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己の魂を越えてゆけ
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【その名の意味を知れ】
青空の下、誰もいない公園。
伊予 祐
はベンチに横になって昼寝をしようかと寝そべっていた。
伊予は横目で仔猫の姿を捉えた。
野良猫にしては気品ある毛並み。
「どこかの飼い猫か? 迷子か?」
気になった伊予は寝返りを打ち、猫の顔を見た。
ぼんやりとしたキトンブルーは、まだ仔猫の証。
保護しようと手を伸ばすが、仔猫は草むらの中へ飛び込んでしまった。
と、その時、草むらから何かが飛び出してきた。
仔猫にしては姿が大きすぎた。
その黒い影は真っ直ぐ伊予の寝転ぶベンチへ突っ込むと、風切り音と共に鋭い蹴りを放ってきた!
「うおっ!?」
ベンチから飛び退き、難を逃れた伊予。
伊予の表情がにわかに曇る。
目の前に現れた存在に、思わず舌打ちをした。
「俺に瓜二つの、男……? なんだよ、ギラギラしやがって」
伊予は悟った。
以前にも、
自分の影と戦ったことがあった
からだ。
「あの時、確か再会を願ったが、まさか本当に出てくるとはな……。また会ったね、なんて挨拶する間も惜しいってか!?」
漆黒の闇のような喪服姿のドッペル祐を見て、伊予は妙な苛立ちを覚える。
無言のまま襲い掛かるドッペルの蹴りの嵐を、伊予は紙一重で回避しながら後退していく。
(本当、過去の俺によく似ているぜ。警察時代の、勇猛なあの頃、正義を愚直に信じて常に走り続けた時の……)
ドッペルの蹴りの速度が増していく。伊予の鼻先が奴の爪先に掠った。
伊予は側転で緊急回避すると、ドッペルの軸足を狙って確実にローキックを当てていく。
自分の武器は蹴り。
しかもろっこん『瞬★速』によって威力が増強されている。
だが、ドッペルもろっこんで身体能力が強化され、強力な蹴りをものともしないタフさを手に入れていた。
「駄目だ、捨て身で一撃入れないとジリ貧だ、勝てない……!」
獣のように相手を殺すことだけを目的とした合理的なドッペルの動きに、伊予は次第に押されていってしまう。
攻め込みたい伊予だが、このままではせいぜい相討ち。間合いを計るため、回避に専念せざるを得ない。
「逃げてばかりか?」
その時、ドッペル祐が初めて口を開いた。
「結局、『俺』は今も昔も逃げてばかり! 正義の理念から逃げ、居場所からも逃げ、この島でぬるま湯に浸かりやがって!」
「正義、正義ってうるせぇ! 正義ってなんだよっ? 俺は他人から押し付けられた正義を、受け入れるなんて出来ない!」
「ほざけ! 正義は絶対の力! 強者が悪をねじ伏せる、これが正義!」
ドッペル祐は伊予の懐に潜り込み、彼の腹に膝蹴りを見舞った。
肺の中の空気が押し出され、伊予は堪らず嗚咽を漏らす。
「せ、正義の……英雄は、決して負けないって思ってたよ」
伊予は這いつくばりながらドッペル祐を睨む。
「けれどそんなことはなくて、正義っていうのは理不尽がまかり通るんだ。誰かの正義は誰かの悪、逆もまた然り。先に正義だを名乗れば、相手は勝手に悪として裁かれる。……こんなのが正義なのか?」
「社会が定めた『正しき姿を守る』のが『正義』だ!」
ドッペル祐の手が上着の懐へ伸びる。
伊予は咄嗟に真横へ跳んだ。
ほぼ同時に鳴り響く発破音。
ドッペルの右手には、硝煙が立ち上る拳銃が握られていた。
「おいおい、いきなり発砲するか馬鹿!?」
ますます以前の自分そのものだ、と伊予は奥歯を噛み締める。
(前に会った時と同じようで違う。つまりずっと俺の中で燻っていたんだ。俺の、過去、後悔……!)
肥大化した影は静かに伊予の心を蝕む。
正義を成し得るために人を殺めるのも厭わない姿は、過去の自分を体現していた。
そんな正義に嫌気が差した伊予は、全てを投げ捨てて寝子島に来たのに。
「お前は目の前が見えていないんだ。正義の力に固執して目的を見失っちゃいけない! 本当に大切なモノは近くにあることに気付けよ!」
ドッペル祐は理解し難いと言わんばかりの表情を浮かべる。
そして、撃鉄を下ろして銃口を伊予に向けた。
だが、伊予は逃げない。逃げないどころか、銃口へ向かって歩み始めた!
「誰かを助ける力を! 大切な人を庇う強さを! 俺は忘れてなんかいねぇんだよ。お前が俺を潰すなら、俺はその上へと越えてゆく。何度だって這い上がる、何故か分かるか?」
銃口と伊予の顔の距離が10cm前後まで近付く。
「俺の名は祐(たすく)だ。この名前はな、『大切な人をかばい助ける』って意味があるんだ」
そして伊予は目を見開きながら叫んだ。
「俺の信念は、名前と魂にしっかり刻まれてんだよッ!」
痺れを切らしたドッペルが引き金を引いた。
それより早く伊予のハイキックが拳銃を宙に蹴り飛ばす!
拳銃は2人の頭上へ舞い上がる。
落下するまでおよそ5秒。
心は一振りの刃となる。振り翳すは自らの信義。
鼓動が鳴り止むまで、互いはどちらかを消すまで止まらない!
伊予はありったけの脚力で跳躍、空中で拳銃をキャッチ。
そして彼の飛び蹴りがドッペル祐を突き刺した!
地面に転がるドッペル祐。起き上がる気配はない。
伊予は拳銃の撃鉄を引くと、ドッペルの額へ押し付けた。
「俺はこの島で、大切な人たちや、護りたい人が出来た。歪んだ正義だと思うなら笑えよ。でも、俺はみんなを護ると決めたんだ!」
ドッペル祐は、嘲笑していた。
「じゃあな、昔の俺」
引き金を引いた。
<
伊予 祐
:過去との決別>
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シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月05日
参加申し込みの期限
2014年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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