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壊しておくれ、誠を帯びしこの身をどうか
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・終章
「……というのが、これに触れた瞬間に僕が見たもの、そして聞いた言葉だよ」
九夜山の中、鬱蒼と立つ木々の中で、そこに集まった十四人の仲間に向けて澪は言った。
彼らの目の前の地面には、一本の刀が置かれている。ひどく汚れていて、そのうえすでに朽ちかけた古い刀だった。
「じゃあ、この刀が異変の原因だったのね。それにしても……幕末時代の刀がこの島に残っていたなんて」
「名もなき隊士が使っていた無銘の刀だったんだろうね。だから現代まで残って、何でかわからないけどここに捨てられて、いつしか忘れられて……」
矢萩 咲
が言った言葉に、
日暮 ねむる
が神妙な口調で続けた。
「……なるほどねぇ。じゃあ蔵が開いてたのは見つけてほしかったからだったのかもね。それとさ……うち、なんとなく新選組の動きが鈍い感じがしたんだよねぇ。まあ、うちは実際の新選組を見てないからなんともいえないんだけど、それでも、新選組ってこんなものなのかと思ったのが正直なところでさぁ」
そう言ったのは、
壬生 由貴奈
だった。その言葉を受けて、
尾鎌 蛇那伊
が口を開き。
「それはアタシも感じたわ。なんだか全然、歯ごたえがなくて。刀ちゃんたちが戦った幹部は強かったみたいだけど」
「もしかしたら、暴走した時にこの刀が無意識に自分の記憶を捻じ曲げて、新選組を弱くしてくれたのかもねぇ。自分の仲間が、罪のない人間たちを殺さないように」
「……ありえなくもないな。幹部の強さは記憶に強烈に刻まれていて、だから変えられなかったのかもしれない。あるいは……記憶を変えたうえであの強さだったのか」
静かに、先ほど経験したことを噛みしめるかのような口調で、
伊織 源一
が言う。
「それでどうするんだ……この刀? あの猫には、二度と異変が起こらないような対処もしろって言われちまったけど……」
「どうするって、壊して埋めるしかないと思いますけど……。この刀自身もそれを望んでいるんですし……」
風雲児 轟
が告げた疑問に、
常闇 月
がそう返した。
「そうだよね……。ちょっと……ううん、すごく可哀想な気がするけど……」
「……そう思う気持ちはわかるが、やはり壊すべきだろう。また暴走したら……いやさせられたら、次はどうなるかわからない」
「そうだね……。私も……そうするべきだと思うよ……。それで私たちの目的が……達せられるのならね……」
藤堂 月乃
が口にした、刀を労わるような言葉に、
楪 櫻
、
哀坂 子夜
が冷静な口調で返す。
「……よし、じゃあ俺が」
それから、そう短く言って、
八神 修
が地面に置かれた刀へと近付いた。そして刀に手を伸ばして。
次の瞬間、刀は、刀身、鞘、柄、鍔の各部位へと分解された。その部位たちはどれも相当に朽ちてしまっていて、もう一つにつなげようとしてもできないように思えた。
分解された刀を、修が埋め始める。すぐに、他の何人かも手伝った。
もう、刀に触れても記憶が伝えられることはなかった。ばらばらになったことで、神魂の力が表出しなくなったようだ。それはすなわち、二度と同じ異変は起こらないという証だった。
そうして、やがて埋められたものたちに最後の土がかぶせられる。その瞬間。
『ありがとう……』
全員の胸に声が伝わってきた。ほんのかすかな、消え入るような小さな声が。
「今、声が……」
「ああ……聞こえた。たしかに聞こえた」
橘 千歳
のつぶやきに、
御剣 刀
がそう言葉を続けた。
その聞こえた声に、思わず土をかぶせていた者たちの手も止まる。ただ、それ以上は誰も何も言わなかった。そして誰もその場を動くこともなく。
十五人全員がじっと地面を、そこに埋まっているものを。
かつて見事な一本の刀だったものたちを、何も言わずに見つめていた。
しかししばらくの沈黙の後で、やがて再び彼らの手が動き。
まもなく刀は完全に土の中に埋まり、その場にいる誰の目にも見えなくなった。
そうして誰に触れられることもなくなった刀は、冷たい静かな土の中で、安らかな眠りにつく。
やがて朽ち果てる時まで、朽ち果て、その身もそこに刻まれた記憶もすべて無くなる時まで、刀は眠り続けるのだろう。
かつて自分を握り戦った主人と、その仲間の思い出とともに。
新選組の、思い出とともに。
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あとがき
担当マスター:
北見直弥
ファンレターはマスターページから!
