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月夜の晩に
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01――【中庭から南校舎へ】
鋭い金属音と激しい頭痛に襲われ、思わずその場にうずくまった勇樹は、ようやく身を起こして息を飲んだ。
寝子高に来たのは、昼間だったはずだ。
なのに今、周囲は暗い。ふり仰いだ空には、巨大な赤い満月が浮かび、地上を照らしていた。
(ここが、別世界……なのか?)
胸に呟き、彼はあたりを見回す。
そこはどうやら、中庭のようだった。すぐ傍には、円形の水盤を持つ噴水がある。
と、彼と同じように頭を押さえ、顔をしかめて立ち上がった者たちがいた。
キリエ、棗、弦月の三人だ。
「ここにいるの、僕たち四人だけみたいだね」
周囲に視線を巡らせ、弦月が言う。
「全員が、同じ場所に出るわけじゃねぇってことか」
棗が言って、口元をゆがめた。
「けど、きっと他の人たちもどこかにいるのです」
言って、キリエは遠くの方を見回す。
「僕もそうは思うけど……今のところ、人のいそうな気配はないね」
キリエにうなずきつつも、弦月が眉をひそめて返す。
実際、あたりは驚くほど静かで、なんの物音もしない。さっきまでいた現実の寝子高の喧騒が、嘘のようだ。
だがふいに。どこからか、虫の羽音のような音が響いて来た。
「何か、来る」
その音に、空をふり仰いで勇樹が低い声を上げる。そして、出がけに持って来た木刀を構えた。棗とキリエ、弦月も険しい顔で上空を見上げる。
やがて彼らの前に姿を現したのは、数匹の蜂だった。
それも、人間の子供ほどもある巨大なものだ。
蜂の群れは、四人の上で一旦停止すると、急降下して来た。
「こいつが、かおる子の言ってた、侵入者を排除するシステムってやつのようだぜ!」
棗が叫んで、ポケットから取り出したヨーヨーを手にすると、縦横無尽に操り始める。
ヨーヨーが当たると、彼のろっこん、『ストレイキャット×アラウンドザワールド』が発動し、蜂は凄まじい勢いで吹き飛ばされた。そのまま、地面や噴水の側面に激突し、体液をまき散らして絶命する。
一方、勇樹と弦月は、それぞれ構えた木刀で蜂を殴り倒して行く。
ちなみに、弦月の木刀は、父親が趣味で集めているものを一本借りて来たものだ。
彼は更に、地上近くまで来た蜂には、蹴りでも対処している。
そんな彼らの傍で、キリエは一人、目を見張っていた。
「なんて巨大な蜂なのです?!」
思わず叫んだ脳裏に、漠然としたイメージが浮かぶ。
(そういえば、この島に来てから、たまに右手の十字架みたいな痕が疼くのです。何かが宿った気がするような、なのです)
ふとそんなことを思いながら、彼女は目を閉じた。ゆっくりと聖句を唱えながら、左手をもう一方の手にそえ、こちらに迫って来る蜂に、右手のひらの十字架状の痣を向ける。
「Holy, Holy, Holy, Lord God Almighty(聖なる、聖なる、聖なるかな)──聖痕光(コンフェシオ)!」
詠唱と共に、彼女の手のひらから、青白い光がほとばしった。
蜂はその光に貫かれ、そのまま地面へと落ちて行く。
「すごい……のです」
その力に一番驚いたのは、キリエ自身だった。彼女は呆然として呟く。
「これはきっと、神からの祝福なのです」
「キリエ! ぼーっとしてんじゃねぇ!」
叫びと共に、棗のヨーヨーが伸びて、今にもキリエに襲いかかろうとしていた蜂を、吹き飛ばした。その叫びと衝撃に、キリエも我に返る。
「ごめんなのです。私も戦うのです!」
叫ぶなり、彼女もまたその力――ろっこん『聖痕光』を使って、蜂を攻撃し始めた。
だが、蜂はどれだけ倒しても、きりがなかった。
倒したと思うと、いつの間にかどこからともなく、別の蜂が現れるのだ。
その理由に気づいたのは、勇樹だった。
「こいつら、ひょっとして、倒した蜂の体液の匂いに誘われて来てるんじゃないのか?」
あたりの匂いを嗅いでみて言う。
戸外だからか、最初は気づかなかったが、蜂の死骸からあふれ出た体液は、腐った水のような匂いを放っていた。
