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月夜の晩に
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02――【中庭から北校舎へ】
真央、夏朝、修の三人と、計都は中庭の北校舎の近くへと姿を現していた。
「僕たちの世界は、昼間だったのに……ここは、夜なんだね」
夏朝が、あたりを見回して呟く。
その彼女は、布の鞄を斜め掛けしていたが、その中には桜花寮の自室を出る時に持って来た折り畳み傘二本、大きなビニール袋二十枚入り一袋、はさみ、セロテープ、ねこシール、黒の油性名前ペン、手回し式懐中電灯と、教室に来る前に購買で買った黒の太字油性ペンが数本、大きなビニール袋二十枚入り二袋が入っていた。
彼女は、あたりを見回しながら、鞄から取り出したねこシールを何枚かポケットに収めると共に、折り畳み傘を一本取り出し、長く伸ばした状態で握りしめる。戦闘準備といったところか。
「夏朝ちゃん、やる気満々なのだ」
そんな彼女を見て、真央が声をかける。
「後木さんも、金属バットを持って来ているじゃない」
「これは、非常用なのだ。基本は、教室の椅子を使うのだ」
「残念ながら、金属バットをふり回すことに、なるかもしれないぞ」
リュックから突き出たバットの柄を指して言う真央に、修が言って上空を示した。
耳障りな羽音と共に姿を現したのは、子供ほどの大きさの蜂だった。それも、十匹近くいる。
「蜂なのだ!」
虫嫌いの真央が、ぞっとしたような声を上げた。
「そこの茂みに隠れるんだ」
修が言って、ベンチの後の茂みに走る。真央と夏朝も、あとに続いた。
「蜂は、左右に動くものを追って高速で飛ぶ。だから、その攻撃をかわすのなら、隠れるのが一番なんだ」
茂みに身を潜め、修は二人にそう説明する。
「修ちゃん、頭いいのだ」
「でも、ずっとここに隠れているわけには、行かないよ?」
真央は素直に感心したが、夏朝は軽く眉をひそめて返した。
一方、その場に立ち尽くしたままの計都は、近づく巨大蜂に、ようやく我に返ったところだった。
ほのかたちの話を聞いていない彼は、事情を知らない。
「な、なんなんですか、これ……! い、いや、そんなことより、早く逃げないと……!」
半ばパニックになりながら叫ぶと彼は、そのまま駆け出した。何匹か、蜂が追って来ていたが、とにかく彼は必死に走って、北校舎へと逃げ込む。
立て切られたドアの前で、蜂はしばらく飛び回っていたが、彼はふり返る余裕もなく、廊下を走り、保健室へと駆け込んだ。
「ここまで来れば、大丈夫です……」
軽く肩を喘がせながら顔を上げた、その目の前に、壁に掛けられた鏡があった。
「あ……!」
思わず低い声を上げる。彼の意識はゆらぎ、瞳は閉ざされた。そのまま彼の体は力なく崩れ落ちて行こうとする。
だが、次の瞬間、片手が上がって、壁に手をついて身を支えた。
開いた目が、きついまなざしと共に、鏡を見据える。そこにいたのは、さっきまでの影の薄い少年・計都ではなかった。
『満月の夜に鏡を見る』という条件がそろったせいで、ろっこんが発動し、計都の裏人格ラゴが現れたのだ。
「こうして出て来るのも、久しぶりだな。事情はわからないが……計都のためにも、さっさとあれを倒してここを出るか」
低く呟き、あたりを見回す。
その目が、机の上に置かれた殺虫剤に止まった。
「蜂が相手だ。ちょうどいい、拝借して行こう。あとは……」
殺虫剤を手に、更にあたりを見回していたが、隅の吊戸棚に目を止めると、彼はそちらへ歩み寄る。ドアを開け、中から大きめのタオルを一枚、取り出した。
「こいつも、拝借だ」
呟くと、彼はそれらを手に、保健室をあとにした。
同じころ、真央、夏朝、修の三人はなおも茂みに隠れて、様子を伺っていた。
巨大蜂の群れは、しばし周辺を飛び回っていたものの、しばらくすると飛び去って行った。
それを見送り、三人は茂みから出て、安堵の吐息をつく。
「これから、どうするの?」
尋ねたのは、夏朝だ。
「北校舎は目の前だ。あそこから、調べるのはどうだ?」
「賛成なのだ」
修の提案に、真央が声を上げた。夏朝もうなずく。
