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奇祭! 早朝の落神奉納餅つき!~筋肉もあるよ♪~
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【寝子島褌同好会】
後木 真央
は万感の想いで杵を担ぎ上げる。
「真央ちゃんは今、漢なのだ……!」
旅鴉 月詠
のボディペイントによって、胸元に北斗七星の傷跡があるマッチョマン風に仕上がった後木。
持参したワリセンも塗りたくって、全身がテッカテカだ。
カイゼル髭も書いてもらってご満悦。
そこへペアを組む
冴木 竜司
が合流。
「後木! 遂に出番が来たな! 褌愛を掲げて参加権をもぎ取る姿勢、実に良し! その心意気に、俺が最後の仕上げをしてやろう!」
冴木は油性の黒マジックペンで後木の眉間にくっきりと『漢』の一文字を書いてあげた。
「これで誰が見ても、後木は漢だぜ!」
「おお~! 竜ちゃんセンパイありがとなのだ♪」
喜ぶ後木。
だが、傍観者の旅鴉から言わせてもらえば……。
「実に間の抜けた残念な状態だが、本人が喜んでいるなら私は口を挟む気はないよ」
そう言いながら、参加者たちを素早く素描していく。
絵の具は使わず、今は鉛筆のみでデッサンを行うだけに止めている。
「希望者には色を付けた完成品を進呈、それ以外は特設の神棚へ奉納するとしようか」
その傍らには炭が焚かれた七輪が設置されていた。
「片手間に餅を焼いておくよ。食べたい人はどうぞ。砂糖醤油と海苔で磯部巻き、どちらでもお好みで。炭火は暖房代わりにもなるからあたっていくといい」
相変わらず用意周到な旅鴉である。
網の上の餅も一口大に彼女が既にカットしてあり、子供やお年寄りへの配慮まで行き届かせている徹底ぶり。
「なに、想定できる事態を予め考えていたら、用意すべきことは自ずと分かるからね?」
完璧に近い事をサラっとやってしまうあたり、彼女の才の高さを覗い知ることができる。
「月詠ちゃんありがとなのだ真央ちゃん漢としていっぱい頑張って餅つきするのだ!」
後木は威風堂々と臼が置かれた神棚の前にやってきた。
彼女はこの日のために、旅鴉とはまた違う意味で用意周到であった。
一般参加者が気軽に褌を使えるようにと褌とサラシを段ボールいっぱいに詰め込んできた。
カラーバリエーションも赤、白、藍染、ヨモギ色の4色から選べる。
これらは全て、後木の手作りだというから驚きだ。
「褌サラシは山のようにあるのだレッツトライフンドシストなのだ~」
更に、愛用の赤猫リュックには、ワセリンや墨汁、筆、着替えと手鏡、デジカメに紙皿と箸のセット、餅用に大根と卸金、醤油やきな粉、砂糖と海苔と準備万端である。
「詰め込んだリュックがロープウェイの扉の幅ギリギリだったのだ危なかったのだ」
それでも後木はすべてを持込み、今、大願を成就させようとしている。
「俺も意気込みなら負けないぜ!」
冴木も鍛えた筋肉を誇示しながら入場。
「前から気になってたが今回が初参加なんだ。参加する以上、男、いや、漢としてやりきるぜ!」
意気込みを観客へアピールすれば、周囲からも声援が送られ、自然と拍手が湧き上がった。
「くぅ……! 女性客の視線が俺の筋肉に集まる! そしてこの声援! 俄然やる気出てきたぜ!」
後木も気合いが入る。
「すごい熱気なのだヤベーのだ! そういえば竜ちゃんセンパイ、部活どうなのだ?」
「後木、すごい話題の方向転換だな……」
「このタイミングじゃないと話せなかったのだ。真央ちゃん実は陸上県大会残れるくらい強くなりたいのだ……。だから中距離から長距離に転向しようかって思ってるのだ竜ちゃんセンパイの意見聞きたいのだ」
「長距離への転向か? ならまずはスタミナ作りと下半身強化、何より精神修行しねぇとな。長丁場は自分との戦いだぜ。まぁ、走るのが好きなら自ずと出来る様になるさ……。祭も部活も楽しめばいいんだぜ!」
「おおー! 流石なのだ参考にするのだ竜ちゃんセンパイ!」
陸上部の先輩と後輩の絆を二人は確かめ合うことができた。
だが、このやり取りを見詰める
鬼崎 つくし
は親指の爪をガジガジかじっていた。
