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寝子高の制服を着た
緑野 毬藻仔
がスポーツ用品店の前を通り過ぎた。キュッと靴底を鳴らして向きを変えると、戻ってきた足で店の中に入っていった。
サッカー用品のコーナーを素通りして棚を見て回る。アウトドア用のバスケットボールに少し目を引かれたが、灰色の髪を左右に振って思いを絶った。
「これでいいかなー」
毬藻仔は一組の赤いリストバンドの箱を手にした。早速、レジへと向かう。
「誕生日プレゼントなので、それっぽく出来ますか」
「少し時間を貰うよ」
数分でプレゼントに相応しい見た目となった。深緑の包装紙に包まれた箱は赤い紐を十字に掛けられ、中央に綺麗な形の蝶を形作る。
「ありがとうー」
毬藻仔は蝶結びを崩さないようにして部活用のショルダーバッグに収めた。
「趣味はわからないけど、喜んでくれるよねっ」
店を出た毬藻仔は気持ちのままに走り出した。
部活動の時間まで間がある。
春夏秋冬 真優
は自分のクラスで雑談に花を咲かせていた。
「なにしてんだ?」
教室の出入口付近に灰色の頭が見える。丸い浮きのように出たり入ったりを繰り返していた。誘われる魚のように真優は集団を抜けて遠慮なく近づいた。
「緑野ちゃん、さっきからなにしてんだ?」
「うわっ、え、えーと。夏休みなのに教室に人が多いよね。珍しくてなんか数えたくなったんだよねっ」
「まあー、クラブ待ちだからじゃね。俺もそーなんだけどな!」
真優は朗らかに笑って言った。その様子に毬藻仔の表情が安らいだ。
「んでさー、なんで人数なんか、気にしてんだ? なんか特別な日か、今日って」
「んんーと、そういうことになるのかな。ここで、出そうと思ったんだけど、予想してたよりも人が多くて、少し恥ずかしくなっちゃったりしてー」
弱々しい視線で毬藻仔は少し首を傾けた。そっかー、と真優は納得したような声を出した。
「そう、そうなのよ。だから教室では出さないで、他のところにしようかな」
「人がいるところで出すと恥ずかしいもんってなんだ?」
これか、と真優は自分の胸を強調するような手の動きを見せた。理解した毬藻仔の顔が瞬間的に茹で上がる。
悪意のない笑顔の質問攻めに毬藻仔は緊急脱出を試みた。
「すっげーな。走るの速いじゃん」
真優は見えなくなった毬藻仔に称賛の言葉を送った。
学校の北西に位置する部室棟の前に毬藻仔はいた。走り込みを終えた直後のように背を丸めて息を整える。
「あー、びっくりしたー。こうなったら直球勝負だよねっ」
持っていたショルダーバッグを開けた。いつでもプレゼントを取り出せるように準備した。そこに真優がやってきた。歩きながら首や手首を回している。
「うっし、今日も調子がいいぜ! 部活頑張っかー、って緑野ちゃん。こんなところでどうしたんだ? 誰かと待ち合わせか」
「春夏秋冬君は今日が誕生日なんだよねっ」
直球の物言いに真優は両手を広げて驚いた。
「俺の誕生日、教えたか? あー、ずっと前に教室で話したような気もするなー。覚えられてるなんて思わなかったぜ!」
「お誕生日おめでとう! はい、プレゼント!」
毬藻仔は手早くプレゼントをバッグから取り出し、両手で真優に差し出した。
「祝いの言葉だけじゃなくて、誕生日プレゼントまで用意してくれたのかー」
宝物に触れるような手付きで、真優はプレゼントを受け取ると照れ臭い表情を毬藻仔に向けた。
「そんなに気ぃ遣わなくてもいいのに。まぁ、くれるもんは貰わないと失礼だよな。へへ、さんきゅーなっ!」
真優はプレゼントを手の中で回した。耳の横に近づけて小刻みに振った。中身に頭の中が一杯になっているように見える。
「気になるなら、ここで開けてもいいよ」
「おっ、そうか!」
嬉々としてリボンを解き、包装紙はゆっくりと広げていった。
「お、リストバンドか。真っ赤だな、付けた感じはどんなかなー」
「付けたところを私も見たいなっ」
話の流れに合わせると、真優は喜んでリストバンドを取り出した。裏地に目を向けて、すげー、と声を上げた。
毬藻仔は気になって声を掛ける。
「それって普通のリストバンドじゃないの?」
「リバーシブルだぜ!」
真優はリストバンドを裏返した。新緑の色が目に優しい。
「凝った作りだね」
「それだけじゃないって! 二色を繋いだ部分が白になってるなんて、チョー感動もんだ!」
「あ、本当だね。この三色って」
「イタリアの国旗で父親の故郷だ! よく探してくれたよ。まじで、さんきゅーの嵐だぜ!」
真優の熱い握手に毬藻仔の頭が揺れる。偶然の一致で苦笑いを浮かべていたが、いつの間にか本気の笑顔になった。
「春夏秋冬君が喜んでくれて、私も嬉しいよっ!」
喜びを共に分かち合い、ほぼ同時に落ち着きを取り戻していった。
「なんで俺にこんなに、よくしてくれるんだ?」
「誕生日を知ってたからだよ」
「そっかー。じゃあ、俺にも緑野ちゃんの誕生日を教えてくれよ。すっげー、祝うからさ」
輝く金色の瞳に見つめられ、毬藻仔はもじもじとしながら答えた。
「四月十三日だから、もう終わっちゃったんだよねー」
「あー、まじか。うーん、どうすっかなー。あ、そうだ。部活の後ってなんか予定とか入ってるか?」
「家に帰るだけだよ。でも、どうして?」
「たぶんだけど、終わる時間って同じくらいだろ。飯でも食いに行こうぜ! おっと、心配はいらねぇよ。俺がご馳走すっからさ!」
真優は立てた親指を自分に向けて白い歯を見せて笑う。
「リストバンドのお礼にしては、私が貰い過ぎな気がするんだけど。どうしようかな」
「じゃあ、こうしようぜ! すげー遅くなったけどさ、緑野ちゃんの誕生日を一緒に祝おう! それならいいだろ、なっ?」
「……部活が終わったら、正門で待ち合わせってことでいいかな」
「おう、もちろんおっけーだぜ! なんかいつも以上に気合が入るぜ!」
拳を腰まで引いて正拳突きを繰り出した。その横をゾロゾロと生徒が通り、部室棟の中に入っていく。教室にいた連中も続いて、楽しそうだな、と声を掛けてきた。
「もちろんだぜ! なんたってデートが待ってるからな!」
耳にした毬藻仔は顔を真っ赤にして二度目の脱出を強行した。
「やっぱ、いい足してんなー」
真優は笑顔で部室棟に歩いていった。
部活が終わった後、正門で落ち合った二人は目にしたファーストフードの店で小一時間を過ごした。真優のソース塗れになった口元を毬藻仔が笑いながら紙ナプキンで拭った。フライドポテトは仲良く分けて食べた。
最初から最後まで賑やかな二人であった。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月30日
参加申し込みの期限
2014年09月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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