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図書委員会のお仕事
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【遠くて、近くて】
「それじゃ、手分けして進めましょうか」
「うん、分かった」
カウンター奥の図書準備室、並んだ二台のパソコンにて、
綾辻 綾花
と
恵御納 夏朝
は、寄贈された本へ貼り付けるラベルシールを作成します。
ラベルに記載するのは、寝子島高校の校章と、蔵書を管理するために割り振った番号です。綾花はここに一工夫を加えて、本のジャンルごとにラベルの色を変え、分かりやすくすることにしました。
流石に慣れておりまして、綾花はてきぱきと手を動かしながら、時折、夏朝と軽い雑談を交えたりといった余裕もありました。
同時に綾花は、今回寄贈された本たちの寄贈元についての情報なども、管理データと一緒にまとめることにしています。これは夏朝と相談して決めたもので、後でお礼のメールなどを送っておこうという、二人の配慮なのです。
大変な作業量にも関わらず、楽しそうにお仕事を進めておりましたら。
「へぇ……なるほど」
後ろからひょい、パソコンのモニタを覗き込んだのは、この図書室で司書教諭を務める、
早川 珪
先生でした。
「あ、珪先生……お疲れさまです」
「やあ、捗ってるかなと思ってね」
綾花の肩越しにモニタを眺める、珪先生。急に近づいた、彼の端正な顔。
途端にどきどき、高鳴り始める、綾花の胸。
「寄贈元へ、生徒から謝礼のメールを一筆、かぁ。しっかりしてるなぁ」
「えっと、これは、夏朝ちゃんと相談して決めたことで……」
「そうなんだ? うん、きっと喜ばれるんじゃないかな。すごく良いと思うよ」
「あ……ありがとう、ございます……」
綾花一人を、褒めてくれたわけではありませんでしたけれど。にっこりと笑って、たいしたもんだ、偉いね、なんて。細めた目で見つめてくれる、珪先生の笑顔に。
綾花の心臓は、いよいよ早鐘を打つのです。頬が火照ってしまうのを感じて、恥ずかしくて、ちょっぴり顔をそむけてしまったりするのです。それでいて綾花は、彼の一挙手一投足をちらり、ちらりと、横目で追ってしまうのです。
ああ。自分は、恋をしてるんだと。痛いほどに打つ鼓動に、綾花は、思うのです。
パソコンの隣に置いたプリンターから、印刷した真新しいラベルシールが出てきたのを手にとって、珪先生はそれを一通り眺め、
「うん……うん。色分けも分かりやすくて、いい感じだね。これは、僕が口を挟む余地は無さそうだ、あはは」
この調子でよろしくね、と、行ってしまいそうになるので。綾花は思わず、
「あ、あの。珪先生?」
「うん? 何だい、綾辻さん」
「流石に、量が多いので……見落としや、間違いがありそうで不安なんです。だからその、少しだけ。作業を、確認していてもらえませんか……?」
なんて言って、ついつい、引き止めてしまったりするのです。
「そうかい? 僕には、完璧な仕事ぶりに見えるけど……そう言うなら」
「はい、お願いします。珪先生」
作業手順の確認。ラベルシールに記載する情報の正否。寄贈元へ送るメールの文面の添削などなど……探せばいくらでも、口実はあるものです。
(……ごめんなさい、珪先生。引き止めてしまって。でも、もう少しだけ……)
いつに無く縮まった、想い人との距離。近づく頬と頬は、そこに帯びた熱を悟られてしまわないだろうか、と心配になるほど。
優しい珪先生の純粋な好意に、綾花はしばし、甘えさせてもらうのでした。
顔を赤くした綾花と珪先生のやりとりを、夏朝は微笑ましく横目に眺めつつ、かたかたとキーボードを叩きます。
隣のテーブルでは、図書委員の仲間たちが、夏朝が印刷したラベルを本へとぺたり、ぺたり。
(……よし)
夏朝は、入力した内容を逐一じっと確認し、間違いが無いかを確かめてから、印刷ボタンをクリック。作業手順は把握しているものの、タイピングの精度には少々不安アリなため、打ち間違いが怖いのです。