「誰ですか、お兄ちゃんの隣のボディペイントの人は? 女性ですよね? なんで出場してるのですか!?」
鬼崎、嫉妬の炎で自らの身を焼き焦がさんとしてた。
その負のオーラを背中で感じて身震いする後木だった。
「なんかすごい気迫を感じたのだ!? 睨むあの子が怖いのだ~!」
冴木は後木をガン見する鬼崎の姿を見付けると爽やかに言い放った。
「あれは俺の妹分のつくしちゃんだ。きっと、後木の褌姿に感銘を受けているんだぜ!」
「そうだったのだ!? つくしちゃん、何て本物なのだ!」
後木の頭の中では、鬼崎は熱狂的な褌ファンだと勘違いされてしまった。
冴木は鬼崎に駆け寄ると、困惑した様子で彼女に言い聞かす。
「つくしちゃん……、後木は俺の陸上部の後輩だから、変な関係を疑う必要ないぜ……? あんまり怖がらせるなよ?」
「え、そうだったんですか……、ごめんなさい……!」
嫉妬に狂った自分を恥じる鬼崎。
(でも……、やっぱり同じ学校で同じ部活にいられるなんて、羨ましいなぁ……)
高校生と中学生。思春期の年齢差とは、かくも非情なものである。
そして、いよいよ餅つきの時間だ。
最初にパフォーマンスを行い、神様を喜ばすのが倣いとなっている。
「俺のパフォーマンスは褌にちなんだものだぜ! 行くぜ、褌3枚早脱ぎ!」
シュバババッとたちまち褌の色が、赤・青・白と変化!
舞い落ちる2枚の褌をバックに、筋肉を誇張しながら後木と一緒にポージングする冴木。
湧き起る女性たちの歓声に、彼は胸の奥が熱くなるのを感じていた。
「真央ちゃんは辛み餅・安倍川餅・磯辺餅ガッツリ作成したのだ! みんなガンガン食べるのだ~!」
後木はまさかの逆餅食べさせタイムを観光客相手に敢行。
そのユニークさに見ていた人たちから笑みがこぼれる。
「食べた分だけ真面目に取り組むのだやるのだ竜ちゃんセンパイ!」
「おう! 掛け声は任せろ! そーれ! 幼女! 幼女! つるぺた幼女!」
「ぶふォォ!?」
後木が思わず吹き出した。
「さすが竜ちゃんセンパイは変態という名のロリコン紳士なのだ!」
「俺はいつだってロリの味方だ! 幼女! 幼女! つるぺた幼女!」
観光客はドン引きする中、本人たちはすごく楽しそうに10分間餅を付き続ける。
そんな冴木を手鏡で照らす鬼崎。
うっとりしながら冴木を眺めている。
(言ってる事は変態だけどお兄ちゃん素敵……)
あばたもえくぼ、とはよく言ったものである。
そのすぐ近くで、冴木のロリコン師匠にあたる
納 利悟
が自らのハゲ頭をワックスで磨いて朝日を反射させていた。
毛根の心配を既に諦めた結果がこの荒技を生んだ。
「丸くて光るものはワシのATAMAじゃ。●陽拳でも天●飯じゃないぞい? 別にTAMAでも良かったのじゃが、生憎ワシの股間のTAMAしかなかった」
真顔で言ってのけた。
そのすぐ近くに、随分とご機嫌な
恵御納 夏朝
がいた。
「お月様みたいに丸くて白い……可愛い白にゃんこ丸盆! ちゃんと後木さんたちを照らせているかな? 目に入るとまぶしいかもだし、頭部や顔に光を当てない様気をつけなきゃ」
恵御納はお祭よりも白猫の描かれた丸盆でテンションが上がっていた。
彼女にとって、猫は全てにおいて最優先される事案なのだ。
テンション上がりすぎていて、普段から「ロリィな夏朝たんペロペロ!」と恐怖心を煽る納の存在に彼女は気付いていない。
「北原さんも、ちゃんと照らさないと……!」
「テンションの高い夏朝ちゃん、初めて見たかも……」
北原は前のめり気味の恵御納に圧倒されていた。
仕方なく、持参した丸い手鏡で2人を照らし始める北原。
褌同好会の一員として、この演舞は見ておかねばならないのだが……。
(筋肉を照らすって……なんか危ない意味が……)
徐々に北原の顔が赤くなっていく。
(それに……、今はひっそりとしていたいな。何故か今は豪先輩と目を合わせられない。だって、なんて言っていいかわからないから)
先ほどの偶然のエンカウント以来、努めて気配を消していた北原。
それも、全ては
龍目 豪
と顔合わせるのが不思議と辛いからだ。
(どうしてこんなにドキドキするの? この間、
私のろっこんのせいで豪先輩が腰を痛めたから?
