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花火大会、夏の思い出
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【チョコバナナのチョコの味】
花火の打ち上げ時間もそろそろだという頃合いに、
霧生 穂月
と
霧生 里桜
は海岸へとやって来た。
「ボク、レジャーシート持ってるんだ。少しちっちゃめだけど、座って見ようぜ?」
結局、探していた兄たちとは再会できずに、今も二人で手をつないでいる。
「そうだね。……あれ、本当に小さいね。穂月ったら、おませさんなんだから~」
「どういう意味だよ? ……って、わっ、思った以上に狭いじゃん!? 近い、近いよ!」
「うん、近いよ~。ぴったり密着して花火が見られるよね?」
並んで座ったとたんに驚いて立ち上がろうとする穂月の腕をがっしりホールドして、里桜はふふっと笑った。
「ほら、穂月。チョコバナナ食べよ」
「そ、そそ、そうだねっ」
落ち着かない穂月の隣で、里桜は舌先を尖らせて、コーティングのチョコレートをぺろぺろ舐めた。
「あまーい。おいしー」
ちゅっと唇を押し当てて、白い歯の隙間から赤い舌を覗かせる。
小刻みに動かしながら、下からゆっくり舐め上げると、穂月があんぐりと口を開けた。
「霧生家では、そんな食べ方するの……?」
「穂月は食べないの? 里桜はね、上からかぶりつくのも好きだし、チョコをじっくり味わうのも好きなんだよ~」
「ボ、ボクは、普通に食べるから!」
チョコバナナを頬ばる里桜から視線を引きはがし、顔を赤くして穂月はチョコバナナをがじっとかじった。
見てはいけないような気がするのに、なぜか気になってちらちら横目で見ていると,唇についたチョコレートを舐め取った里桜が身をくねらせた。
「もーっ、そんなに熱い眼差しをよこして、穂月、エッチなんだからー♪」
「ボクっ、べつに……」
「んー、いけない子。ねえ、ほっぺにチョコついてるよ?」
頬にしめった感触がして、穂月は悲鳴を飲み込んだ。
「ひゃっ、な、舐め……!?」
「ふふー。穂月のほっぺ、おいしーね」
ぺろっと舌を出して微笑む里桜に、穂月がぱくぱくと口を開閉する。
言葉にならない。ならないが、とんでもなく里桜は魅力的で、刺激的だ。
それだけは確かだと思いながら、穂月は再びぶんぶんと首を振った。
頭が沸騰しそうで、目がくらむのに、寄り添う里桜の姿が目に焼き付く。
「あっ、花火始まった!」
ひゅーっと光の線が夜空を駆け上り、里桜が首を伸ばした。
空気を震わせる低い音がドンと鳴り、夜空に満開の花が咲いた。
「わあ、綺麗だね~!」
「花火大会って、すごいんだね……。ボク、初めてだよ……」
「え、穂月初めてなんだ?」
里桜は目をきらめかせると、含み笑いをしながら穂月にすりより、耳打ちをした。
「ふふ……、里桜が穂月の初めて、もらっちゃったね……♪」
「ぅわっ」
吐息が耳に吹き込まれ、穂月は身体を震わせた。
血色が良くなった穂月の肩を、里桜がつつく。
「ね、見て。猫の形の花火だよ、かーわいー♪」
「いろんな形の花火があるなんて、不思議だね……」
「次はどんな形かな~。あっ、ハート型だ! ラブラブー!」
「うぅっ……、ハートはやめてよ、気まずいじゃんか」
小声でぼそっと、穂月がぼやいた。
「色が変わるのも綺麗だね~っ」
夜空を見上げる里桜を見つめて、穂月は思った。
自分が舞い上がっていることには気づいているけれど、里桜は自分と二人で楽しいのだろうか。
「里桜は、兄ちゃんと見たかった……、よね?」
自信なさげに眉を寄せる穂月に、里桜が口を開く。
「兄ちゃんと見たかったのは、まあそうだけど。穂月と見る花火も悪くないね、楽しいよ」
「そ、そっか。ボクも、楽しい!」
ぱっと笑顔になった穂月には聞こえないよう、里桜は独りごちた。
「穂月はいちいち、反応面白いからねー♪」
気を取り直した穂月が、つぶやいた。
「花火が終わったら、兄ちゃん、ちゃんと探さなきゃ!」
そんな穂積の肩を、里桜がちょんちょんとつつく。
「ん、どうしたの?」
どこか緊張をはらんだ声で、里桜が告げた。
「いた。いたよ、兄ちゃん。こっちに来る……」
里桜の指さすほうを振り向くと、鬼のような形相で疾走してくる人影があった。
「……ねえ、里桜。兄ちゃん、めちゃくちゃ怒ってない?」
「間違いないね!」
ぞっとして、穂月は思わず立ち上がった。
「うわあああぁぁ……っ!」