「もしそうなら、ここから移動した方がいいね」
弦月が木刀をふるいながら言う。
「了解だぜ。呉井と赤羽は先に行け。俺とキリエは逃げながらでも、敵に牽制ができる」
うなずいて、棗は近づいて来る敵めがけて、ヨーヨーをふるった。
「まさか、棗に援護される日が来ようとはな」
「今は協力してことにあたる、とかぬかしたのは、てめぇだろ」
皮肉げに笑う勇樹に、棗が返す。
そうだったと、内心に苦笑しつつも勇樹は木刀をベルトにたばさみ、弦月と共に踵を返した。
二人が向かうのは、目の前に見える、南校舎の出入口だ。
棗とキリエは、二人がそこにたどり着くまで、ヨーヨーとろっこんで蜂を撃退し続ける。
「棗! キリエ!」
南校舎の出入口にたどり着き、勇樹がふり返って叫んだ。
「こいつで最後だぜ!」
棗は、渾身の一撃を二匹の蜂に続けて放つと、踵を返して脱兎のごとく駆け出す。キリエも、それに続いた。
彼らはころがるように南校舎の中に入り、弦月がぴったりとドアを閉めた。そしてようやく四人は、安堵の吐息をつく。
「なんとか、逃げられたのです」
「うん。……でも、あの蜂たちが、この先、僕たちの探索の邪魔をして来るんだと考えた方がいいね」
うなずいて言うと、弦月はあたりを見回した。並んでいるのは、普通の教室ばかりだ。
「さて。手分けして、琴美さんを探そうか」
弦月が言った時だ。生徒玄関の方から、足音が聞こえて来た。思わず顔を見合わせる四人だったが、ほどなく姿を現したのは、人間だった。
飛鳥、由貴、葵、刀の四人である。
「葵先輩も、この校舎に来たんスか」
勇樹が、葵に声をかけた。
「普通教室棟だしねー。ほら、こっちの方が地の利があるからねー」
にまにまと笑ってうなずく葵に、横から飛鳥が言った。
「ああ。ただ、僕たちが出現したのが、生徒玄関の前だったというのも、ここを選んだ理由の一つではある。巨大で凶暴な蜂と出くわしたんだ。そいつから逃げるために、とりあえず一番近い建物に飛び込んだ、というわけだ」
「その蜂には、僕たちも襲われました」
弦月が、軽く目を見張って言う。
「そうか。……おそらくあれが、『侵入者を排除するシステム』だろう」
刀が、うなずいて呟く。それへ勇樹が、さっき外で気づいた体液の件を告げた。
「なるほど、それであんなに次々と現れたわけか」
刀は呟くと、何事か考え込んだ。ややあって顔を上げると言う。
「提案なんだが――この校舎の探索をあの蜂に邪魔されないように、俺が奴らの体液を使って蜂を一ヶ所に集めてしまおうと思うんだが、どうだろう?」
「悪くないんじゃないかなー。御剣くんは大変そうだけどー、強いもんねー」
葵が小さく挙手して賛成した。
「反対する理由はないが、君って本当にトラブルに頭から突っ込んで行くタイプだな」
「別に、そんなつもりはない。ただ、誰かがやらなければならないなら、俺がと思うだけだ」
飛鳥に言われて、刀は軽く抗弁する。そして、仲間たちを見回した。
「問題なければ、この作戦で行こう。俺は先に、三階へ行く。どこの教室に蜂を集めるかは、あとでかおる子経由で知らせる」
言って彼は、そのままエレベーターの方へと駆け出した。
それを見送り、弦月がふと気づいたように勇樹に声をかける。
「蜂の体液の件は、他の人たちにも知らせておいた方がいいね」
「ああ」
うなずいて、勇樹はかおる子の名を呼んだ。と、空中からかおる子が現れる。
勇樹が体液の件を伝え、仲間たちへの伝言を頼むと、彼女はうなずき、姿を消した。
それを見届け、彼らは手分けして、まずはこの一階の教室を調べて回ることにしたのだった。
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3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月19日
参加申し込みの期限
2014年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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