そのまま三人は、北校舎へと向かった。
「ところでさっき、僕たちの他に、もう一人いた気がするんだけど」
校舎に入って、夏朝がふと思い出したように言う。
「ああ。……何か、見覚えのない奴だった気がするが……」
うなずいて、修も眉をひそめた。が、すぐに彼は愁眉を開く。前方からやって来る、月、九月、梅、美咲紀の四人に気づいたためだ。
「美咲紀たちも、北校舎を探索することにしたのか」
「シュー君、真央ちゃん!」
声をかけられ、美咲紀が駆け寄って来る。
「そうなのです。私たち、いきなり職員用玄関の所に出てしまって、しかも、大きな蜂に出くわしたのです」
「慌てて校舎の中に入って、ドアを閉めたから、襲われることはなかったんだよ」
横から九月が、付け加えた。
「真央ちゃんたちも、その蜂、見たのだ」
真央が、大きくうなずいて返す。
「どうやら、かおる子が言っていたのは、あれのことらしいな」
修が、彼女たちの話を聞いて、呟いた。
それへ、何事か考え込んでいた真央が、顔を上げる。
「もし、蜂が外からこの校舎に入って来てたら、嫌なのだ。……先に、体育館だけ見て来るのだ」
「しかし、あまり一人で動かない方が……」
言いかける修に、真央は笑いかけた。
「大丈夫なのだ。事務室あたりで椅子ちょろまかして、ちゃちゃっと行って見て来るのだ」
言うなり彼女は、駆け出して行く。
言葉どおり、事務室から持ち出した椅子を引きずって、北校舎から体育館へと向かう通路へと消えて行った。
それを小さく吐息をついて見送ると、修は仲間たちをふり返った。
「それで? 俺たちはどうする?」
「わたしは、三階から下に向かって調べてみるよ」
言ったのは、九月だ。
「それなら、私も一緒に行こう」
月が言う。
「わたいは、一階を見て回るわ」
それへ、梅が言った。
「マジック持って来たでな。これで、探した結果を入口に書いといたら、他の人にもわかるやろ。……ろうそくは、見つけたら、消したらええんやな」
「ああ、頼む」
うなずく修に、美咲紀が軽く挙手する。
「なら、私も竹松さんと一緒に行くのです。私は、一階から上に向かって調べるのです」
「わかった。……じゃあ、そうだな。俺もそっちへ一緒に行こう」
うなずき、少し考えてから、修は言った。
「それじゃ、僕は薄野さんたちと一緒に、上へ行くね」
それを聞いて、夏朝が返す。
そうして、彼らが動き出そうとした時だ。
空中から湧き出すようにして、かおる子が現れた。勇樹からの伝言として、蜂の体液のことを伝える。
「わかった。気をつけよう」
修が代表して言った。
「……蜂にそんな習性があるなら、僕たちも体液を浴びない方がいいかもしれない」
考え込みながら呟いた夏朝は、布の鞄から大きなビニール袋を取り出す。更にはさみを出して、袋の一辺を切ると、開いた。頭からかぶってみて、うなずく。
「これ、簡易フード付きのレインコートとして使えるわ」
そして、素早く人数分の簡易コートを作ると、その場の全員に配った。
「……体液かかったら、すぐ脱ぎ捨てて」
「わかった」
修が、うなずいて受け取る。
「これ、他の人たちにも教えてあげるといいのです」
簡易コートを受け取り、美咲紀が言った。
「そうね」
夏朝がうなずき、かおる子に伝言を頼む。かおる子はうなずくと、姿を消した。
それを見送り、彼らは二手に分かれる。
「三階まで、階段で行こうよ」
九月の提案で、月と夏朝は、階段の方へと向かう。
やがて廊下は、再び人気がなくなり、静かになった。
そこに、すいと物陰から姿を現したのは、亮悟である。彼は無言であたりを見回すと、エレベーターへと向かった。
乗り込み、三階のボタンを押す。
エレベーターは、静かに上昇を始めた。
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3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月19日
参加申し込みの期限
2014年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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