悲鳴をあげる穂月の頭上で、形を崩したハートの花火が、ばんとはじけた。
【一緒がいいよね】
「花火なんて僕、数年ぶりだな……。今日の花火大会、すごく楽しみだったんですよ」
普段と違う浴衣姿で、
新井 米太郎
が
霧切 翠子
に微笑みかけた。
米太郎の手には、弟へのお土産にするのだというわたあめと、たこ焼きがぶら下げられている。
「弟君、わたがし喜んでくれるといいね」
「きっとよろこんでくれると思う。ほら、
袋もかっこいい
し!」
米太郎が迷うことなく選んだ袋は、寝子島限定のサンマさん袋だ。
「サンマさんの袋、バリエーションが豊富だったよね」
屋台に並ぶ袋の絵柄は、様々だった。
いつものコミカルなサンマさんの中に混じって、わたあめでべとべとになって弱っているサンマさんの絵もあった。
つい妄想をたくましくしてしまった翠子は、あら、とっても素敵なことでもあったのかしら……? なんて考えてしまい、慌てて自分で頭をべしんと張り倒した。
雑念と煩悩は、今日はお休みだ。
なんといっても、今日は花火大会。
米太郎と一緒にやって来た海岸では、そろそろ花火が上がるところだ。
「こめ君、花火見ながら、屋台で買ったもの食べようね」
「そうですね、いろいろ買いましたもんね」
翠子は、片手にもった金魚を掲げてみせる。
「金魚、ありがとうね。こめ君、すごくすくうの上手かったね! 私、出入り禁止にならないかヒヤヒヤしちゃったよ」
「霧切先輩に喜んでもらえるかなって思って、張り切っちゃいました」
好意を寄せてくれる米太郎の態度に、翠子の胸は高鳴る。
「あ。花火、始まるね」
開始のアナウンスが流れて、空を見上げる。
「いよいよですね」
ひゅー……っ、という細く甲高い音が響き、直後にドン! と、夜空に大輪の花が咲いた。
「わあ……、きれい!」
「近くて迫力がありますね。きれいだなぁ」
人混みの中にいるのに、なぜか二人きりで花火を見ているような錯覚にとらわれた。
いつもとは違う雰囲気の中、肩を並べて同じものを見ているせいだろうか。
今日は翠子も気合いを入れて、浴衣を着てきた。もちろん、浴衣に合わせて髪の毛も結ってある。
次々と上がる花火を見つめながら、こうして米太郎と一緒に過ごしてきた時間に思いをはせた。
彼が入学してきてからまだ半年もたっていないだなんて、なんだか信じられない心地がする。
ずっとこうして一緒にいたような気がするし、実際にいろいろなことも起こった。
彼と出会うまでの自分をやけに遠く感じることもあるし、今となっては、彼のいない日々というのは想像をするのも嫌だ。
かけがえのない人だと感じると同時に、このところ翠子は、焦りを感じるようになっていた。
いつもひたむきに頑張る彼を、けして手放したくはない。
「こめ君、たこ焼き食べよう。熱いから気をつけようね」
「はい、そうですね。ふーふーしてから食べましょう」
たこ焼きを食べて、りんご飴を食べて、飲み物を飲んで。
そうこうする間にも、連続して花火が上空を飾っていく。
「あれっ? 今のってサンマさんの形じゃなかった? 器用に作るなぁ……」
「そうですね。……今度は四つ葉のクローバーですよ、すごいですね」
「本当だねぇ、面白いな~!」
手を打って喜びながらも、夏の終わりの花火は、風情があるぶん若干寂しい気持ちにもなると、翠子は感傷に浸った。
「こめ君が一緒で、よかったな」
季節が過ぎ去ってしまうのは寂しくとも、米太郎が一緒なら、きっとこれからのシーズンも素晴らしい時間になるはずだ。
「僕も、です」
相槌をうって横を向き、米太郎は翠子の横顔から目が離せなくなった。
花火の光に照らされて、素肌も髪も、そして瞳も、輝いて見える。
とても口に出して伝えることなどできないが、翠子の浴衣姿は彼女にとても似合っていたし、穏やかに笑う声も、表情も、すべてがかわいくて仕方がない。
「……こめ君」
優しく名を呼ばれるたびに、どうして彼女は米太郎を大切に扱ってくれるのかと不思議に思う。
同時に、どうして自分が翠子を、心から大事にしたいと思うのか、不思議に思った。
【鼻緒の直しかた】
「お兄ちゃん……、花火、きれい……」
「そうだなー」
花火を見ながら砂浜を歩く
鬼崎 つくし
を横目に見て、
冴木 竜司
は胸を高鳴らせた。
竜司にとって、つくしの存在は、妹も同然だ。
たとえ彼女が初恋の相手だったとしても、そんなのは昔の話だ。
――そのはずなのだが、しっとりとした浴衣姿が、今日はやけにかわいく見えた。
はっとして、竜司は首を横にぶんぶんと振る。
竜司の気持ちは、
まゆ先生
一筋のはずだ。
