this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
おもちゃのお医者さん
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
10
つぎへ >>
●ミニカーのお医者さん●
じろじろと子どもから奇異の目で見られて、居心地悪そうにしていた
本田 誠也
は、同じ修理待ちの列に見知った顔を見付けて、声を掛けた。
「あれっ、近石さんじゃないっすか? 何してるっすか、こんな所で」
「おー何だよ、奇遇じゃんか!」
同じクラス、寝子高1年1組の
近石 簾
が立ち上がって、ばしばし本田の背中を叩く。
「痛い痛い、普通に痛いっす」
「あ、悪りー。嬉しくってつい、なっ」
馬鹿力のこの男、加減を知らないのが玉に瑕だ。けれどこうやって気さくな所が懐かれるようで、今も列の子ども達とナチュラルに馴染んで、おもちゃ話に熱中していた様子。真顔すぎて子どもに怖がられる本田とは、大違いのお兄さんだ。
「んで、あんたもおもちゃの修理か?」
「そうっす。直して欲しい物はこれっす……」
ごそごそと本田が取り出したプラスチック製のおもちゃを見て、近石が目を輝かせる。
「懐かしいな! 魚釣りゲームじゃん」
最近のは電動式の物も出ているけれど、こちらは昔からあるゼンマイ式の、大きめのタイプだ。ぱくぱく口を開けて回転する、ゴルフボール大の魚を、糸で釣り上げて遊ぶゲームである。
「あれっ? オイ、動かねーな」
けれど試しに近石がツマミを回してみても、ウンともスンとも動作しない。
「これ、自分のじゃないっす。親戚の小学生が、家に持ってきてくれたおもちゃっす」
と本田がしょんぼり、事情を話し出す。
「自分が真顔すぎて、昔はその子にも怖がられてたっすけど、
最近やっと一緒に遊んでくれるようになったっす。
でも遊んでいるうちに、何故か動かなくなってしまって……
これ、ろっこんのせいだったら、直らないっすかね……」
「へっ、ろっこん?」
本田の説明によれば、彼のろっこん【深刻なエラー】は、叩いた物がトラブルを起こして、以後正常に使えなくなるという、難儀な代物らしい。
「自分でも知らない間にうっかり、
ろっこん使ってしまったんじゃないかって、今落ち込んでるっす……」
「なーに大丈夫だろ! ろっこんのせいだとしたって、必ず直るって!(背中ばんばん)」
豆腐メンタルな本田とは対照的に、どこまでもポジティブ思考な近石だ。
「にゃっふぅ! みんなのおもちゃ、真央ちゃんにも見せて頂戴なのだ〜♪」
そこにデジカメとインスタントカメラを構えた、
後木 真央
もやって来た。縫いぐるみのフェンリルちゃんの口の手術の方はどうやら無事終わったようで、後のオペは
宮祀 智瑜
に任せてきたらしい。
今は何をやってるのかと言えば、修理待ちの子ども達を順番に回って、治療前のおもちゃの写真を撮らせて貰っているところ。本田の魚釣りゲームもパチリと撮影して、
「誠也ちゃん、後で治療後の写真も撮ってプレゼントするのだ、
並べるとどこが治ったかバッチリ分かって、記念になると思うのだ♪」
「おーそっか! そいじゃ、俺のミニカーもじゃんじゃん撮ってくれ!」
と喜び、近石がずらりと床に並べたのは、コンクリートミキサー車やショベルカー、ドーザーやボーリングマシンなどの重機系ミニカー各種だ。
「うわっ、これは壮観っすね!」
「なっ、かっけーだろ!?」
真央もインスタントカメラでプリントした写真を、すぐ近石にくれて、
「こゆ時チ○キは便利なのだすぐ渡せるのだ♪」
「サンキューな! 子供の頃から持ってるおもちゃだから、嬉しいぜ!
でも、このミキサーとかショベルの部分が、動かなくなっちまってな……」
例えばミキサー車なら、車輪とドラムが連動して回るギミックになっているのだけど。
「多分、軸が中で折れてるとか、汚れて固着してるとかかなって思うんだけどさ。
俺不器用だから、自分で弄くってたら……」
「分かるっす! それ、すごく良く分かるっすよ!」
余計に悪化させたと聞いて、ものすごく彼に親近感を持ってしまう本田だ。
「ゆわれてみれば真央ちゃんも困ったのは、
自分で時計を分解して戻せなくなった時だったのだ、アハハハ……ハァ。
にゃふっ? おや簾ちゃん、順番呼ばれてるみたいなのだ?」
「あっ、そーだった。すんません! こいつら、直してください!」
◇
「ハイ、解体完了っと……ま、ざっとこんなものね」
持ち込まれた重機のミニカーたちを、
桃川 圭花
がろっこんでバラし終えると、パーツのあちこちから砂粒がこぼれ落ちた。それを見て
八神 修
が、
「ギミックの不良は、どうやらこの砂が原因のようだな。
何か心当たりがあるかい?」
問われた持ち主の
近石 簾
が、あちゃーとその顔をしかめる。
「すっげーある。砂場に持ち込んで、遊びまくったからなー」
「車軸も錆びてるな。これは錆除去液で磨いておこう」
とパーツのクリーニングを始める八神の手先を、近石はキラキラ目で見つめて、
「ふへー、すげーすげー。俺も細かい仕事してみてー」
一方、クローラが外れちゃったクローラクレーンを診断していた
初島 優
は、
「うーん、これはパーツが欠落しちゃってるねー」
ベルト状に繋ぎ合わされたパーツが千切れて、コマの1個が無いらしい。
「うっ……何とかならねーかな?」
「替えのパーツがあれば、簡単に直せるんだけどー」
困ってしまって、きょろきょろと店内を見回す近石……するとその視線が、ふと会場の片隅で止まった。髪を後ろで1つ縛りにしたエプロン姿の青年が、そこでのんびり、ダンボール箱の中身を広げている。
「あの、こんちは」
近石が近付いて声を掛けると、その青年は顔を上げ、
天動 記士郎
と名乗った。そして、もしやと箱の中身に目をやれば、そこにはお人形や電車、そしてミニカーなどのおもちゃの数々……!
