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冷し中華、始められませんでした
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【何故か戦う者達】
《
日暮 ねむる
くんの場合》
(まさか、またビーチで巴さんと会えるとはね)
遠巻きに
桜崎 巴
さんを見つめてそう言ったのは
日暮 ねむる
くんでした。
どうやら二人の間には、何か浅からぬ因縁があるようですが。
(ビーチバレーでの雪辱はここで晴らさせてもらうよ……。僕の冷やし中華でね)
ねむるくんは心の中でそっとそう呟き、早速冷やし中華の制作を開始します。
「まずはハバネロを細かく刻んで中華麺の上に盛り付ける」
常軌を逸した量のハバネロを、見ているこちらが不安になるぐらいに眠たげな顔で、ねむるくんは細かく、細かく刻んでいきます。
さらに彼は市販のタレにからし、七味など、ありとあらゆる辛い調味料を『これでもか!』というぐらいにブレンドして特製のタレをつくり、【秘伝のタレ】と称して麺の上にぶっかけます。
「よし、完成だ……。ねむるさん印の【Hell See 中華】。味覚破壊の発汗地獄麺、これならきっと勝てる……」
自らの勝利を確信したねむるくんは意気揚々と巴さんのもとに宣戦布告へ向かいます。ところで、そもそもねむるくんは何のために冷やし中華をつくりにきたんでしょう?
「やあ、巴さん」
ねむるくんは胸の内に激しい闘争心を燃やしながら、表面上は極めて穏やかにそう声をかけました。
「……あん?」
巴さんは怪訝そうな声を上げて振り返り、ねむるくんの姿を認めると、
「おや、ねむるじゃないか。あんたも例の『のぼり』を見て冷やし中華をつくりにきたクチかい?」
と訊いてきます。
ねむるくんは、にっこりと頷き、
「うん。巴さん、みんなの冷やし中華を試食するんだってね。よかったら僕の【作品】も食べてってよ。後悔なんてさせないからさ」
と、いけしゃあしゃあ言ってのけます。
「ほう……」
巴さんは一つ頷き、ねむるくんが手にする毒々しい赤色のスープを湛えた冷やし中華(のようなナニカ)を一瞥します。
「なるほど。つまりあたしの手で生まれてきたことを後悔させられたいってことだね。いい度胸だ。ちょっと店の裏まで顔貸しな」
巴さんがどこからともなく得物(バット)を取り出すと、ねむるくんはにやりと口の端に笑みを浮かべて瞳に好戦的な光を宿らせます。
「……おっと、巴さん。ここは海の家だよ……。それなら、ここはひとつ海の家らしくフードファイトと行こうじゃないか。ルールは簡単、僕が作った冷やし中華を『レディーGO!』の合図で同時に食べ始め、先に完食した方が勝ち。どうかな?」
「ふん。あたしはべつにあんたの挑戦を受けてやる義理なんてないんだけどねぇ。でも、ここまで堂々と喧嘩を売られちゃ買わないわけにもいかないねぇ……」
巴さんが応じた刹那、ねむるくんの瞳が(計画通り)と妖しく光りました。
しかし、そのときねむるくんはまだ気づいていませんでした。すでに自分が《猫鳴館の魔王》の巧妙な策略に乗せられ始めているということに。
「……ところで、ねむる。あたしにはほかの連中の冷やし中華を試食するっていう大事な使命があるんだ。もちろんあたしの食べる量は少なめでいいんだろう?」
「……え゛?」
ねむるくんが日本語での表記に困る発音をし、わずかに表情を強張らせます。
「も、もちろん巴さんのは少なくて構わないよ」
あくまでも平静を装いつつ、快諾するねむるくん。
しかし、内心、彼の背中は脂汗でダラダラです。ていうか、ぶっちゃけ平静を装いきれていません。
(し、しまった、その展開は予想してなかった……。この勝負詰んだかも)
「よし。それじゃあちゃっちゃと始めようじゃないか。後がつかえているんでね」
巴さんがそう言って、ねむるくんも
(こうなったら玉砕覚悟でぶちあたるしかないかぁ)
と肚を括ります。あきらかに不利な状況でも逃げださない覚悟はあっぱれと呼ぶべきかもしれません。
「そ、それじゃいくよ。レディーGO!(ぱくっ」
ねむるくんの合図で、二人が同時に冷やし中華を口に運びました。
『…………ッ!』
刹那、二人の舌に広がる激しい衝撃。
それはハバネロと七味、辛子、唐辛子といったあらゆる調味料が奇跡的なバランスで配合された激烈な辛さ――否、痛さ。
(……あ、あれ? 思っていたよりも辛――いや、むしろ痛く、アイタタタタ!?)
ねむるくんは予想だにしなかった【Hell See 中華】の辛さに心の中で絶叫します。
一方、巴さんも、
(こいつは、予想外の激辛だね……。ていうか、これは人間の食べ物のつもりでつくったのかい!? ねむる、あんたは勝っても負けても後で店の裏確定だよ……!)
内心でねむるくんをボコ決定にしながら、あくまで口や表情に出さずに(時間のロスになるので)黙々と激辛冷やし中華を口に運び続けます。
ほかの席では和気藹々としているなか、二人の向かい合うテーブルだけが一種の異様な空気を醸しだしていて、誰もがすわ「また神魂の仕業か!?」と身構えたとかそうでないとか。
しかし、もちろん渦中の二人はそれどころではありません。
特に先日の雪辱を晴らしたいねむるくんは勝利のために真剣でした。
(……やばい、辛いを通り越して顔全体が痛いんですけど)
冷やし中華を食べているはずなのに舌は焼けるように熱く、喉はヒリヒリとただれ、もはやその形相は苦行に向かう修行僧のそれです。
それでもねむるくんは文字通り必死の形相で食べ続けます。顔はすでに真っ赤ですが同時に真っ青にも見えるのだから不思議です。これも神魂の仕業でしょうか。
(体全体が熱い……。完食、できるのか……。いや、してみせるっ……!)
驚いたことにねむるくんは地獄の冷やし中華の辛さに懸命に耐え続け、ついにはあと四分の一というところにまで到達していました。
しかし、同時にねむるくんの肉体もまた限界に到達しようとしていたようです。
(はぁ……はぁ……あ、汗が……と、止まらない……)
自らの身体に限界を感じ、ちらと隣に座る巴さんの皿を盗み見て――ねむるくんは確信します。
「……はは、勝負アリだね巴さん……今回の勝負、僕の――
負けだ(ガクッ」
そこでねむるくんの意識はぷつりと途切れたのです。
一方、色々な意味で辛くも勝利をおさめた巴さんは、どこか誇らしげな死に顔(注:死んでません)のねむるくんを見て、
「……ふぅ。さすがのあたしも量が同じだったら危なかったね……。勝っても負けてもあとでボコにしてやる予定だったけど、明らかに不利な状況でも真正面から挑んできたあんたの馬鹿正直さに免じて今回は見逃してやるよ」
にやりとわずかに口の端を曲げて、戦いの場を静かにあとにしたのでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
19人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月20日
参加申し込みの期限
2014年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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