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▽コノヒノソラ
『ホテルで待ってる』
迷った挙句、送った一通のメールは簡素なものになった。
斑鳩 遙
は自嘲してため息をついてから、空を見上げる。
(もう、秋か……)
夏の終わりに比べてみても、空が高く、遠くなった。あっという間に夜が来るだろう。
ホテルロビーのソファーに座り込んで、遙は彼女の到着を待つ。
その間、遙の脳裏では同じ景色が繰り返される。
頭が痛い。
眼の奥が疼く。
(……思い出すな)
悲鳴めいた祈りは、届かない。
「待たせた?」
やってきた彼女は、仕事帰りにもかかわらず、余計な疲れも、余計な興奮も見せない。「いや」
「部屋は取ったの?」
「まだだ」
「じゃあ――」
「永姫」
名前を呼ぶと彼女は足を止める。そしてすぐに振り向かず、ゆっくりと、噛みしめるように永姫は振り向いた。
「どうしたの?」
永姫の表情に緊張は見られない。
彼女は、遙の変化に気がついていないのだろうか。
そんなはずはないと思う。だが気がついているかどうかなど、どちらでもよかった。
「もういいだろう」
遙は告げる。たっぷり、たっぷり、感情を乗せて。
「飽きたんだ。惰性の関係は疲れるだけだ」
返事をしない彼女に、遙は苛立ちを隠さない。
「そう」
だというのに、永姫は冷静だった。いつもと変わらない静かで、知的で、遙が知っている通りの彼女だ。
「ああ」
彼女の態度に戸惑う。
けれど戸惑いは見せてはいけない。
懸命に嘲るような表情を作り、顔に貼り付ける。
そんな遙にゆっくりと永姫は近づいてくる。
殴られる。
そんな覚悟をした。
しかし衝撃はいつまで待ってもやってこない。
代わりに、永姫の細くしなやかな腕が首に巻き付いてくる。
「なにを――」
まさか縋りつくのか?
そんな彼女を見たくないと思った。そんなことをさせて申し訳なく思った。
けれどそれも違った。
唇に触れる、柔らかい感触。
割って入る、ぬめり気。
背中にピリピリとした切ない快楽が走る。
貼り付けたはずのマスクは呆気なく剥がれた。
永姫の唇は一秒も経たずに離れていく。
ただ、遙の表情を観察するように、顔は近いままだ。
「じゃあ、これでさよならね」
空を見上げていると、何故か遙はあの日のことを思い出した。
「じゃあ、これでさよならね」
声が耳の奥にこびりついて離れない。
去っていく背中は今でも忘れない。
そして――『視て』しまった過去は、しっかりと脳裏に焼き付いていた。
蒼澄 永姫
。
遙のの元恋人で知的で聡明な看護師だ。
(彼女と過ごす時間は……心地よかった)
精神的なものだけではなく、体の相性も合った。
やはりお互い結婚など考えもしなかったが、踏み込みすぎない距離感がちょうどよかった。遙はそう思っているし、彼女もそう思っていたことだろう。
(つまるところ、俺達は似たもの同士だった)
他人に深く踏み込まないところ。心に壁を作って踏み込ませないところ。挙げていけばキリがないほど、似たもの同士。
(秘密主義もお互い様、か)
彼女も家族の事を喋らなかった。
そもそも遙自身、あえて聞き出そうとはしなかったが。
けれどある日。
遙は痕跡活写の発動条件を無自覚に充たし、偶然にも彼女の過去を視てしまった。
たしかあれもホテルの出来事だった。
(まぁ……彼女が家族の事を語りたがらない理由が理解できたがな)
けれど聞き出すよりもずっと、もっと、永姫を侵し、遙を侵した。
以降、彼女の過去を窃視した後ろめたさが遙を蝕み、ちょうどいい以上の距離を置くようになる。
「もういいだろう。飽きたんだ。惰性の関係は疲れるだけだ」
その結果があの日だ。
(真実など……言えるはずもない)
だから、最低な男を演じた。
『飽きたんだ』
不実な嘘をついて、『友人』を真似て笑いさえした。
それでも、彼女の方がうわ手だった。
遙は唇をなぞる。
「……似ていたから上手くいかなかったのか」
どちらかが、もっと踏み込むことができればあるいは。
(いや、どのみちいずれ破綻していた)
夢を見る意味はない。遙にはもう愛情と同情の区別がつかなくなっていたから。
(彼女には俺よりふさわしい男が現れるだろう)
ふッと遙は笑った。
その時、携帯が鳴る。
メールの差出人は――永姫。
『今晩飲まない?』
何度も文字を読み返して……遙は静かに携帯電話を仕舞いこんだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月18日
参加申し込みの期限
2014年10月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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