「私、旧市街地の端っこで、雑貨を扱うお店をやっているんです。
ケースが破損して売れなくなったものとか、
故障で返品になったものとか、そういったものが結構ありまして……。
修理の部品取りにでも使えないかな、と思って持ってきたんですよ」
いわば、おもちゃのジャンク屋さんといった所か。
そして、そのジャンクの山を見回した近石は、我が身の幸運に目を疑った。
「うおおおおっ! こっ、こいつはカニさんクレーン!」
その1台のミニカーを手に取り、思わず叫んでしまう。びっくりした天動が、
「珍しいものなんですか、それ? ずいぶん変な形をしてますよね」
移動のためのクローラの他に、多関節の脚がニョッキリ車体から生えている。まるでカニかクモみたいな姿のミニカーである。
「この4本の脚で、不整地でもガッチリ車体を固定して作業できるんすよっ!
走る時は邪魔にならないように、こう脚も折り畳めて……あ、」
その1本がポロリと抜け落ちてしまって、近石が青ざめる。
「すすっ、すんません! 俺、不器用なのに馬鹿力で……」
「ああいいんですよ、元から壊れていたんですから。
直せないこともないんですけど、ケースも無いし、もう商品にはなりませんからね。
よろしかったら、部品取りにでも使って下さい」
「い、いいんすかっ!?」
幸い、壊れた自分のクレーンと同じメーカーのシリーズで、クローラ部分のパーツはそのまま流用できそうだ。ヒャッホウ!と天動に礼を言い、喜び勇んで駆け出そうとした近石が……けれど、何故かそこで立ち止まってしまった。しばらく躊躇った後、
「あの、こいつ、直るって今言いました?」
ええと頷く天動に、すると近石がカニさんクレーンを差し出して、こう言った。
「じゃあ、こいつ、直して俺に売ってもらえませんか」
唐突な申し出に、これには天動の方が驚いてしまった。
「いえでも、今言ったようにケースが……」
「あ、ガンガン遊ぶんで、箱とか要らないっす。
それに……まだ使えそうな物を、俺のおもちゃのためにバラすのって、
何かこう、違う気がして……すんません、上手く言えなくて」
「いえ、何となく分かります。でも、あなたのミニカーの方は良いんですか?」
そう訊ねる天動に、
「そっちもどうにかして直してもらえるよう、これから頼み込んできます!
あの、我儘言って、ほんとスミマセンが、よろしくおねがいしまっす!
そいつのことも、どうか元気にしてやって下さい!」
ぺこりと頭を下げ、ダッシュでまた初島たちの方に戻っていく少年を見送ると、「さて……」と天動は精密ドライバーを取り出し、ミニカーを手に取った。
「思わぬ仕事が増えてしまった訳ですが。でも……」
その顔は、ちょっぴり嬉しそうに微笑んでいる。
◇
さて一方、修理の順番を待っていた
本田 誠也
の方は、トントンと誰かに肩を叩かれた。
「おやお兄さん、ずいぶん深刻そうな顔だぁね。何かお困りかい?」
振り向けばそこにニヤニヤと立っていたのは、やはり同じ1年1組の
骨削 瓢
だ。自分の魚釣りゲームを見せて、近石にしたのと同じ話をくり返す本田に、
「おやおや、そいつは大変だ。どれ、ひとつ あっしに預けてみるといい。
こんな玩具はあっしに掛かれば、チョチョイのチョイだぁね〜」
「本当っすか! 自分、不器用っすから器用な人は尊敬するっす!」
「けらけらけら! ついでにグレードアップして改造(なお)してやるよぃ」
「自分、玩具の仕組みはよく分からないっすから、お任せするっす! 楽しみっす!」
ああっ、テディベアの女の子に続いて、ここにもまた。骨削の誘惑に乗せられ、うっかりおもちゃを渡してしまった被害者が、また1人!
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
おもちゃのお医者さん
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月31日
参加申し込みの期限
2014年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!