まゆ先生の素晴らしさを脳内で指折り数えながらも、つないだ手の先にあるつくしの顔を、ちらちらと見てしまう。
顔が熱をもっている気もしたが、そんな自分を認めたくはなかった。
「気のせいだ、気のせい……!」
たとえ少々赤くなっていたところで、花火の明かりで誰にも気づかれはしないだろう。
「……お兄ちゃん、何か言った……?」
「いや、何でもない。もう少し向こうまで歩こう」
「う、ん……?」
つくしを意識していることを誰にも知られたくなかったし、そんな自分を知り合いに見られるのも嫌だ。
握った手の平をぐいと引っ張って
、竜司は足を速めた。
「あっ……!」
急にスピードがあがったためだろうか。
バランスを崩したつくしが、声を漏らして片手を地面についた。
「つくしちゃん!? 大丈夫か?」
「う、うん……。あ、鼻緒が……」
つくしの下駄の、鼻緒が切れている。
「俺が引っ張ったからか。ごめんな」
「ううん……っ」
「ここは人が多いから、向こうの静かなところで直そう。ほら、乗って」
つくしの下駄を手に持って、竜司がしゃがんだ。
「ええ……? お兄ちゃんの背中に乗るの……?」
「そのままじゃ歩けないだろ。俺は、つくしちゃん一人くらい、余裕だからな」
「そ、そう……? じゃあ……、ありがと……」
ぺたんとつくしが身体を預けると、竜司はよいしょと立ち上がった。
「お兄ちゃんの背中、温かい……」
「そうかー?」
ぎゅっと首にしがみつくつくしを背負って、竜司は人のいないほうへと歩いていった。
歩きながら、鼻緒の結び目をほどいていく。
「重くない……?」
「へーきへーき。でもさすがに、3年前よりは育ってるかもなー」
「3年前……」
「覚えてるか? 3年前の花火大会でも、こうしてつくしちゃんをおんぶしたんだよな」
「も、もちろん覚えてる……。初めての……、ううん、そうだね、こんな感じだったね……」
竜司の肩に顔をぎゅっとうずめて、つくしは言った。
「忘れるわけ……ないよ……。3年前に買ってもらったビーズのアクセサリー、今も大事にしてるよ……」
「そりゃーよかった」
「それからもちろん、
この前
もらったのも……」
「あっ、この前のやつか。あれは何だか、ぴんときたんだよな……」
何気なくつくしのほうを振り向いて、竜司はぎょっとした。
至近距離にあるつくしの顔が、ふわっとそのとき、ほころんだ。
「ありがとう、お兄ちゃん。大好きだよ……」
感情表現が苦手なつくしにしては珍しい、輝くような笑顔を浮かべて、つくしは竜司を見つめていた。
息をのんだ竜司は、慌てて視線を引きはがした。
心拍数が一気にあがって、全身の血行が良くなった。
どきどきしている自分を認めたくないのと同時に、跳ねる心臓の音に気づかれたくもなくて、声をあげる。
「おっ、……ほら、花火! 花火きれいだな、な!」
わざとらしく明るい声を出す竜司に、つくしはむっとする。
「ほらほら、つくしちゃん。たまやー! たまや、たまや、まゆやー!」
「おにいちゃん、はぐらかした……。いいもん、いつか絶対に、そのまゆ先生って人から奪い返すから……」
ぼそっとつぶやいた声は、花火の音にかきけされて竜司の耳には届かなかった。
竜司は身体をこわばらせて、つくしに花火を見るよう促している。
ごまかされたのは気にくわないけれど、こうして一緒に花火をみているときの竜司はつくしだけの『お兄ちゃん』だ。
心の深い部分からわいてくる気持ちと、確かな執着をにじませて、つくしはぎゅっとしがみついた。
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瀬野 とうこ
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シルバーシナリオ(150)
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2人まで
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日常
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月06日
参加申し込みの期限
2014年09月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月13日 11時00分
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