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<三羽烏の襲撃1>またたび市動物園が火事です
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●止まる世界●
※マスターより
構成の都合上、31ページ目に挿入されるべき内容を、こちらの最終ページに移動しています。
本来のエピローグは、37ページ目になります。
【ふれあい広場】
ハッと我に返って、
御剣 刀
は周囲を見回した。
「ここは……」
ふれあい広場だった。周囲に林立している人影を見て、すぐに思い出す。自分はヒルズとの戦闘中、クローネの介入を受けたのだった。ろっこん【加速】で羽根手裏剣を躱したが、その直後、サキリの能力暴走で転移してきた羽根に被弾し、自分もまた能力を暴走させられてしまったのだ。
首すじに深々と突き刺さっていた漆黒の羽根を引き抜き、すぐに投げ捨てる。
そして、周囲で棒立ちになっている仲間たちの顔を見回し、御剣は次第に異変に気付いた。
「おかしい……【加速】が、解除されない?」
この世界なら、知っている。能力を使うたびに訪れる領域。加速する精神が見せる世界。
頭の中で撃鉄を落とした次の瞬間──瞬き1つの時間の間に、御剣自身は数秒もの時間を体験する。世界は凍りついたかのようにゆっくりと動き、その中を彼は加速した肉体で駆け抜ける。
けれども今、世界は本当に彼の前で凍りついていた。
御剣と同様に被弾した、
屋敷野 梢
、
白 真白
、
壬生 由貴奈
、
雨寺 凛
、
後木 真央
たちは、羽根の刺さったそのポーズのまま、身動ぎもせず静止している。悲鳴を叫びかけた口のまま、その場に凍りついているその様子は、まるで趣味の悪いマネキンか彫像のようだ。
真白の振るったリボンや、由貴奈の消火器、真央の空き缶なども、空中で静止したままだった。
「これは……。まさか、
時間が止まっている……だと?
」
「ウッフフフ、はい正解〜」
バッと御剣が背後を振り向くと、その見事な肢体を隠しもしない、全裸の女が立っていた。濡れ羽色の光沢に光った、羽根マフラーだけを身に纏っている。人型クローネだ。
そのクローネは、やはり傍らで棒立ちになっている
日暮 ねむる
のポケットに、鼻唄まじりに何やら黒々としたものを入れ終わると、御剣に向き直って説明を始めた。
「そう、ろっこんを暴走させて、あなたの体験する時間を無限に引き延ばしてみたのぉ〜。
この世界でこれから1千年の時が経過しても、
現実では瞬き1つの時間すら経っていない」
「なっ……」
「つまりこのコたちの1秒が、あなたにとっては数千年もの時間になる、
ってことかしらね。ウフフ、どうかしらこの趣向〜?」
傍らの日暮の頭をコンコン小突きながら、クローネが嗤う。御剣が絶句して、
「馬鹿な……なに、何を言って」
やれやれ、とクローネがその肩を大袈裟にすくめて言った。
「えぇ〜、分からない〜? 本当にぃ〜?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・
「本当はあなたも心のどこかで恐れてたんじゃな〜い? いつかこんな日が来ることを」
「そう、
独りぼっちの世界。
あまりに速過ぎるあんたを、周りは誰1人として認識できない。
あなたには向こうが見えているのに、誰も返事をしてくれない。
そうやって誰からも顧みられることの無いまま、
あなたはこれからこの世界で、永遠の時を過ごすのよぉ〜。
ま、もっともその前に、飢え死にするか自ら命を絶つかしてるだろうけど!」
その場で呆然とする御剣の顔を、極上のスイーツでも楽しむようにうっとり堪能すると、クローネはばさりとカラスに変身して、空に舞い上がった。
『さっ、ヒルズぅ〜。私達もそろそろ、この世界から脱出するわよ〜。
あのコの能力にタダ乗りして、仕込みも終わったことだしねぇ〜』
飛んできたヒルズが何か言い掛けたのをぴしゃりと黙らせ、そのクジャクとカラスの2羽は何処ともなく空に去っていくのだった。
それから、ハッと正気に戻った御剣は、ふれあい広場を走り回り、仲間たちに次々声を掛けて回ったが、誰も返事をしてくれる者はいなかった。クローネの言った通りだった。
「桜庭!? おい、俺だよ。分かるだろ?」
友人の
桜庭 円
を発見し、その赤い瞳の前で何度も手を振ったが、彼女も何の反応もない。
「本当は、ちゃんと見えてるんだろ? 目の前にいるんだから、分かるよな?
