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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
トラニャンクエスト
【だいさんしょう ～ほうぎょくをもとめて～】
「あ……あっつーい！」
桜庭 円は思わず、天を仰いで声を上げました。
寝子島住人の心のふるさとたる九夜山……の面影を、少しばかりは残しつつも。次の冒険の舞台、九夜火山の凄まじい暑さたるや、船の上の比ではなく、もはや天然のサウナ。あちらこちらでたなびく煙、もくもくと空を覆う黒煙。登る山道の脇を流れる溶岩流が、視覚的にも勇者たちを苛みまして、もう彼らは、汗だくのだらっだらです。
隣を行く弘明寺 能美子は、襟元をぱたぱたと仰ぎながら、不機嫌そうに眉をひそめて……というのは、割といつものことでしたけれど。
「ねえこれ、何でナナメに歩けないのかしら？」
トラクエでは、上下左右にしか進めないもので。
「ダンジョンに置いてある宝箱は、誰が置いてるの？ モンスターが開けちゃわないのは何で？ 薬草を食べると、どうして一瞬でケガが治るの？ ていうか、薬草って煎じて飲むものよね？ それに、何で町の人は同じことばかり言うの？ 皆、どうしてダンジョンにある白骨死体に話しかけるの？ 『へんじがない ただのしたいのようだ』って、当たり前よね？」
といった具合で、ゲームにあまり馴染みの無い彼女、逐一気になることへ突っ込みを入れるのに忙しかったりします。
「ゲームなんだから、あんまりツッコんでやるなよ……それより桜庭、ちょっと言いたいことがあるんだが」
暑さに閉口しつつ、憮然とした顔の御剣 刀が視線を向けたのは、円の頭の上。
並んで歩く三人の、パラメータ画面はご覧のとおり。
┏━━━━まどか ━━━━┓┏━━━━かたな ━━━━┓┏━━━━のみこ ━━━━┓
にゃんます けんし ちょうごうし
レベル： ２８ レベル： １ レベル： ２７
ＨＰ： ２８ ＨＰ： ３０ ＨＰ： ２０
ＭＰ： ２８ ＭＰ： １ ＭＰ： ２９
ちから： ２８ ちから： ３０ ちから： １２
はやさ： ２８ はやさ： ３０ はやさ： １５
たいりょく： ２８ たいりょく： ３０ たいりょく： １０
まりょく： ２８ まりょく： １ まりょく： ３０
Ｅ にゃーくん Ｅ にほんとう Ｅ くすりびん
Ｅ とらねこセット Ｅ せいふく Ｅ はくい
┗━━━━━━━━━━━━┛┗━━━━━━━━━━━━┛┗━━━━━━━━━━━━┛
「お前のステータス、にゃーにゃーうるせええええ！！ ていうかにゃーくんを装備するとかヒドイ！」
「装備したくてしたわけじゃないんだよー！ でも刀くんだって、バランスおかしすぎだよねそれ！」
どうやらこの世界では、円の大事な愛猫、にゃーくんは失礼なことに装備品扱いらしく、抱き上げようとした瞬間、しゅばっ！ と手元に瞬間移動。以後、ご主人様の武器として健気に頑張っているのです。
対する刀のステータスはと言いますと……なんともはや。前衛職としては理想的すぎる、あまりに脳筋な男らしい偏りっぷり。実に、頼りになりそうではありました。
「でも、二人とも良いなぁ、ファンタジーっぽくて。私も、剣とか魔法とか使いたかったのに……！」
とぼやく能美子は、白衣の調合師。特技の『ちょうごう』で作るお薬は、大変に役に立つのですけれど……本人的には、いまひとつ納得がいかないようです。
と、そこへ。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
ようがんゴーレムが ３ひき あらわれた！
トラニャンベビーが ４ひき あらわれた！
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
「な……トラニャンベビーッ！？」
現れたモンスターに、驚愕の声を上げたのは、ジェレミア・ベルトーニです。
「ついに……ついに、俺の出番がやってきたようだね！」
┏━━━━じぇれみ━━━━┓
じゅーい
レベル： ２５
ＨＰ： ３０
ＭＰ： １５
ちから： ２５
はやさ： ２４
たいりょく： ３０
まりょく： １０
Ｅ スゴイねこじゃらし
Ｅ せいけつなはくい
┗━━━━━━━━━━━━┛
「仔猫は全て、保護対象！ 君たちを……余すところ無く、保護するッ！！」
そう。獣医のじぇれみことジェレミアの目を釘付けにしているのは、トラニャンクエストの名の由来ともなっている超定番モンスター、トラニャン……その子供である、トラニャンベビーたち！
仔猫と言うわりに、ベビーたちは大型犬ほどの大きさがありましたけれど、それでも見た目は可愛らしい、羽の生えたにゃんこのようなものです。
俄然気合の入る彼の脇を抜け、戦闘開始と共に真っ先に飛び出したのは、劉 瑞麗。
