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壊しておくれ、誠を帯びしこの身をどうか
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伊織 源一
の場合
迷うな、と源一は心の中でつぶやいた。
大きな屋敷の、畳が敷かれた部屋の中。目の前には、一人の新選組隊士がいる。
胸には恐怖があった。死への恐怖。しかしそれ以上に、迷いがあった。人を斬る。そのことについての迷いが。
(駄目だ……断ち切れ。やらねばやられるんだ。ここで、こんなところで死ぬわけにはいかない。ならば……迷うな)
「せやぁっ!」
相手の体。近付いてくる。相手の刀。振り下ろしてくる。
それが、源一にははっきりと見えた。敵の動きがひどく遅い。うまく、ろっこんが発動してくれたようだ。
膝をつくように踏み出し、両手に握った刀を横に薙ぐ。相手の腹。皮膚が斬れる感触が嫌なほど伝わってきた。
吹き出る血しぶきが、腕に降りかかる。しかしそれはすぐに消えて見えなくなった。そして、斬った敵の体もすでになかった。
「やった……か」
体も、吹き出た血も綺麗さっぱりとなくなった。でも手にはまだ感触が残っていた。人を斬った感触が。
「……嫌なものだな」
血のついていない刀と、自分の手を見つめながら、そんなつぶやきが漏れる。
「いや……今は何かを考えている場合じゃない」
まだ、あちこちで声や音が聞こえる。仲間が戦っている。立ち止まっている時間はない。
人を斬ったという思いを振り切るように、源一は再び屋敷の中を駆け出した。
人の気配や声を頼りに進む。しかし大きな屋敷なので、正確に場所は掴めなかった。
皆、無事だろうか。門を抜けてまっすぐにこの屋敷へ来るまでは何人かの仲間と行動していたが、屋敷で敵と接触する中で、ばらばらになってしまった。
「きゃあっ!」
不意に、悲鳴が聞こえた。近い。たぶんすぐそばだ。
前方の廊下の角。足を速め、そこまで駆けた。すると、見覚えのある少女が廊下に尻もちをついた状態でいるのが見えた。
藤堂 月乃
だった。
そして月乃のすぐ目の前には、だんだら羽織と振り上げられた刀があって。
逡巡は、何もなかった。もう目の前の光景だけしか見ておらず、やるべきことも一つしか考えていなかった。
「な……に……」
走りながら突き出した刀。それは月乃に向かって刀を振り上げていた敵の首に突き刺さっていた。ほとんど同時に敵の体が消える。
「……!」
しかしそのあとですぐ、そばに二人敵がいるのに源一は気付いた。そのうちの一人が、すでに斬りかかってきている。
「くっ……」
とっさに刀で受け止める。間一髪だった。
そのまま押し合う。しかし敵の背後で、離れた場所にいるもう一人が向かってくるのが見えた。
まずい。そう思い、でも次の瞬間、ゴンという鈍い音が聞こえた。
それは、源一と押し合っていた敵の頭が鞘で打たれる音だった。音からして、相当の衝撃のように思えた。
敵の体がふらつき、倒れる。そして、消えていった。
それを見て、向かってきていた残りの一人が足を止め、刀を構え直す。
「……助かった」
敵の頭を刀の鞘で打つ。それをやってくれた月乃に向かって、源一はそう言葉をかけた。
「いえ、こちらこそ」
交わした言葉はそれだけだった。まだ危険は去っていなかったから。
「……死体が消えた。何かの術か?」
残った一人が言う。なんだか、やけに威圧感のある男だった。
「まあ、そのようなものだ……」
「そうか。厄介な人間が襲ってきたものだな。しかしこの近藤勇、相手がまやかし使いであろうと、いささかの怖じ気もないぞ」
近藤勇。その名を聞いた瞬間、かすかな戦慄が体を走った。いや、動揺かもしれない。
「そうか……近藤勇だったのか……」
「だとしたら、なんなのだ?」
「なんなのだ……か。そうだな……。強いて言えば嬉しい……かな」
「嬉しい?」
「……武道を志す者として、あなたほどの猛者と向き合えるのは嬉しいよ」
「そうか。ふふ、刺客にそのようなことを言われるとはな」
かすかに、口元だけで近藤が笑う。なぜか、その笑みに妙に心が惹きつけられた。
「……一つ、聞きたい」
その笑みを見た瞬間、そう言ってしまっていた。湧いてきた、どうしてもという思いが抑えられなかった。
「なんだ?」
「なぜあなたは、自分の命を擲ってまで刀を振るう……? そこまであなたを戦いへと動かすものはなんなんだ……?」
「おかしなことを聞く。お前たちとて、こうして命を賭けた戦いの場に立っているではないか」
「この戦いは俺たちが望んだものじゃない。少なくとも俺は、やむをえずこの場に立っている」
「そうか。だが武道を志しているのなら、それは戦うため、人を倒すためであろう?」
「違う。俺が武道をやっているのは、何か目的があるからじゃない。だから同じ武道家として、あなたがなぜ戦いにすべてを傾けるのか知りたい」
「簡単だ。それしか、私にはできないからだよ」
「それしかできない……?」
「私には、戦うことしかできない。だから戦うまでのこと。幕府のために、京の治安を守るために。それをやめれば、私にはなんの価値もなくなる。だから私は戦う」
「……」
「ふっ、あまりに単純すぎたかな?」
「いや……」
戦うことしかできないから戦う。単純で、でも重い言葉だった。
「あいにく、学のない人間でな。自分の思いを口にしたはずなのに、自分でも言葉として出すとどこか違うという気もする。難しいな、言葉というのは。あるいは誰かのように、詩作でもやってみれば違うのかな」
そう言って、また近藤が笑った。それもどこか惹きつけられるような笑みで、しかしその笑みはすぐに消えて。
「さて、そろそろ始めようか。斬り合いの前に、長く話し過ぎるのも好かん」
「……ああ、わかった。庵流……
伊織 源一
。参る」
「……庵流か。ではこちらも」
近藤の目が、まっすぐにこっちを見た。後ずさりたくなるほどの、強い視線。
「天然理心流、近藤勇。参る!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
北見直弥
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月10日
参加申し込みの期限
2014年09月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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