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<三羽烏の襲撃1>またたび市動物園が火事です
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●対カラス班(3)●
【動物園上空】
「う熱ぢゃぢゃぢゃっ!?」
浅沼 柳司
が被弾した。カラスたちの物量に押し負け、焼夷弾の発火点である防衛ラインを、うっかり割り込んでしまったのだ。
咄嗟に両翼でガードして、焼夷弾の直撃から身体を庇ったが、着弾したその翼が燃えた。
(やばっ……!)
その瞬間にろっこんを解除して元の人間の姿に戻り、翼以外の延焼を防ぐが、当然空からは墜落する。しかし幸いなことに地上から200メートルと高度はあったので、落下の間にもう一度口笛を吹いて、能力を再発動させ、何とか体勢を立て直した。
「ふぅ、危ないところやったで……」
木立の上でばさりと滞空して、浅沼は翼のダメージを確認する。焼夷弾の炎は、ろっこんを解除した際に翼と一緒に消えていた。咄嗟の判断にしては、上出来な消火手段だったと思う。ただし完全にダメージをキャンセルできたわけではないので、羽根はぷすぷすと黒焦げだ。
「アカン、俺の手羽先から香ばしい匂いが……。
ヒーラーさん、治療ー! 治療要請ー!」
「はっ、回復依頼の声が? この私に任せて下さいなのですっ!」
じたじたしながらエントランス付近、時空ゲートの上空まで飛んできた浅沼を目視で確認し、
椿 美咲紀
が元気いっぱいこれに応える。手に持っているのは、近くの花壇から摘んできた花だ。
この花を両手に、美咲紀が地上でくるくると舞い踊ると、
「おっ? おおー……!」
その頭上にいた浅沼の羽根の焼け焦げが、みるみる再生した。美咲紀の治療ろっこん【舞花の祈り】は、離れていても見えさえすれば、対象の遠距離治療ができる、すぐれた性能を持っているのだ。ばさばさと2、3度羽ばたいて翼の具合を確かめ、
「回復サンキュな! よっしゃ、もいっちょ気張ってくるでー!」
と言って再び戦線に復帰していく浅沼を、美咲紀がぶんぶん手を振り地上から見送る。
「頑張ってー、でも出来るだけ、怪我しないようにねーっ!」
「キーィ、キッ?」
カラスの首根っこを捉え、鋭い嘴でその頭をめった打ちにしていたシキさんが、そうひと声鳴くと、唐突に姿を消してしまった。
(わわっ、また召喚の時間切れですかー?)
その羽毛に潜んでいた蝶の
屋敷野 梢
が、隠れ蓑を失い、あわてて空中に飛び出す。
シキさんは、地上にいる
花厳 望春
が、ろっこんで召喚したタカだ。望春が飴を舐めている間だけしか召喚が続かないので、能力には時間制限がある。
さっきも1回消えた後、またしばらくして戻ってきたので、今度も戦線に復帰してくれると信じたいが、その間はまた、浅沼と梢の2人だけで、敵カラスの攻勢を持ちこたえなければならない。
(あれ……もしかして私達、負けてます??)
じわじわとその実感が押し寄せてくる。梢たちは頑張っていたが、すでに設定した防衛ラインを支えきれなくなっていた。ここまでもう何度も、敵が投下した焼夷弾を取りこぼしている。地上のサル山に落ちた1発も、あのシロクマプールの被害も、全てこの上空の戦況の不利がもたらしたものだ。
認めたくないが、もはや自分たち対カラス班の敗北は明らかだった。
敗因は明瞭だ。彼我の圧倒的な、戦力の人数差である。
1匹1匹のカラスは問題にならないほど弱かったが、物量で押し寄せてくる敵に対して、こちらの戦力が少なすぎた。対カラス班は地上にも何人かいたが、現実に今この空で戦っているのは、浅沼と蝶になった梢、そして望春が召喚したシキさんの、2人と1匹だけだ。
実際にはここにもう1人、浮遊ろっこんを持つ
澪乃 澄佳
が加わる筈だったが、彼女は負傷した
旅鴉 月詠
の搬送に拘束されたため、ここまで空の戦闘には参加できていない。また、貴重な航空戦力である
雨崎 荒太郎
が、ヒルズの討伐の方に行ってしまったのも痛かった。
さらに彼ら上空組の対カラス班は、カラスそのものの数を減らすことにも、関心が薄かった。地上に直接の被害をもたらす、焼夷弾の回収はきちんとケアしていたが、カラスの数が減らないのでは、またペットボトルを補充されて、元の木阿弥だ。
地上では
猫島 寝太郎
と
新江 天懸
が、補給ルートの1つを絶つ活躍を見せていたが、空の大勢に影響するほどではなかった。また、梢の蝶化ろっこんが、戦況を覆せるほどの広範囲にまで、その効果を発揮しなかったことも、敗因の1つだ。
シキさんという盾を失って再び丸裸になり、獲物に目を輝かせて襲ってくるカラスの嘴を必死にひらひら躱しながら、梢の心に、黒い絶望がひたひたと押し寄せる。
(カラスを叩けば、いずれ親玉が攻めてくる……
そう思って、その対策と準備もしてたのに?)