「トラニャンベビー、まだ赤ちゃん。やっつけるの、かわいそう……仲良くしたい」
ヌンチャクを振り回しながら、岩を蹴って跳ね、溶岩流もひょいと飛び越え。狙うはどろどろのマグマが人型を成した、ようがんゴーレム！
「まず、ゴーレムやっつける！ みんな、いく！」
瑞麗に続いて、刀。
「任せろ、劉！ 山桜桃もいけるか？ 手伝ってくれ！」
「わわ！？ み、見惚れてる場合じゃなかった……は、はい！ 頑張ります～っ！」
それに、トラニャンベビーの愛らしさに目を奪われていた、山桜桃 小鳥も。一斉に、ゴーレムの対処へと向かいます。
「よし、そっちは頼んだよ。ベビーは俺と……桜庭君！ 対猫型モンスター特化の俺たちで、何とかしよう！」
「分かったよー、いこっにゃーくん！」
どうやら、正統派戦士系な面々がようがんゴーレムの相手をする間に、ジェレミアと円で、どうにかトラニャンベビーを懐柔する……という作戦のようです。
灼熱の火山を舞台に、敵味方は瞬く間に入り乱れ、始まる乱戦。
響く剣戟の音、気合の掛け声！
の、ちょっと後方では、
「……行かないんですか、きゅるびさん？」
「きゅるびはか弱いノデ、後ろからコーゲキするんデス……こずこずこそ、突撃しやがらねーデスカ？」
「私、か弱いどころじゃないですもん、もう棺桶に入るの嫌ですよ！ あれコワイ！」
キュルビス・ラムズイヤーと屋敷野 梢は、岩陰に隠れながら、まずは様子見。梢は、序盤でがこんと棺桶へインしてしまった経験が堪えているらしく、慎重に隙をうかがい……キュルビスはと言いますと、装備したかぼちゃ頭の中は、こんな場所ですし、相当な高温になっているのでしょう。ふらふらと重たげに揺れていたりします。
とはいえ、
「まー、何もしないってわけには行きませんしー」
「ソーデスネ……っと、あぶねーデスヨ、ノミコ！」
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
こずこずは うつせみのじゅつを となえた！
こずこずは ちょうにへんしんした！
ようがんゴーレムＢの こうげき！
こずこずは かれいに よけた！
きゅるびは かぼちゃをだした！
きょだいかぼちゃが ようがんゴーレムＣの
あたまをちょくげき！
ようがんゴーレムＣに １２のダメージを あたえた！▼
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
能美子へ襲い掛かろうとしていた一体へ、巨大かぼちゃをブツけて妨害すると、能美子は軽く手を振り、感謝を伝えてくれました。
何だかんだで、勇者一行のチームワークときたら、これがなかなかのものなのです。
「あ……あっつーい！」
桜庭 円は思わず、天を仰いで声を上げました。
寝子島住人の心のふるさとたる九夜山……の面影を、少しばかりは残しつつも。次の冒険の舞台、九夜火山の凄まじい暑さたるや、船の上の比ではなく、もはや天然のサウナ。あちらこちらでたなびく煙、もくもくと空を覆う黒煙。登る山道の脇を流れる溶岩流が、視覚的にも勇者たちを苛みまして、もう彼らは、汗だくのだらっだらです。
隣を行く弘明寺 能美子は、襟元をぱたぱたと仰ぎながら、不機嫌そうに眉をひそめて……というのは、割といつものことでしたけれど。
「ねえこれ、何でナナメに歩けないのかしら？」
トラクエでは、上下左右にしか進めないもので。
「ダンジョンに置いてある宝箱は、誰が置いてるの？ モンスターが開けちゃわないのは何で？ 薬草を食べると、どうして一瞬でケガが治るの？ ていうか、薬草って煎じて飲むものよね？ それに、何で町の人は同じことばかり言うの？ 皆、どうしてダンジョンにある白骨死体に話しかけるの？ 『へんじがない ただのしたいのようだ』って、当たり前よね？」
といった具合で、ゲームにあまり馴染みの無い彼女、逐一気になることへ突っ込みを入れるのに忙しかったりします。
「ゲームなんだから、あんまりツッコんでやるなよ……それより桜庭、ちょっと言いたいことがあるんだが」
暑さに閉口しつつ、憮然とした顔の御剣 刀が視線を向けたのは、円の頭の上。
並んで歩く三人の、パラメータ画面はご覧のとおり。
┏━━━━まどか ━━━━┓┏━━━━かたな ━━━━┓┏━━━━のみこ ━━━━┓
にゃんます けんし ちょうごうし
レベル： ２８ レベル： １ レベル： ２７
ＨＰ： ２８ ＨＰ： ３０ ＨＰ： ２０
ＭＰ： ２８ ＭＰ： １ ＭＰ： ２９
ちから： ２８ ちから： ３０ ちから： １２
はやさ： ２８ はやさ： ３０ はやさ： １５
たいりょく： ２８ たいりょく： ３０ たいりょく： １０
まりょく： ２８ まりょく： １ まりょく： ３０
Ｅ にゃーくん Ｅ にほんとう Ｅ くすりびん
Ｅ とらねこセット Ｅ せいふく Ｅ はくい
┗━━━━━━━━━━━━┛┗━━━━━━━━━━━━┛┗━━━━━━━━━━━━┛