それとも、
豪先輩に感謝してるから?
)
自分の気持ちの整理が付かない北原である。
つき終わった2人は神棚で一礼をし終えると、観光客から拍手喝采で出迎えられた。
「ハハハ! 思う存分触っていいぞ!」
気前よく観光客に自慢の筋肉を触らせる冴木。
差し出された『月』もどんどん触れてご利益をお裾分け。
「餅の後までお触り我慢してたのだ竜ちゃんセンパイ覚悟なのだ!」
ここぞとばかりに冴木の背筋をペタペタ触る後木。
「ふおおおっ! さすが竜ちゃん先輩カッチカチなのだ! ……ファッ!?」
後木、再び身震いしてしまう。
「ちょっと退いて頂けませんか?」
観客が自然と彼女の行く先の道を開けていく。
彼女――
鬼崎 つくし
は笑顔のまま、背後に漆黒のオーラを背負っていた。
「後木先輩? ちょっとお兄ちゃんとくっつきすぎですよ?」
「つくしちゃん……。ちょっと目が怖いぞ?」
これには冴木、苦笑いが漏れる。
「真央ちゃん星になりたくないのだ離れるのだ!」
鬼崎の気迫に負けた後木と観光客はそそくさと冴木の体から離れた。
「お兄ちゃんは私のものですから」
ここぞとばかりにハグをする鬼崎の行動に、周囲からどよめきが起きる。
「はい、お兄ちゃん。あーん?」
有無を言わさず餅を指す出す鬼崎。
冴木はそれを嫌な顔せずに頬張った。
「美味いぜ! やっぱりつきたてだからか? いや、きっとつくしちゃんが食べさせてくれたからだな!」
「もう……、お兄ちゃんってば……」
鬼崎は先ほどの氷の微笑から一変、心の底から嬉しそうな笑みを浮かべていた。
(走ることが大好きだった私のお母さんは、私を生んだ直後に亡くなった……。それが原因で、お父さんは私を愛してくれなかった)
冴木の胸元に顔をうずめ、その温もりを感じる。
(でも、お兄ちゃんは私を助けてくれた。周りの大人を敵に回しても、必死に戦ってくれた。そして私に『人の温もり』を教えてくれた。お母さんの果たせなかった『陸上競技の夢』という意志を引き継いでくれた)
鬼崎にとって、冴木は人生を救ってくれたヒーローそのものなのだ。
(お兄ちゃんと私はきっと両思い。なのに恋人同士じゃないのは……、きっと、私の両親が共依存だったのを知っているからだ。片方がいなくなった時に駄目になってしまうと知っているからだ。それが怖いんだよね?)
鬼崎は上目遣いで冴木の顔を見上げる。
(安心して、お兄ちゃん。私、もう自立したよ? だから受け入れて、ね……?)
見詰められる冴木は、彼女の気持ちを察しながら餅を喰んでいた。
(つくしちゃんと出会ってからもう3年か、あの公園での一目惚れから始まったこの関係……。実に歪だ)
冴木の心から祭の熱気が失われ、真冬のような冷気を帯びていく。
(確かに俺はつくしちゃんをネグレクトから救い出した。でも、それは所詮、俺のエゴ、いや依存なわけで……。俺の親父から押し潰されそうな期待を受け続け、馬鹿姉から受けた仕打ちで女嫌いになった余裕のない俺に、『女性を好きになる気持ち』と『安らぎ』をつくしちゃんから見出した。だから助けて、そばにいて、……自分の欲求を満たし続けてきた)
それがどんなに罪深いことか、冴木自身が一番理解していた。
(この初恋は成就しない。依存し合っている限り、俺はつくしちゃんを『妹』として愛し続けるしか出来ない。それにいずれ、俺は心に決めたあの先生とゴールインする(予定)だから、傷付けるだけだ……)
体は密着すれど、心はすれ違っていく。
この事実に2人が気付くのは、まだまだ当分先になりそうである……。
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定員
30人
参加キャラクター数
27人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月08日
参加申し込みの期限
2014年12月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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