皆様、お疲れ様でした。ゲームマスターの北見です。
「壊しておくれ、誠を帯びしこの身をどうか」シナリオ、おかげさまで無事完結することができました。いかがでしたでしょうか?
皆様の活躍により、異変は見事解決されました。おめでとうございます。
アクションを見た限りでは、はっきり刀だと断定していた方はいませんでしたが、『刀(など)が怪しいと考える』『触れて調べる』『蔵を探す』というアクションをした方がいた時点で、解決にいたるには十分という判断をさせていただきました。
そして同時に破壊するというアクションがあったので、このような結果となりました。
原因が旗や羽織ではなく刀であった理由は、神魂を備えたからには、現代の寝子島に存在するものでなければならなかったからです。
新選組の実際の旗や羽織が現存していれば結構な騒ぎになっているでしょうし、その点、幕末時代の刀は現代においても結構な数が存在しています。有名な刀は展示されていたり丁重に保管されたりしていますが、無銘のものはどこかの民家の蔵や屋根裏に置かれたまま忘れられていたりという可能性もおおいにあります。
今回の刀もそんな無銘の、かつては新選組隊士に使われていたものの、現代においては人々に忘れ去られた刀でした。ある拍子(一応設定はありますが、不要なので語りません)に山に捨てられそのままになり、もし神魂を備えなければ、これからもずっと九夜山の中で朽ちるのを待つばかりだったでしょう。
不幸な刀ではありましたが、皆様のおかげでこれ以上の不幸を刀に与えずに済むことができました。
初めてのバトルシナリオだったので、満足していただけたか不安ではありますが、何かあればコメントページのほうにご意見などいただけたらと思います。
また今回は、三人称主観視点(キャラごとの視点)と完全な三人称視点(序章と終章)を混ぜて書いてみたのですが、読みにくかったなどありましたら、そちらもご意見お寄せください。
それでは最後に改めて、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
次のシナリオでもご縁がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
以下は、戦闘結果の詳細です。
常闇 月……ナイフにより平隊士二名を退治、右腕に切創を負う(全治三週間、日常生活には支障なし)
壬生 由貴奈……ミニエー銃により平隊士六名を退治
日暮 ねむる……槍により平隊士一名および沖田総司を退治
尾鎌 蛇那伊……拳により平隊士三名を退治
橘 千歳……刀により平隊士一名を退治
御剣 刀……刀により土方歳三を退治
八神 修……ろっこんの能力により平隊士二名を退治
風雲児 轟……拳により平隊士一名を退治
矢萩 咲……刀により平隊士二名を退治
伊織 源一……刀により平隊士一名を退治、右腕二ヶ所、左腕三ヶ所、首筋、左頬に切創を負う(全治三週間、日常生活には支障なし)
藤堂 月乃……刀鞘により平隊士二名を退治、右手甲に切創を負う(全治二週間、日常生活には支障なし)
哀坂 子夜……刀により平隊士三名および近藤勇を退治
楪 櫻……刀により平隊士三名を退治
神楽坂 澪……異変の原因を特定
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
北見直弥
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月10日
参加申し込みの期限
2014年09月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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