グッドモーニング・ハグハグ☆｜リアクション

グッドモーニング・ハグハグ☆

●皆で楽しくハグハグ☆

「なんだか知らんが、今日はあちこちで皆がハグし合ってるな……」
　賑やかで騒がしいは毎度おなじみだが、今日は何かが違う校内を見て、滝原レオンは何でだ？　と不思議に思った。
　寝子高らしいからいいか、と教室に戻ろうとした時、酔っ払っている女子生徒にいきなり絡まれた。
「なあ～一緒に飲もうぜ～！」
「うお、なんだ！？　酔っぱらってる奴が絡んできた！？」
　レオンに会った酒浸朱蘭は、クラスメートの尾鎌蛇那伊、奈良橋博美と同じように瓢箪の水を飲ませ、酔っ払わせようと動き出す。
「飲もうぜって……酒なんか飲めるか！」
「酒じゃなくて水だぜ～」
「いやいやい、それ、絶対に水じゃねえだろ！？　飲めるか、そんな怪しいもん！？」
　飲むと酔っ払う水なんて聞いたことが無い。怪しいシロモノに違いない。
　そんなもん絶対に飲むか！　と抵抗するレオンだったが、水を飲みながら迫ってくる朱蘭と揉めた。
「おろ～？」
　寄ったことで足がもつれた朱蘭は、レオンにぶつかった拍子に押し倒していた。
「むぐっ！？」
　転んで押し倒された拍子にキスしてしまったふたり。
　朱蘭に口移しされたレオンは、抵抗むなしく水を飲まされてしまった。

「……あれぇ？　なんだ……？　なんでか知らんがフラフラする……酔っぱらったみてーっていうか……なんてーか……」
「お～レオンも酔ったか～」
　仲間が増えたぞ～、と一旦離れた蛇那伊と博美に報告する朱蘭。
「レオンちゃんも酔ったのね～こっちにいらっしゃ～い」
「俺達と一緒に～酔っぱらってハグしようぜ～！」
　オネエ口調の大柄少年と男の子っぽい少女に誘われ、どうしようかと考える。　
「なんでか知らないが、すげー気分がいいや……なんか、俺も誰かに抱き着きたくなってきたー……」
　が、思考は数秒で掻き消され、酔った状態のレオンは、磁石に引き寄せられたように朱蘭に抱きつく。
「ぎゅー♪」
「ぎゅー返し～♪」
　ハグしあう朱蘭とレオンに「あたしにもさせなさい～」と蛇那伊が割り込む。
「ハグ～！」
「手加減してくれないかー？　痛いんだけどー？」
「ごめんなさ～い、力が入っちゃったわね～」
　蛇那伊から離れたレオンは、次は博美に抱きつこうとしたが避けられた。
「あんだよー、いいじゃねーかちょっとぐらいー」
　ハグしたが振りほどかれそうになったので、意地でハグしてやると再チャレンジ。
「滝原君、酔ってるな～？　俺、酔っ払いのハグは嫌だぜ～」
「そういうお前も酔っているだろうがー。俺は酔ってれーよ？　らに言ってんらよー」
　酔っている相手に言われたので、すかさず突っ込む。
「たまにはこんなんもたのしーなー、あははははー♪」
　滝原レオン、完全に酔っています。

　酔った勢いというのは恐ろしいもので、４人は授業をサボり、水を回し飲みしてはハグしあってのどんちゃん騒ぎ。
　厚着と酔いが原因で、博美は身動きできず。そのため、彼女が人一倍ハグされまくりだった。
「う、動きづらいぜ～」
　熱くなってきたので、着込んだ道着等を脱ぎ捨て制服姿に戻る。
「おー、脱いだなー？　大胆な奴だなー」
「博美ちゃん～ハグされる気マンマンなのね～。もっとハグしあいましょう～」
「どんどん飲みねえ～！」
　朱蘭に勧められるまま、蛇那伊とレオンは水を飲み、飲んではハグしてほわ～んな気分を満喫していた。
「ハグはいいが、頬ずりはやめろ！」
「いいじゃな～い。博美ちゃん、かわいいんだもの～」
「スキンスップいいねー、俺もー」
　蛇那伊とレオンに挟まれ、ダブル頬ずりをされる博美。

　今はハグしてどんちゃん騒ぎな４人の酔いが醒め、正気に戻った時はどのような反応を示すだろうか……。