かたかた、必要事項を入力し、慎重に慎重を期してチェックし、印刷ボタンを……と。
「……あっ、間違えてた……!?」
押した瞬間、打ち間違いを発見してしまったものの、時既に遅し。プリンターがががーっと音を立て、間違いラベルが印刷されてしまいました。
「ごめん、すぐに直すから……」
「ああ、大丈夫大丈夫! 気にしなくて良いよ、恵御納さん」
申し訳無さそうに謝罪した夏朝へ、ラベル貼りをしている
日野 満
が言いました。
「こんだけの量だしね。はは、おれなんて、見てるだけでも気が遠くなっちゃうもの。少しくらい間違ったって、しょうがないよ」
「うん……ありがとう、日野先輩」
苦笑いした満の言う通り、しばらくこの作業を続けているものの、うず高く積みあがった本の山は、少しも減ったような気がしません。これからもまだまだ運び込まれてくるらしく、いちいち小さなミスを気にしていたら、身が持たないというものです。
夏朝は、うーん、と軽く伸びをして、ちょっと小休止。
ふと、せっせとラベルを貼りつける満の横顔が目に付いて、
「そういえば……委員長さんと、こんな風に同じ場所で作業するのは、初めてかも……」
「え、あれ。そ、そうだっけ……?」
たまたまタイミングが合わなかったのでしょうか、夏朝が図書委員会に入ってから、委員長とこうして顔を突き合わせてのお仕事は、これが初めてのことなのでした。
「そうかぁ、初めてだったかぁ……何だか当たり前のことみたいで、気付かなかったよ」
「当たり前、って……?」
「うん。恵御納さんや綾辻さん、他のみんなもそうだけどさ、すごく頼りになるから。ほら、おれって結構、慌て者でしょ?」
「えっとそれは、うーん」
そう問われれば、夏朝もちょっと、否定できないものがありまして。
「恵御納さんやみんながいないと、図書委員会は立ち行かないわけで……つまりは、あんまり頼りにならない委員長だけど、これからもよろしくねってことで、ひとつ。ね?」
「……うん、こちらこそ。これからもよろしく、委員長さん」
柔らかい笑みにうなずいて、夏朝は再び、パソコンのモニタへと向かいます。
忙しい今日のハプニングですけれど。その中で、あまり面と向かって話したことのなかった彼と、こうして少しばかり交流を深められたのは、夏朝にとっても嬉しい出来事だったかも知れません。
「あ、これ……!」
珪先生や満が別の場所の手伝いに行ってしまってから、しばらく作業を続けたところで。ふいに夏朝が上げた声に、綾花は怪訝そうに首を傾げました。
「夏朝ちゃん、どうしたんですか……?」
「うん。この本」
夏朝が表紙を見せてあげれば、綾花の表情も、思わず綻びます。
それは、とある写真家が、カメラ片手に寝子島中をぶらぶら歩きつつ、道端で出会った猫たちを写真に収め、一冊にまとめたという写真集でした。愛らしい子猫のどアップな写真に、二人はもう、メロメロ。
「これは、メモしておかないとね」
「ええ、後で、交代で借りましょうね」
大の猫好きな二人は、作業の合間に、共同で、猫関係の本をピックアップしたメモを作成していたりするのでした。
終着点が見えない本日のお仕事ですけれど、時折こういったものが手元にやってきては、彼女たちの目を楽しませてくれて。また後の楽しみとして、モチベーションを高めてくれるのです。
「さて、すごく癒されましたし、続けましょうか」
「うん、まだまだ先は長そうだけど、頑張ろう」
猫写真でテンションアップした二人は、ますます力を入れて、ばりばりとお仕事をこなしていきました。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月14日
参加申し込みの期限
2014年12月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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