自分たちは、クローネが介入してくるほどにも、敵を劣勢には追い込めなかった。
【地上:管理事務所付近】
「ちょ、シキさん、痛い痛いいたいってば!」
地上では3本目の棒付きキャンディをくわえた
花厳 望春
が、再々召喚したシキさんに、めっちゃ突かれていた。ただでさえ普段からシキさんはご機嫌斜めなのに、今日は酷使されすぎてもう怒り心頭だ。
それでも望春はぺこぺこと頭を下げ、もう一度空に行ってくれるよう、必死にシキさんを拝み倒す。
「シキさん、ほんとゴメン。疲れてるのはよく分かってる。
でも動物園のみんなが困っているのは、本当なんだ。
どうかあと1回、あと1回だけ、俺たちに力を貸してください!」
ぜーはー荒い息をしていたシキさんは、その望春をしばらくじっと見返していたが、やがて「キッ!」と短く鳴いたかと思うと、再び空の戦いへと戻っていった。
「シキさん、ありがとう。どうか怪我はしないように……」
その姿を見送りながら、祈るように望春が呟く。でもあと1回だけと言ったのは本当で、普段持ち歩いている飴が2〜3本の望春には、これが最後の召喚だった。
「上は……苦戦しているようですね」
その隣りで同様に、空の戦況を見つめているのは、
天動 記士郎
だった。まだ僅かな希望にはすがっていたくて苦戦とは言ったけど、もはや対カラス班の敗北は、この地上から見ても明らかだった。
もう間もなくじきに、最初の空爆と同じ規模の、第2波の爆撃が行われ、地上の動物たちにまた被害が出るだろう。彼らを今、必死に時空ゲートへ避難させようと頑張っている仲間たちも、みんな巻き込まれる。園内の火事はさらに拡大の一途をたどり、この世界からの脱出そのものが困難になるに違いない。
「俺たち、頑張ったのに……だめだったのかな」
その女の子のような綺麗な顔立ちに似合わず、望春は負けず嫌いだ。できるなら、消耗したシキさんに代わって自分があの戦いに加わりたいぐらいなのに、今はここで見ているしかない。
「俺、悔しいよ。天動さん……」
「いえ、」
唐突な天動のその言葉に、望春はえっ?と顔を上げた。その天動は、ポケットの中に手を入れながら、相変わらずじっと空を見つめたままだ。そして、望春にこう言うのだ。
「風が……変わろうとしています」
「えっ?」
そのポケットの中で天動の指先に今触れているのは、1枚の白蛇の鱗。
上空の大気の流れを読み、天候を予測する天動のろっこん、【白蛇さん】が発動している。
「──来ます」
天動が言った。
「嵐が、来る」
【動物園上空】
ゴッッ
「「カーーーーーーーーーーーー!?」」
またたび市動物園上空に突如発生した竜巻
は、第2波を投下しようとしていたカラスを、根こそぎなぎ倒した。たまらずカラスたちが手放した、そのペットボトルすら暴風の渦の中に巻き込み、カラスごとその危険物を、まとめて空の彼方に駆逐する。
「へっ……? な、何やねんな、あの竜巻」
慌ててその竜巻の進路から避難した、
浅沼 柳司
が唖然と呟く。その肩に止まってやはり暴風を逃れたのは蝶の姿の
屋敷野 梢
、隣りにはシキさんも一緒だ。
(これって……砂? 黄砂?)
続いてぱらぱらと自分の羽根にも降ってきた、黄色い砂粒を見て、梢はこの竜巻を起こしたもれいびが誰なのか、すぐに気付いた。でも今は、
「何やよう分からんけど、コレ、形勢逆転やな!」
浅沼の言う通りだった。今の竜巻の難を逃れたカラスたちは、もはや数えるほどしかいない。そしてさらにここに、
「お待たせっ! 遅くなってごめんねーっ!」
と、負傷者の搬送を終えた
澪乃 澄佳
が、シロクマ舎方面から飛んできて、ようやく対カラス班に参入した。これで、戦力の人数差が無くなった。
「桶さ一緒に、持ってきたよう!」
ヤケになって投擲しようとするカラスのペットボトルを、宙に浮かせた桶で燃える前に1つ残らずキャッチし、さらに別の桶を自身の盾にもして、果敢に空中戦を展開する澄佳。
その様子を見て、浅沼や梢、シキさんも、
「キッ キッ キッ……!」
疲れた身体を奮い立たせて、カラスの残党退治に加わる。一瞬でひっくり返った戦況に戦意を喪失し、散り散りに分断されたカラスたちにはもう、彼らに抗する術はなかった。
「カ、カー……!」
【地上:バードハウス付近】
こうして、動物園上空の戦いは完全に決着した。
まだ散発的な戦闘は続いているが、もはやカラスたちに空爆を強行する力は無い。頃合いを見て
屋敷野 梢
は変身を解くと、人間の姿になって、地上へと降り立った。
そして、目の前で掴みどころのない笑いを浮かべている、その人物に言う。
「やっぱり、今の竜巻は骨削君の仕業でしたかー。
私達を助けてくれるなんて、一体どういう風の吹き回しですー?」
その男、
骨削 瓢
が大袈裟に肩をすくめて、梢にこう答える。
「ナニ、今、梢嬢の言った通りさぁ」
「へっ?」
「風がただ、吹き回しただけだよぃ」
「う、上手いこと言ってるようで、言えてませんからねーっ!」
何だか悔しそうな様子の梢を、けらけらと面白そうに見ながら、続けて骨削が言う。
「あっしはただ、眼前の脅威を取り払っただけだよぃ〜。
ついでに他の連中も助かったかもしれんが、
あっしの預かり知らぬ所の話だねぇ」
そうしてくるりと振り返り、そのまま去っていこうとする道化者。行き先を訊ねる梢にひらひらと手だけ振って、骨削はこう答えた。
「あっしはこのまま、クローネと世間話でもして、高みの見物といこうかねぇ。
上手く話が弾めば、クローネを戦線に出さずに、引き止めておけるかも知れんねぇ?」
「ま、その結果、どこかの誰かさん達が助かるとしても……
やっぱりそれも、あっしの預かり知らぬ所の話だよぃ〜(けらけらけら)」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
動物・自然
定員
40人
参加キャラクター数
40人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月22日
参加申し込みの期限
2016年05月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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