうかと思ってよ。フツウ、見ず知らずの人間に知られるのって気味が悪いだろ? だから俺に同行する奴だけ連れて行こうと思ったんだが、ねこったーに書いてなかったか」
カリカリと頭を掻く追分の言葉に、そういう理由かと二人も納得した。
「確かに、非常時とは言えど勝手に住所を公開されちゃったりしたら僕だって嫌だもんね。納得した。ねぇ、僕もついていっていい?」
「別にいいが、ネコ連れな上にその服じゃ動きづらいんじゃないか?」
「これ? 素手でやっつけるわけじゃないからダイジョーブッ! それににゃーくんは強いんだよー!」
「にゃー!」
訝る追分に、笑顔で弾弓とヨーヨーを見せる。
自信満々な様子で鳴いてみせたにゃーくんはあまり気になってもいないのか、追分はほんの少し目を輝かせてそのヨーヨーを見た。
「まさかそのヨーヨーはパカッと開いて桜の代紋が出てくるとか……!」
「ないねー」
ケラケラと笑い飛ばす桜庭と、ほんの少しがっかりした様子の追分を見て、後木はさてとと手を打った。
「円ちゃんも送ったし、絹道ちゃんの住所不明の理由も分かったし! 真央ちゃんはまたねこった―のネタ集めに走り回ってくるのだ! みんなも気を付けていくのだー!」
ねこったーに手早く【ゾンビ消滅作戦実行部隊! 絹道ちゃんの住所情報は
追分 義一
ちゃんまで☆】と打ち込み、楽しげに手を振って風のように去っていく。
その速度と慌ただしさに、さすがは新聞部のノーブレーキと感心した。
■ □ ■
旅鴉 月詠
は困り果てていた。
「君もしつこい奴だな、本当に……!」
少し離れた場所には一体のゾンビ。
と言うか、ゾンビ化した
握 利平
だ。
ろっこん【絵空事】でスケッチブックに封印しておいた小石の山をリロードして何度も投げてはいるものの、強い風のせいか、思うように頭に当たらず苦戦を強いられている。
「私は追分達との合流を目指したいんだ。早めに退治されてくれないか……!」
「ア゛ァ……」
恨み言を言ったところで、引いてくれる様子はない。
しかし握は【仲間との合流を目指す女ハンターを邪魔するゾンビ役】というものに徹しているのか、やけにゆっくりと、そして行く道を塞ぐように立っていた。
じれて小石を投げれば、上手く避けているのか頭を回避する。
「オ゛ア゛ァア゛……!」
「え? あ、あぁ……腕に当たった……のか?」
大きな呻き声を上げたかと思えば、右腕をだらりと下げた状態でにじり寄ろうとする握ゾンビに困惑しつつ、どうにか行動意図を読み取りながら対応を考える。
「他のゾンビは、頭以外に当たっても反応はなかった……ということは、これは彼だけの演出だ。と、なれば」
スケッチブックを水平にかざし、水鉄砲をリロードする。
そして発射水圧が風に負けないことを確認し、足に狙いを定めて発射した。
「ガァグオ……!」
思った通り、足が破壊されたという前提で動いているのか、前のめりに倒れ込む。そして残った左腕だけで這い寄り、なおもしつこく食い下がった。
そのあまりのしつこさに、旅鴉はやれやれと肩を竦める。
「……これも美学なのだろうが、今の私にとってはこの上なく邪魔だな」
パシュンッ
軽い音を立て、水鉄砲を頭に命中させる。叫びを上げながらうつ伏せに転がった握ゾンビは、顔色を戻した後、やがてパチパチと瞬いた。
「……戻った、のか?」
「そうだな。まったく、君はなかなかに粘着質なゾンビで……ッ!?」
呆れ口調の旅鴉の手を取り、勢いよく握が距離を詰める。突然のことに思いがけず息を呑んだ彼女の目前には、キラキラと輝く双眸が迫っていた。
「そうなんだっ! さっきのゾンビのコンセプトは【しつこさ】! 存美倒術その37『不屈個路孤露』! よくぞ理解してくれた! ありがとう!!」
「あぁ、はぁ……」
手を握り、ぶんぶんと上下に降る握の勢いに圧倒された様子の旅鴉は曖昧に返す以外やりようもない。
しかも当の握はと言えば、そんな彼女を余所目に今度は別のゾンビを発見して歓声を上げた。
「おー、いいねぇいかつい系ゾンビ! 一人や二人はいるよなぁやっぱり! アレだろ? そこいらの車とか投げつけてきたり、どこから持ってきたんだよってくらいデカい棍棒を振り回したり……って、アッ―――!!」
お約束である。
その間にも旅鴉は踵を返し、別方向への逃走を図る。
やがてゾンビの気配が希薄な民家の庭先へ身を隠すと、物思いに耽るように目を閉じた。
「美にも未知の領域がある。ゾンビへのこだわりが彼の美学と言うのなら、私は大人しく引き下がろう」
つまり。
関わると面倒そうなので他の道を行こうってことだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月24日
参加申し込みの期限
2013年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月01日 11時00分
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