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- 00月00日生 00歳
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奇祭！ 早朝の落神奉納餅つき！～筋肉もあるよ♪～
【つかないか？】
９月中旬、中秋の名月の翌朝５時。
夏の名残りがあるとはいえ、昼夜の寒暖差が開いてきた今日この頃。
体感温度は真昼に比べて肌寒さを感じるようになってきた。
だが、今朝の九夜山展望台は異様な熱気に包まれている！
今朝は寝子島の伝統ある奇祭、『落神奉納餅つき』の日だ。
その風変わりな祭りの内容のお陰か、未明にも関わらず多くの観光客で賑わっている。
なかにはローカル放送局のテレビねここや、全国ネットの民放・公共放送の取材陣まで足を運んでいる。
意外と全国的な知名度があるようだ。
この奇才が２年に１度しか行わないという事も、この多くの人出を呼ぶ要因になっているのだろう。
「へぇ、こんなお祭りがあったんだな」
島に来てまだ数ヶ月在住の伊予 祐にとって、この奇祭の内容はとても興味深いものであった。
「餅を食べることで良縁・恋愛成就にご利益ありとのこと。これは気になるあの人との仲を取り持ってもらいたい、餅だけに！ ……なんてな」
早朝から飛ばしまくる伊予であった。
周囲の体感温度が一気に２度ほど下がったのは、きっと海風のせいだろう。
決して、彼の渾身のダジャレのせいではない。信じよう。
「そうそう、このお祭り、『満月のように丸くて輝くモノ』を持参するんだったな！ 抜かりなく持ってきたぜ、変身コンパクトミラー！」
日曜朝８時半に放送している女児向け（そして一部の大きなお友達向け）の美少女戦士アニメの変身アイテムの玩具だ。
スイッチを押すと、作中の変身シーンのようにコンパクトから音と光が溢れ出すキラキラなひと品。
……何故、彼がこれを持っているのか、追求するのは野暮というものである。
「朝日を反射して輝くと言ったらやっぱり鏡！」
「ふむ、鏡か。そういうのもあったな」
伊予が１人で納得していると、背後から少女の呟きが聞こえてきた。
「おや、君はどこかで見たことがある顔だね？ はて、どこだったかな？」
振り返った少女――旅鴉 月詠はその真紅の瞳で伊予の顔をまじまじと見詰めた。
「……すまない、あと少しで思い出せそうなんだが」
「お、おう。俺も君とどこかで会った気がするけど……？ あ、俺は伊予 祐って言うんだ。タスクさんって呼んでくれ！」
実は２人とも星ヶ丘寮で顔を合わせている。
旅鴉は寮生、伊予は寮の使用人だ。
「ふっ……、なんだろうね、この会話。まるで口説きあっているようじゃないか」
旅鴉が口元を僅かに釣り上げた。
これに伊予が慌てて首を横に振った。
「お、俺には、既に心に決めた人がいるぞ！ 確かに君の瞳はとても綺麗だけど、そういうつもりで声を掛けた訳じゃ！」
「分かっている。ちょっとからかってみただけさ」
想像以上の反応に、旅鴉は上機嫌でつき上がった餅を喰んでいた。
その腕の中には、ヘッドカバーが丸いスタンドライトが抱えられていた。
「ん、これか？ 丸くて光るものを持って来いっていうから、これしかないと思った」
さも当然のように答える旅鴉。
「だが問題は電源の確保だ。君、どこかにコンセントをさせる場所を知らないか？」
「ごめん、分からないな……」
発想の違いに伊予は戸惑っていた。
そこへ、どこからともなく褌姿の大柄の漢２人が伊予に近付くと、その肩をむんずと掴んだ。
「ちょ、なんだよ！？ 離せよ！」
足元が宙に浮き、じたばたさせる伊予。
大男はユニゾンで彼に応えた。
「「つかないか？」」
まるで青いツナギを着て公園前のトイレ前のベンチで挑発（意味深）するかの如きイケメンボイスが、左右から5.1サラウンドで伊予の耳に直撃。
「「お前、俺たちの班の中で餅つきしろよ」」
「えーっ！？ 君たちの中でですかァ？ やめてください、俺、ただ見学に来ただけ……！」
全力で拒否する伊予に、ステレオ漢ボイスが彼の鼓膜を震わせた。
「「男は度胸！ 何でもためしてみるのさ。きっといい気持ちだぜ」」
屈強な漢たちは伊予を抱えて運営テントのほうへ。
「あっやめてください困ります酷いことするんでしょBL同人誌みたいに、BL同人誌みたいに！」
だが伊予の訴えも虚しく、彼はテントの中へ放り込まれた。
そして屈強な男たち２人も中に入ると、その直後、テントが前後に激しく揺れ出す！
「アッー！？」
伊予の魂の叫びが朝焼けに吸い込まれていく。
一部始終を見届けた旅鴉は、踵を返して歩き出す。
「さて、電源を探さないと」
あくまでもマイペースな旅鴉であった。
９月中旬、中秋の名月の翌朝５時。
