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「さ、桜庭さん……っ、塀の上は危ないわよ……ていうか見える……!」
弘明寺 能美子
は慌てた声を出した。
桜庭 円
が住宅の塀によじ昇り、その上を走り始めたからだ。
「大丈夫大丈夫、これならいっけるよー!」
対照的に円は明るい声を上げた。塀の上を飼い猫のにゃーくんが素早く走っていく。
「いや、大丈夫じゃないって……そこ、見るなー!」
能美子は塀の下で円に併走する。振り返りつつも、同行してきた
御剣 刀
と
如月 庚
に向けて叫んだ。
「いや、見てないって!!」
「……まったくだ」
一応二人も塀の上を走る円のスカートがひらめくのを気にしてはいた。危なくないように最低限の視線を送るものの、目のやり場に困る。
「大丈夫だよ能美子ちゃん、スパッツはいてるからっ!!」
「あ、そうなんだ……ってそういう問題じゃないー!」
軽く振り向いて笑顔を投げかける円に、塀の上と後ろの男二人を気にしながら走る忙しい能美子。
何故わざわざ円が塀の上を走っているのかというと、それには理由がある。
まずひとつは、天利が探している猫『ハシバミ』を探すために猫が通りやすそうな場所を、にゃーくんに先導してもらっている、ということ。
もうひとつは、円のろっこん――ブレイブハートだ。
これは自発的に危険度の高い行動を取ると発動し、危険度が増すにつれて運が良くなる。その運任せでハシバミを見つけてみようというのだ。
運とは不確定な要素であるが、それゆえに情報が行き詰ったと時には悪くない。何しろ理屈ではないのだから。
そしてやはり、円の運は上がっていたのであろう。
「あ……!」
塀の上から、商店街の屋根を見上げる。
同時に、庚も気付いた。
「御剣、弘明寺!!」
屋根伝いに、噂の光る猫らしきものを見つけたのだ。
☆
その頃、
屋敷野 梢
は猫に追いかけられていた。
「あわわ……まさか私が狙われるとは思わなかったですー!」
ろっこん『胡蝶の夢』の能力で一匹の蝶に変身した梢は、ひらひらと空からハシバミを探していた。もちろん、見つけたら天利に連絡するつもりだった。
だが、思いがけず金色に光る猫のようなものを見つけてしまい、興味本位で近づいたところ、向こうにも興味を持たれて襲われてしまってはどうしようもない。
「変身を解けばいいんでしょうけど……!!」
空中で光る猫の気を引きつつ飛行する。高いところで変身を解いては危ないが、思いのほか猫の動きが鋭い。このまま下手をすると蝶のままハンティングされてしまう可能性すらあった。
「いえいえ、このまま食べられるのはゴメンですから……っ!!」
なんとか光る猫との距離を取りつつ、必死に逃げる梢。
その様子を、遠くから円と能美子、そして刀と庚は見上げていた。距離があるため、光る猫が何を追っているのかは見えない。
「あれが探してる猫なのっ!?」
能美子は言った。円は答える。
「わかんないけど、無関係とも思えないよっ!!」
もちろん確証はない。だが、この局面で『光る猫』という不可思議な現象を目の当たりにして、それを無視することなどできる筈もない。
「学生さん!」
そこに、一台の軽自動車が路上駐車をし、中から天利が顔を出す。助手席には
浅葱 あやめ
の姿。
噂話を知ったあやめが天利に連絡を取り、最も目撃情報が多いというあたりを探しに来たのだ。
「天利さん、あれ!」
刀が指差す先には確かに光る猫がいる。しかし時刻はもう夜、距離と暗さのせいで猫が何を追っているのか、そして何よりあの猫は探しているハシバミなのかが判別できない。
「先に行くよっ!」
何となく猫が走っている方向を先回りしようと、円は塀を降りて走り出した。目指すは猫の進行方向にある建物の非常階段――どうにか屋上に出られれば、直接光る猫を捕まえることができるかもしれない。
「――天利さん、ソレ……貸してください」
一刻を争う状況の中、あやめが天利の顔面を指差した。サングラスだ。
「いや、これは……」
「……お願い、します……」
今は夜だ、この状況でサングラスを使って何をしようというのか。しかしあやめの真剣な表情に、天利はサングラスを外した。
「ほらよ」
「……ありがとう……ございます……!」
あやめはそれを受け取って、懐から取り出した眼鏡拭きでさっと拭く。
「これで、見てください……!」
今宵の眼鏡は――
「!! 見える……っ!?」
――何色眼鏡。
天利が驚きの声を上げる。あやめが拭いたサングラスはろっこんの能力により暗視能力が付加され、この時間でも遠くにいる猫の様子をくっきりと確認することができた。
