大怪獣襲来！～寝子島防衛戦～｜リアクション

大怪獣襲来！～寝子島防衛戦～

●ようこそもれいび

「そもそも『男らしさ』ってのはだな――」

　鈍蔵鋼成と逆巻天野は刀鍛冶を営む鋼成の実家で話していた所、テオの『声』を聞いた。
　同じ頃、他のもれいびたちも学校や島のあちこちで、その不思議な猫の『声』を聞いていた。

『厄介な奴が現れたので非常手段をとった。
　『奴』とお前たちだけを『ここ』に隔離した。お前らで『奴』を片付けろ』

　あまりに突然で一方的な言い分であったが、嘘ではないと思わせるだけの迫力があった。今まさに『フツウ』が危機に晒されている――『声』を聞いた者はそう直感した。

「すげぇ事に巻き込まれたけどよ、ココで逃げ出しちゃいけねぇ。守りきってやろうぜ、普通を」
「皆で帰ろうよ。いつもの学校に」

　鋼成が急いで家の奥に駆け込み、保管してあった作品の日本刀を何本か拝借し、トラックに積み込んで運転席に飛び込むと、既に助手席には天野が乗り込んでナビゲートの準備を整えていた。

「こいつは楽しくなりそうじゃねぇの」

　鋼成はにやりとほほ笑み、ぐいと力いっぱいアクセルを踏み込んだ。
　トラックは急発進して一気に加速。二人はシートに押し付けられた。

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