夏の名残りがあるとはいえ、昼夜の寒暖差が開いてきた今日この頃。
体感温度は真昼に比べて肌寒さを感じるようになってきた。
だが、今朝の九夜山展望台は異様な熱気に包まれている！
今朝は寝子島の伝統ある奇祭、『落神奉納餅つき』の日だ。
その風変わりな祭りの内容のお陰か、未明にも関わらず多くの観光客で賑わっている。
なかにはローカル放送局のテレビねここや、全国ネットの民放・公共放送の取材陣まで足を運んでいる。
意外と全国的な知名度があるようだ。
この奇才が２年に１度しか行わないという事も、この多くの人出を呼ぶ要因になっているのだろう。
「へぇ、こんなお祭りがあったんだな」
島に来てまだ数ヶ月在住の伊予 祐にとって、この奇祭の内容はとても興味深いものであった。
「餅を食べることで良縁・恋愛成就にご利益ありとのこと。これは気になるあの人との仲を取り持ってもらいたい、餅だけに！ ……なんてな」
早朝から飛ばしまくる伊予であった。
周囲の体感温度が一気に２度ほど下がったのは、きっと海風のせいだろう。
決して、彼の渾身のダジャレのせいではない。信じよう。
「そうそう、このお祭り、『満月のように丸くて輝くモノ』を持参するんだったな！ 抜かりなく持ってきたぜ、変身コンパクトミラー！」
日曜朝８時半に放送している女児向け（そして一部の大きなお友達向け）の美少女戦士アニメの変身アイテムの玩具だ。
スイッチを押すと、作中の変身シーンのようにコンパクトから音と光が溢れ出すキラキラなひと品。
……何故、彼がこれを持っているのか、追求するのは野暮というものである。
「朝日を反射して輝くと言ったらやっぱり鏡！」
「ふむ、鏡か。そういうのもあったな」
伊予が１人で納得していると、背後から少女の呟きが聞こえてきた。
「おや、君はどこかで見たことがある顔だね？ はて、どこだったかな？」
振り返った少女――旅鴉 月詠はその真紅の瞳で伊予の顔をまじまじと見詰めた。
「……すまない、あと少しで思い出せそうなんだが」
「お、おう。俺も君とどこかで会った気がするけど……？ あ、俺は伊予 祐って言うんだ。タスクさんって呼んでくれ！」
実は２人とも星ヶ丘寮で顔を合わせている。
旅鴉は寮生、伊予は寮の使用人だ。
「ふっ……、なんだろうね、この会話。まるで口説きあっているようじゃないか」
旅鴉が口元を僅かに釣り上げた。
これに伊予が慌てて首を横に振った。
「お、俺には、既に心に決めた人がいるぞ！ 確かに君の瞳はとても綺麗だけど、そういうつもりで声を掛けた訳じゃ！」
「分かっている。ちょっとからかってみただけさ」
想像以上の反応に、旅鴉は上機嫌でつき上がった餅を喰んでいた。
その腕の中には、ヘッドカバーが丸いスタンドライトが抱えられていた。
「ん、これか？ 丸くて光るものを持って来いっていうから、これしかないと思った」
さも当然のように答える旅鴉。
「だが問題は電源の確保だ。君、どこかにコンセントをさせる場所を知らないか？」
「ごめん、分からないな……」
発想の違いに伊予は戸惑っていた。
そこへ、どこからともなく褌姿の大柄の漢２人が伊予に近付くと、その肩をむんずと掴んだ。
「ちょ、なんだよ！？ 離せよ！」
足元が宙に浮き、じたばたさせる伊予。
大男はユニゾンで彼に応えた。
「「つかないか？」」
まるで青いツナギを着て公園前のトイレ前のベンチで挑発（意味深）するかの如きイケメンボイスが、左右から5.1サラウンドで伊予の耳に直撃。
「「お前、俺たちの班の中で餅つきしろよ」」
「えーっ！？ 君たちの中でですかァ？ やめてください、俺、ただ見学に来ただけ……！」
全力で拒否する伊予に、ステレオ漢ボイスが彼の鼓膜を震わせた。
「「男は度胸！ 何でもためしてみるのさ。きっといい気持ちだぜ」」
屈強な漢たちは伊予を抱えて運営テントのほうへ。
「あっやめてください困ります酷いことするんでしょBL同人誌みたいに、BL同人誌みたいに！」
だが伊予の訴えも虚しく、彼はテントの中へ放り込まれた。
そして屈強な男たち２人も中に入ると、その直後、テントが前後に激しく揺れ出す！
「アッー！？」
伊予の魂の叫びが朝焼けに吸い込まれていく。
一部始終を見届けた旅鴉は、踵を返して歩き出す。
あくまでもマイペースな旅鴉であった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2014年12月08日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年12月15日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年12月15日 11時00分