頼む、何でもいいから答えてくれ。俺を……1人にしないでくれ!」
ろっこんを使う時、御剣には、世界を置いて自分だけが突き抜けていくという感覚があった。
けれども、今はもう、そんなふうには感じなかった。
みんなの居る世界から、自分1人だけが置き去りにされた。
そんなふうにしか、感じられなかった。
暴走2日目。
疲労して眠ればこの暴走が解除されるかとも思ったが、世界は変わらず、御剣の前で静止したままだった。
御剣は疲れた足を引き摺りながら、園内を彷徨う。
引き延ばされた時間の中では、火事の炎すら静止しており、時折り御剣の行く手を阻んだ。まるで飴細工のように綺麗だが、触れればちゃんと熱い。
途中の建物で見つけた消火器で、その火を消そうとしたが、御剣はしばらく考えて諦めた。この1箇所だけの火事が消せたところで、何が変わる? この時の止まった世界から、彼が脱出できる訳ではない。
途中で動物を集団避難させている、
志波 武道
たちに出会ったが、御剣は声を掛けるのが恐くなり、その道を引き返した。あの明るくて面倒見の良い先輩が、自分を振り向いてもくれないのは、辛すぎた。
この辺りから記憶が混濁しているが、その夜は多分泣いたと思う。
暴走3日目。
飢えと喉の渇きが耐え難くなった。ヒルズの能力の再暴走中に時間が止まったので、水場やプールの水面も炎に覆われたままで、水を飲むことが出来ない。
「水……どこかに水は」
もはや歩く気力も失くして、御剣はドウと地面に倒れ込む。どれぐらい長い間、そうしていただろうか。ふと、目の前の地面の一部に異変が起こっていることに気が付いた。
植物の芽のような物が生えている。いや……これは触角だ。昆虫の触角が、地面から生えているのだ。じっと御剣が見守っている間に、やがて複眼や羽までがゆっくり地面からせり上がってきた。
「これは……」
蝶だ。
屋敷野 梢
のろっこん暴走による、蝶化現象だ。現実の時間では、ほんの一瞬の間に起こった建物や地面の蝶化が、この世界ではひどくスローモーに進行しているのだ。
目の前で羽化するようにゆっくりと、花開いていく蝶の羽を毟り取って、御剣はむくりと起き上がった。生気をなくしていた彼の瞳に、再び意志が宿り出す。分かったのだ。
(クローネは嘘を吐いていた)
この世界は、時間が止まってなんかいない。ゆっくり、注意して見ないと分からないほどではあるけれど、それでも着実に時は流れているのだ。嘘を吐いたのは、御剣を絶望させる罠。
ならば。この世界から脱出できる方法も、何かあるのではないか? 何か、なにか方法が。
「? あれは……?」
周囲を見回した御剣は、遠くの空に立ち昇る、今まで自分が見落としていたものに気が付いた。あそこに行きたいと思う。歩くための体力が欲しい。御剣はさっきの蝶の羽を口に入れる。周辺の地面から羽化中の蝶を毟り取り、それをガツガツと喰らう。
(俺はまだ……こんな所で倒れる訳にはいかない!)
【テオの時空ゲート】
そして御剣はたどり着く。その場所に。
狼煙が上がっていたその場所に。
「これは……」
テオの言っていた時空ゲートが、そこにあった。そして、このゲートの位置を知らせるべく、ここで狼煙を上げていた
八神 修
と
椿 美咲紀
の2人も、この場に居た。
彼らの狼煙は火事の他の煙に紛れて、他の人の役にはあまり立たなかった。ただ、ここは時間の流れの極端に遅い世界。注意深く見ると、1本だけ真っ直ぐに、他とは様子の違う煙があることに気付いて、御剣はここまでやって来たのである。
「そうか……テオの時空ゲートか……!」
このゲートを潜れば、元の基本世界に戻ることが出来るとテオは言っていた。
そしてこれまで、数々の神魂事件に関わってきた御剣は、知っている。テオの切り分けた世界で自分たちが長い時間を過ごしても、元の世界では1秒も経っていない場合があることを。
もし、今回もまた、そうであるならば。
このゲートを潜れば、元の世界の元の時間に、また戻れるのかもしれない。
ゲートを通過する他の仲間たちと、再び同じ時間の1点に、彼も合流できるのかもしれない。
あくまで可能性だ。
確信は、無い。
だが、試してみる価値はあるように思えた。
しばらくその場で瞑目していた御剣は、やがて後ろを振り返り、このゲートを教えてくれた2人に礼を言う。
「八神、椿、──ありがとう」
この声が、2人に届くことはないだろう。まだ2人とは、生きる時間が違うから。
それでも、再び仲間たちと、同じ時間を生きることができる可能性に賭けて。
彼の望むフツウの世界へと、帰還できるその可能性に賭けて。
(そうだよ……俺はいつでも、どこでも。
俺の願いを掴むために、前へ進み続けるんだものな……!)
御剣刀はゲートへ向かって走り出した。
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このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
鈴木二文字
ファンレターはマスターページから!