「お前のステータス、にゃーにゃーうるせええええ！！ ていうかにゃーくんを装備するとかヒドイ！」
「装備したくてしたわけじゃないんだよー！ でも刀くんだって、バランスおかしすぎだよねそれ！」
どうやらこの世界では、円の大事な愛猫、にゃーくんは失礼なことに装備品扱いらしく、抱き上げようとした瞬間、しゅばっ！ と手元に瞬間移動。以後、ご主人様の武器として健気に頑張っているのです。
対する刀のステータスはと言いますと……なんともはや。前衛職としては理想的すぎる、あまりに脳筋な男らしい偏りっぷり。実に、頼りになりそうではありました。
「でも、二人とも良いなぁ、ファンタジーっぽくて。私も、剣とか魔法とか使いたかったのに……！」
とぼやく能美子は、白衣の調合師。特技の『ちょうごう』で作るお薬は、大変に役に立つのですけれど……本人的には、いまひとつ納得がいかないようです。
と、そこへ。
ようがんゴーレムが ３ひき あらわれた！
トラニャンベビーが ４ひき あらわれた！
「な……トラニャンベビーッ！？」
現れたモンスターに、驚愕の声を上げたのは、ジェレミア・ベルトーニです。
「ついに……ついに、俺の出番がやってきたようだね！」
┏━━━━じぇれみ━━━━┓
じゅーい
レベル： ２５
ＨＰ： ３０
ＭＰ： １５
ちから： ２５
はやさ： ２４
たいりょく： ３０
まりょく： １０
Ｅ スゴイねこじゃらし
Ｅ せいけつなはくい
┗━━━━━━━━━━━━┛
「仔猫は全て、保護対象！ 君たちを……余すところ無く、保護するッ！！」
そう。獣医のじぇれみことジェレミアの目を釘付けにしているのは、トラニャンクエストの名の由来ともなっている超定番モンスター、トラニャン……その子供である、トラニャンベビーたち！
仔猫と言うわりに、ベビーたちは大型犬ほどの大きさがありましたけれど、それでも見た目は可愛らしい、羽の生えたにゃんこのようなものです。
俄然気合の入る彼の脇を抜け、戦闘開始と共に真っ先に飛び出したのは、劉 瑞麗。
「トラニャンベビー、まだ赤ちゃん。やっつけるの、かわいそう……仲良くしたい」
ヌンチャクを振り回しながら、岩を蹴って跳ね、溶岩流もひょいと飛び越え。狙うはどろどろのマグマが人型を成した、ようがんゴーレム！
「まず、ゴーレムやっつける！ みんな、いく！」
瑞麗に続いて、刀。
「任せろ、劉！ 山桜桃もいけるか？ 手伝ってくれ！」
「わわ！？ み、見惚れてる場合じゃなかった……は、はい！ 頑張ります～っ！」
それに、トラニャンベビーの愛らしさに目を奪われていた、山桜桃 小鳥も。一斉に、ゴーレムの対処へと向かいます。
「よし、そっちは頼んだよ。ベビーは俺と……桜庭君！ 対猫型モンスター特化の俺たちで、何とかしよう！」
「分かったよー、いこっにゃーくん！」
どうやら、正統派戦士系な面々がようがんゴーレムの相手をする間に、ジェレミアと円で、どうにかトラニャンベビーを懐柔する……という作戦のようです。
灼熱の火山を舞台に、敵味方は瞬く間に入り乱れ、始まる乱戦。
響く剣戟の音、気合の掛け声！
の、ちょっと後方では、
「……行かないんですか、きゅるびさん？」
「きゅるびはか弱いノデ、後ろからコーゲキするんデス……こずこずこそ、突撃しやがらねーデスカ？」
「私、か弱いどころじゃないですもん、もう棺桶に入るの嫌ですよ！ あれコワイ！」
キュルビス・ラムズイヤーと屋敷野 梢は、岩陰に隠れながら、まずは様子見。梢は、序盤でがこんと棺桶へインしてしまった経験が堪えているらしく、慎重に隙をうかがい……キュルビスはと言いますと、装備したかぼちゃ頭の中は、こんな場所ですし、相当な高温になっているのでしょう。ふらふらと重たげに揺れていたりします。
とはいえ、
「まー、何もしないってわけには行きませんしー」
「ソーデスネ……っと、あぶねーデスヨ、ノミコ！」
こずこずは うつせみのじゅつを となえた！
こずこずは ちょうにへんしんした！
ようがんゴーレムＢの こうげき！
こずこずは かれいに よけた！
きゅるびは かぼちゃをだした！
きょだいかぼちゃが ようがんゴーレムＣの
あたまをちょくげき！
ようがんゴーレムＣに １２のダメージを あたえた！▼
能美子へ襲い掛かろうとしていた一体へ、巨大かぼちゃをブツけて妨害すると、能美子は軽く手を振り、感謝を伝えてくれました。
何だかんだで、勇者一行のチームワークときたら、これがなかなかのものなのです。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2014年12月05日
- 参加申し込みの期限
-
- 2014年12月12日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2014年12月12日 11時00分
