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満月の夜に
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愛猫バッカルコーンの白銀の毛に月光がきらきら揺れて跳ねる。腕に大人しく抱かれる愛猫の藍色の瞳に映る月の色が綺麗で、
宇井 真珠
は愛猫と同じ色した瞳を淡い笑みに細める。
まん丸の月を映して波打つ海から流れて来る夜風に、肩まで覆う艶やかな黒髪が踊る。秋の気配を連れた海風は冷たいけれど、愛猫を胸に抱いていれば寒くなんてない。
寝子ヶ浜海岸に至る道のあちこちの掲示板に貼られたポスターで、寝子ヶ浜海岸で間違いなくお月見大宴会が開催されることを確かめる。すっかり暮れた空にぽっかり浮かぶ満月を深い蒼の瞳に映し、海岸への階段を降りる。
海岸から流れてくる砂や小さな貝殻を踏みつつ、広い海岸に視線を向ければ、海岸のちょうど真中あたり、特大のブルーシートが見えた。
風にさらわれぬためにか、シートの縁には様々の酒瓶やビールケース、ジュースの入ったクーラーボックスがズラリ並んでいる。中央にお菓子やおつまみが山と積まれ、脇には大量のススキを活けた大きな花瓶と団子や里芋を載せた三宝が飾られている様はまるで不思議な祭壇のよう。
商店街の法被を纏った大人達が酒やジュースを訪れた人々に配って回っている。
シートの真中近くに陣取った老人達が月を肴に酒を酌み交わしている。
お菓子を貰った子供達が歓声あげて波打ち際を駆け回っている。
お月見にかこつけた大賑わいの大宴会の場に、けれど大勢の中に入っていくことを躊躇う真珠に、
「今晩は」
お月見団子を手にシートの端に座ろうとして居た白い髪の少女が柔らかな物腰で頭を下げる。
「お一人ですか?」
「……はい」
清楚な服装のその癖、月明かりにひどく妖艶に見える年上の少女に話しかけられ、真珠は愛猫を抱きしめ俯く。周囲のざわめきに掻き消されるほどに小さな声で返し、首是する。
「私も一人なんです」
明るい海の色した瞳を優しく微笑ませ、
北条 冬華
ははにかむ黒髪の少女に話しかける。ネコッターで月見の宴のお知らせを見、いつもは友人と一緒に行動をしているものの、たまには独りも悪くはないと一人暮らしのアパートから寝子ヶ浜海岸の会場まで散歩がてらやってきた。
途中の自動販売機で買ったお茶と、会場で貰ったお茶のペットボトルのうち、手にしてまだ間のない会場で貰った方を冬華は真珠に差し出す。
「良ければ、どうぞ」
お団子も、と主催する商店街の青年団の一人から食べ切れぬほどに渡されて居た月見団子のパックもひとつ手渡す。
「あ、ありがとう、ございます」
顔を伏せたままぼそぼそと、けれどしっかりと礼を言う年下の少女に大人びた笑みを向ける。
「一緒にお月見、如何ですか?」
「ごめんなさい、人の多いところは苦手、で……」
心底申し訳無さそうに深く頭を下げる少女の頬が見る見る赤く染まって行く。見ている冬華も釣られて顔を赤くする。
「いいえ、気にしないでください。こちらこそ無理をお願いしてごめんなさい」
恥ずかしがり屋の少女と引っ込み思案な少女は互いに頭を下げあう。その場を離れる真珠に、お茶のペットボトルをどうぞ受け取ってと持たせて、冬華は一人、シートの上に腰を下ろす。
申し訳ないことをしてしまったかしらと白い頬に白い睫毛の陰を落とす。
「冬華さん?」
僅かに肩を落として座る冬華の傍ら、月が人影を落とす。聞き覚えのある声を耳にして、冬華は伏せた瞳を上げる。
「今晩は、冬華さん」
満月の光を浴びて、
御巫 時子
がのんびりと立っている。
「今晩は、御巫さん」
顔見知りの少女に声を掛けられ、冬華は月明かりに輝くような笑みを浮かべて時子を迎える。
「お隣、いいですか」
緩く編んだ三つ編みの黒髪に海風を纏い、時子は控えめに黒い瞳で冬華の隣を示す。快い了承を貰い、礼を言いながら両手で提げた小さな風呂敷包みをブルーシートの端に置く。
「冷えますね」
羽織の襟を掻き合わせながら、草履を脱いで揃える。寒くないようにと着物の上に一枚羽織ってきて良かったと淡い笑みを零す。
「冬華さんは大丈夫ですか」
「少し、冷えてきましたね」
海風に晒された柔らかそうな頬に掌を当てる冬華の膝に、世話好きな少女は持って来たひざ掛けを広げる。
「ありがとうございます」
「私も一緒に」
驚いたように蒼い眼を丸くする冬華の隣に並んで腰を下ろし、時子はひざ掛けの端を自分の膝にも引き寄せる。
時子の風呂敷の中身はお手製のお弁当と温かいお茶の入った水筒。時子にどうぞと勧められ、冬華はふうわりと笑んでありがたく温かいお茶を頂く。
冬華と並んでお茶のカップを冷えた両手で包み込み、時子はほっと一息、温かな息を吐く。
満月の空を仰げば、月の明るさに驚いたらしい鳥が一羽、鳴きながら月を横切り飛んでいく。思わずろっこんを発動させ鳥に声を掛けようとして、人の目があることと、声を掛けて逆に鳥を驚かせてしまうかもしれないと思って止める。
巨大ブルーシートの中央では宴もたけなわ、絶好調な爺連中や商店街青年団の男達が飲めや歌えやの大騒ぎ。
「月が、綺麗ですね……」
「吸い込まれそうですね」
それにひきかえ人もまばらで静かなシートの端で、白髪の少女と黒髪の少女は波音を聞きながら、ゆっくりのんびり、お月見を楽しむ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月01日
参加申し込みの期限
2014年12月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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