「アレだ……アレが探してるネコだ!!」
天利は叫ぶ。
「誰か……追ってきてますね……!!」
梢も商店街の下の方で、円や能美子が走ってきていることに気付いていた。
そして、光る猫の興味が自分から薄れ始めていることも。
「何を……?」
光る猫のスピードが落ちてきている。梢は屋上の端で滞空して様子を見た。猫は一瞬だけ、地面に顔をこすり付けんばかりに低い姿勢を取る。
「……?」
その姿勢に梢が違和感を覚えたのも束の間。
「あっ!」
光る猫は梢とはまったく別の方向――建物の屋上から上の方向へと跳躍した。
正確には、跳んだのは猫とそれに憑いていた光る何か。良く見るとその猫は天利が探していたハシバミだ。ハシバミと身体を使って跳ねたその何かはハシバミから抜け出て、はるか上空へと単独で飛んでいく。
危ない――。
光る何かは飛んでいってしまったからいいが、つられて跳ねさせられたハシバミはただの猫――飛べるわけではないのだ。
屋上の端から上空に向かって跳んだハシバミは、わずか1mほど跳ね上がり、あとは重力の法則に従って落下を始めた。そして、その足元には地面がない。着地することを前提としないその跳び方で、建物と建物の間を落ちようとしているのだ。
「――!!」
考えるより先に身体が動いていた。
梢はハシバミの方へと飛行しながら変身を解き、空中で人間の姿に戻る。
空中で身体を横に一回転、伸ばした右手で猫のお腹を下からキャッチして、そのまま胸元に抱きかかえた。
身体ごと空を見上げるとそこは夜、やたらと大きな黄金の月がこちらを見ていることに、今さら気付いた。
ああ、キレイだな――。
屋上から落下しながら、ぼんやりとそんなことを思う。
建物の高さは二階、当たり所が避ければ軽い怪我で済むだろうか。咄嗟に抱きかかえてしまったが、この子は無事で済むだろうか。
そんな思考が脳裏をよぎった時、耳元で声がした。
「――諦めないで!!」
梢の左手に衝撃が走る。
屋上に続く非常階段の途中から、円が身を乗り出して梢の左腕を両手で掴んでいた。
「さ――円ちゃん、危ないっ!!」
その腰に抱きつくようにして、能美子も必死に支えた。
だが落下する女子一人分の体重を円と能美子だけで支えられるはずもない。振り子のように大きく能美子と円を支点にして、梢の身体が揺られる。
「おおおーーーっ!?」
真下にではなく、横に放り投げられた梢はそのままハシバミごと空中に。
「――危ない!!」
円と能美子を追っていた庚と刀は叫んだ。屋上から少女が猫と共に落下し、非常階段の途中から女子二人がそれを支えて放り投げたのである。
「――!!」
ガチン、と刀の脳裏にイメージ上の撃鉄が落ちる。途端、驚くべき加速で刀の身体が前方に弾けた。
「――おぉっと!!」
落下寸前の梢とハシバミを、どうにか抱きかかえることができた。
「――あ、ありがとう……です……」
落下からいくつもの出来事が重なって、処理が追いつかない。梢は呆然と礼を述べた。
「いや……怪我はない?」
刀は梢を下ろしつつ、ハシバミを見た。
榛色の茶白猫は、梢の胸元で丸まっている。
「ハシバミっ!!」
そこに、あやめが追いついた。
「おいおい……無茶すんなよ学生さん。こちとら歳なんだ」
その後ろから天利の姿。どうやら走るのは苦手らしい。
「ああ……ありがとう……ありがとうございます……!!」
梢からハシバミを受け取って、あやめは何度も礼を言った。
「いえ……私は特に何も……お礼なら皆さんに言って欲しいですよー」
梢もまた助けてくれた円と能美子に礼を言う。
円と能美子は、当然の疑問を口にした。
「ううん、猫ちゃんも無事でよかった……でも、どうして屋上から落っこちたの?」
「そうね……危ないところだったわよ」
梢がろっこんの能力で蝶になれることを円や能美子は知らない。彼女達からしてみれば、光る猫を追いかけていたら、突然屋上から少女が落ちるのを目撃しただけなのだ。
「あ、あはは……まぁ色々ありまして、ですねー……あ、あの光ってるの、何だったんでしょうねぇ!?」
これは誤魔化すのが大変そうだ、と梢は思った。
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担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月10日
参加申し込みの期限
2014年10月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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