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★八月二十三日
シーサイドタウンの通りを
早坂 恩
と
御薗井 E セレッソ
は横並びで歩いていた。
恩は白いTシャツに茶色のカーゴパンツを穿いている。可愛らしい店舗を目にする度に長い三つ編みを振って反応した。
隣にいるセレッソはどこか落ち着きがない。情熱的な赤い髪にショッキングピンクのノースリーブ。黒いデニムのショートパンツは活発な印象を与える。時々、肩を上に引き上げる仕草をした。小さな身体には不釣り合いな程に大きな細長いバッグを下げていた。
恩はウィンドウショッピングを楽しんでいる。その目がセレッソに注がれた。
「セレッソちゃん、今日は私のワガママに付き合ってくれてありがとう。独りで過ごすのが寂しくて、誰かと一緒にいたかったからとっても嬉しいわ!」
「ワタシも今日はセンパイに会えてよかったノ!」
「あら、セレッソちゃん。嬉しいこと言ってくれるのね」
俄然、張り切った様子で恩は熱い視線を店に注ぐ。
「折角ここまで来たのだから、女の子と一緒じゃないと入れないような飛び切り可愛い雑貨屋さんとかに、チャレンジしてみたいわね♪」
「ワタシも探すノ。かわいい雑貨屋さん、がんばって見つけ出すノ!」
セレッソは通りの左右を交互に見た。二本の三つ編みが鞭のように撓って、徐々に身体が傾いてきた。恩は両肩に手を置いて支えると、ふふ、と控え目に笑う。
「時間はたくさんあるのだから、慌てなくてもいいのよ。目が回らない程度でゆっくりと探していきましょうね」
「あそこにあるノ」
セレッソは不安定に揺れる頭で一つの店舗を指差した。恩は通りの向こうに目をやると、あら、と喜びの声を上げる。
赤い煉瓦造りで表面に蔦を這わせていた。丸い窓は奥に凹み、空いたスペースを利用して鉢植えが置いてあった。青や黄色の花々が溢れるようにして咲いている。下にはプランターもあり、行き来する人々の目を楽しませていた。
「絵本の中に出てきそうな感じが素敵ね」
「センパイ、決まりナノ!」
「その前にセレッソちゃん。そのバッグ、とても大きくて重そうに見えるのよね。身体は強い方ではないけれど、私が代わりに持ちましょうか」
「センパイ、信号が青ナノ! 急いで渡るノ!」
セレッソは恩の手を握ると、せかせかと歩いた。横断歩道を渡って煉瓦造りの店舗の前に荒い息でやってきた。
恩は店構えをまじまじと見て、うっとりとした声を出した。
「間近で見ても素敵ね。ねえ、セレッソちゃん。バッグは大丈夫なの?」
「大丈夫ナノ! 大きくても重くないノ!」
セレッソはバッグを抱え込む。恩から遠ざけるように半身の格好となった。必死に守る姿勢に、わかったわ、と降参の白旗を振った。
「センパイ、早く入りまショ!」
「そうね、ドアの前に立っていたら他のお客さんの邪魔にもなるし」
恩は微笑みながらドアを押して中に入った。
「あらあら、綺麗な物がこんなに一杯にあるなんて」
恩は飾られた品々に吸い寄せられるかのように歩き出した。セレッソは目を輝かせた子供のようにキョロキョロしながら付いていく。
「このマドラー、光の加減で色が変わってとても綺麗ね」
「こっちのワニのぬいぐるみはかわいいノー」
セレッソは背中の部分を撫でている。
「抱き枕によさそうね」
「ふかふかナノ」
ぬいぐるみの腹部に手を差し込んだセレッソが蕩けるような笑顔を見せた。
「ふふ、本当に可愛いわね」
ぬいぐるみとセレッソを視界に入れたまま、恩は微笑んだ。
「でも、こんなに多いと目移りしちゃうわね」
店内を一巡するように目を動かす。あ、と小さく声を上げて恩は小走りで近づいた。
硝子で作られた棚にキャンドルホルダーが並べられていた。その一つを手に取る。
「ステンドグラスみたい。赤や青の色がとても綺麗だわ」
手の中で回してみる。別の一つを手にして同じように見つめた。真剣に見比べる目が、ふっと緩んで笑みへと変わる。
「どちらか一つなんて、私には選べそうにないわ」
恩は近くに積んであった買い物カゴを手に取り、二つの品をそっと入れた。
「センパイはかわいいより、きれいが好きナノ?」
「どうかしらね。可愛らしくて綺麗なものも好きよ。それと洗練された美も嫌いではないわね」
すたすたと歩いた恩はディスペンサーを持って微笑んだ。
「あとは何がいいかしらね~」
「センパイ、たくさん買うノ! ワタシびっくりしたヨ!」
「こういう店に一人で来るのって勇気が要るわよね? 来る機会なんて滅多にないと思うから奮発しちゃったのよ」
「そうナノ?」
上目遣いのセレッソに、そうよ、と恩は笑って答えた。
「あら、あれも素敵ね」
恩が向かう先を目にしたセレッソは大いに慌てた。走って追い抜くと、傘が置かれた箱の前に立ち塞がる。
「センパイ、こっち! こっちにかわいいライオンの置物がいるノ!!」
「え、急にどうしたのよ?」
戸惑う恩をセレッソは力んだ顔で押していく。傘から離れることで興味が移ったのか。恩は小さなティースプーンを手に取り、施された細工に魅入るのだった。
一通りの買い物を終えた二人は路上に設置されたベンチで休憩を取っていた。
恩は隣に労わるような目を向ける。
「今日はお買い物に付き合ってくれてありがとう。素敵な物をたくさん買うことができたわ」
「ワ、ワタシのステキもあげるノ!」
横に置いていたバッグから一本の白い日傘を取り出した。全体に赤いテープが螺旋の形に巻いてあり、柄の部分で蝶結びにされていた。
「もしかしてプレゼント?」
「恩センパイ、お誕生日おめでとうナノ!!」
「……私の誕生日、覚えていてくれたのね」
感謝の言葉を忘れて恩はセレッソに熱い眼差しを送る。
「前に星座占いで言ってたから間違いないノ! でも、今日お買い物しようって言うからびっくりしたヨ」
膨れっ面を見せるセレッソに、ごめんね、と恩は声を掛ける。ブンブンと頭を左右に振って、いいノ、と元気に言った。
「日傘はセンパイにぴったりナノ! これからザンショ? 厳しいと思うからステキな傘をいっぱい使って欲しいノ!」
「本当にありがとう。ここで傘を開いてもいいかしら?」
「大歓迎ナノ! ワタシも先輩が傘を差してる姿を見たいなーって思うノ!」
恩は傘を手に立ち上がる。するするとリボンを解いて傘を開いた。
ただの白い無地の傘ではなかった。レース生地の縁を一周する形で細かい刺繍が入っていた。自然に生えたような野草のデザインが素朴な美しさを醸し出す。
セレッソは手を叩いて喜んだ。
「センパイ、ワタシが思ってた通りにキレイで安心したノ!」
恩はベンチに座っていたセレッソを抱き締めた。
「セ、センパイ、少し恥ずかしいノ」
頬を赤くするセレッソの耳元で、大丈夫よ、と恩は囁いた。
束の間、日傘が二人の姿を覆い隠す。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
31人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月30日
参加申し込みの期限
2014年09月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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