三羽烏シリーズ、1話目のリアクションをお届けします。
今回ゴールドシナリオということで、リアクションの文字数も潤沢に使えたので、
できるだけ多くのPCさんに見せ場があるよう、演出を頑張ってみました。
このPCさんカッコいいな、キャラ立ってるな、そのPCさんらしい描写だな、
ってもし思って貰えたら、マスターも嬉しいです。
(自分の出演シーン以外で好きな描写があったら、コメントページでそのPCさんのお名前を挙げてみよう!)
また今回は、リアクションのP4、P17、P25、P30、P38の5箇所に、
シナリオ内で起きた出来事を振り返る、状況まとめページを設けてみました。
「参加はしてないけど、結果だけ知りたい」というプレイヤーさんも、ここだけ読めば、
大体の内容は分かるようになっていますので、どうぞご利用下さいませ〜。
あとそういえばコレ、何話のシリーズなのかを全然言ってませんでしたが、短くて3回、
長くて4〜5回ぐらいかな、と今のところ思ってます。
基本的には毎話完結で、前回参加者優先枠なども設けないつもりですので、
次回以降もまた(今回抽選に漏れた方も!)、お気軽にご参加いただければ嬉しいです。
それでは、今回はご参加どうもありがとうございました。
第2話か、または寝子島のどこかでお会いしましょう。鈴木二文字でした。
◎
以下は、本編内では説明できなかった、ヒルズのろっこん能力についての解説になります。
ネタバレ情報になりますので、リアクション未読の方は、先にそちらをどうぞ。
ではまず、伏せ字部分の正解から。
◇ろっこん名:火曜日のクジャク
・発動条件タイプ:S型(signal-合図型)
・発動条件:飾り羽根を美しく◯◯て◯◯。
・能力タイプ:特殊タイプ
・能力の内容:水を◯◯◯◯◯能力。発生する火は普通の炎なので、燃焼には◯◯が必要。
↓
◇ろっこん名:火曜日のクジャク
・発動条件:飾り羽根を美しく広げて鳴く。
・能力の内容:水を火に変える能力。発生する火は普通の炎なので、燃焼には酸素が必要。
●正解者
伏せ字部分を全て正解していたPCさんは、残念ながらいらっしゃいませんでした。
能力内容のうち、「水を火に変える能力」と回答していたPCさんは1人だけいたのですが、
諸事情によりそのPCさんの推理を、リアクション内に反映させることができませんでした。
当該PCさんにはすみませんが、ご了解下さいませ。
●ヒントと説明
ガイドのうち、シロクマプールの以下の記述が、ヒルズの能力内容のおもなヒントでした。
> プールの水面が火の海になり、水中にいたヒースが浮上できなくなってしまいました。
> またプールの水位は時間経過で除々に低くなっていきます。
プールの水面だけが火で覆われており、ヒースのいる水中部分はまだ水のまま、という状況です。
つまり火が燃えているのは、プールの水が空気と接している表面部分のみ。
ここから能力内容後半の伏せ字部分、「発生する火は普通の炎なので、燃焼には◯◯が必要」を
「酸素が必要」だと推理した人は、複数いらっしゃいました。その通り、正解で、
検証班のPCさんが言い当てていたように「水が空気と接すること」、これが発火条件になります。
また、後半の「プールの水位が時間経過で除々に低くなる」という現象。
一方では水の体積が減って、そのもう一方では火が発生しているのですから、シンプルに考えれば、
ここから「水を火に変える能力」だと、推理できるのではないかと思います。
(ちょっと分かりにくかったら、「水を同じ体積分の火に変える能力」だと考えてみて下さい)
ただし、既に明らかになっているように、「ここで発生する火は普通の炎」で
「燃焼には酸素が必要」という発火条件ですので、実際に火に変わってしまうのは
プールの水全体ではなく、その水が空気と接している水面部分のみです。
そして能力で発生した火は、周囲に燃える燃料が無いためすぐに消えてしまい、
その下の層の水が空気と接して、また新たな炎に変わる。
これを絶え間なく繰り返すことで傍目には、ずっとプールの表面が燃えているように見え、
また水が火に変換された分、水の体積が減りますので、説明文にあるように
「プールの水位が時間経過で除々に低く」なっていく、という理屈になります。
焼夷弾化したペットボトルも基本的には同じ理屈で、このプールのミニチュア版ですね。
プールの水槽→ペットボトル、容器の中の水、そして水面の火の3要素は同じで、
空気と接している口の部分から、水が火に変換されていく、という説明になります。
もっとも、容器であるペットボトルにもすぐに火が燃え移って穴が開いてしまいますので、
プールと比べれば、中の水が全て火に変わってしまうのも早いと思いますが。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
動物・自然
定員
40人
参加キャラクター数
40人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月22日
参加申し込みの期限
2016年05月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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