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花火大会、夏の思い出
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【落ちた先で】
「花火きれいだったね。はやぶさ、少し静かなところに行こっか」
喧騒を離れ、寝子ヶ浜海浜公園の外れを
天馬 ひびき
は歩いていた。
時折、抱きかかえたペガサスのぬいぐるみに話しかけながら、夜道を歩く。
そんな路上に、倒れる怪しげな影がひとつ。
「んーっと、あれは……?」
きょとんとしながら近づいたひびきの目が丸くなる。
「瓢さん!? ……えっ、どうしたのっ、ボロボロだよ~!」
満身創痍といった体で倒れていたのは、
骨削 瓢
だ。
ぐったりとしているばかりでなく、ところどころ焼け焦げて、くすぶる匂いを発している。
「やぁ、ひびき嬢。ちょいとお花を摘みに、ねぇ」
「お花っ!? お花が欲しいの?」
「……いや、花より花火を見ていたい気分かねぇ」
「花火、終わっちゃったよ? 瓢さん、見損ねちゃったの?」
瓢のごまかしを真に受けるひびきに、なぜか瓢の心は軽くなり、痛みをこらえて上体を起こした。
「そっちの花火より、こっちの花火だよぃ。やけにきれいな格好をしているじゃないのさ」
瓢がひびきの浴衣を指さすと、ひびきはぽんと手を打った。
「なるほど! そうなの、今日の浴衣は花火の柄なの。いくらでも見ていてね。……あ、でも少しだけ待って!」
起き上がれるほどに瓢が元気だと知って、ひびきはほっとし、けれど慌てた様子でハンカチを握りしめて走っていく。
濡らしたハンカチを持ってすぐに戻ってきたひびきは、地面に膝をつき、焦げて汚れた瓢の顔をそっと拭った。
「瓢さん、お仕事大変だったのね……。おつかれさま。でも、無理はしないでね」
敵意も警戒心もかけらも見当たらない笑顔を向けられて、瓢の肩から力が抜ける。
「疲れたのは確かだけどねぇ……、いや、ひびき嬢の好意がありがたいねぇ」
「好意?」
きょとんとまばたきをするひびきを見るうち、瓢の心にむくむくと、いたずら心が芽生えていく。
どうやってからかってやろうかとたくらむ瓢に気づきもせず、ひびきは瓢の身を清めた。
「好意っていうのは、好きって意味さね」
「えっ? うん、そうだね、好きだよ~」
くったくのない笑顔を向けるひびきに、瓢は尋ねた。
「どのくらい、好きなのかねぇ」
「どのくらい……? ええと、たくさん、だよ?」
「ひびき嬢は、好きなものがたくさんありそうだからねぇ……」
「う、うん。はやぶさも好きだし、瓢さんも好きー……、それに、皆も好き……」
好きなものを指折り数えながら、ひびきの顔はじわじわと紅潮していく。
「ひびき嬢は、好きなもののことを考えると、赤くなるのかぃ?」
「赤くなって……!? えっと、あの、その……、違うよ、ドキドキして血の巡りがいいから赤いだけなのっ」
「ドキドキ? ひびき嬢、それは不整脈なんじゃないのかねぇ?」
「ふ、不整脈……。そ、そうかも……? あれでも、違うかも?」
胸を押さえて瓢をちらちら見るひびきの顔は、既に真っ赤だ。
素直で愛らしい仕草に、瓢は表情を改めると、困ったように目を細めた。
「まぁ、不整脈の気があるのは、あっしも一緒だけどねぇ」
「……瓢さん?」
「好きには、種類があるんだよぃ。汎用的な好きと、心臓がばくばくするほうの好きがねぇ」
何かに背中を押されたように、瓢は口を開いた。
「ひびき嬢、あっしのモノに……、あぁ、いや、フム……」
ためらい、それから瓢は告げた。
「まぁいい、ひびき嬢が好きだよぃ」
まん丸の目をして、ひびきは自分の気持ちをごまかすのをやめ、言葉を返した。
「私も、不整脈ばくばくするほうの好き……、だよ」
「そいつぁよかった、ねぇ」
ごろんと瓢は転がって、ひびきの膝に頭を乗せた。
「はわ!」
「このまま少し、休憩だよ~」
「はわわ、わわ……、う、うんっ」
へにゃっと笑って、ひびきは瓢の頭を優しくなでた。
寝転がる瓢をうちわでゆっくりと扇ぎ、二人は静かな時間を過ごした。
【最後まで気を抜かず】
人々が帰路につくなか、相変わらず
神助 天佑
は、見回りをしていた。
気の緩む終盤であるからこそ、問題が起こる危険性を秘めている。
そう考えて、頭にお面とひよこを乗せたまま、天佑は異変はないかと人々の様子を見ていた。
この日、天佑は大きな騒動と遭遇することはなかった。
気を緩めることなく警邏を続けながらも、天佑はお腹をさすっていた。
屋台で買い求めた食べ物は、どれもおいしかった。
おかげで少し、食べ過ぎたかもしれない。
おいしかった思い出と、楽しかった思い出と、自分の成すべきことを達成した満足感とともに、天佑はさっぱりとした表情で人々を見守っていた。
【立つ鳥跡を濁さず】
「よし。きれいに売り切れたな」
帰りの荷物が少なくなるよう、21時には完売するよう心がけていた
旅鴉 月詠
だったが、予定よりも少し早く商品がはけた。
来るときと同様に手際よく機材を片づけた月詠は、周囲のゴミを拾いに出かけた。
「やはり、けっこう汚れているな……」
誰もが、わざと汚しているわけではないのだろうが、ゴミが落ちたり、食べ物が落ちてしまうことがある。
屋台の出ていた路上も、観覧場所に指定されていた海岸も、ちらほらとゴミが目につく。
「おっ、お仲間発見!」
同じように、海岸を中心にゴミを拾っていた
奈良橋 博美
が、嬉しそうに手を振りながら駆け寄ってきた。
「やっぱりそれなりに散らかってるよな」
楽しかった花火大会だ。感謝の気持ちを込めて、博美は清掃作業に励んでいた。
海岸には、置いて行かれたビニールシートや、食品の残りなどが放置されている。
もちろん、きちんと片づけて帰る人がほとんどなのだが、探せばいくらでもゴミはあるのだ。
「このゴミ、どこに運べばいいんだ?」
尋ねる博美に、月詠は答えた。
「向こうに回収業者がいるから、そこに分別して置くといい」
「そっか。ありがとな!」
ゴミはたくさんあるけれど、人々が協力して取り組めば、すぐにきれいになるだろう。
道行く人も少なくなってきた頃、もふもふを抱えた
飛吹 勘助
がやって来て、ゴミをまとめる人々をじっと見つめた。
それに気づいた博美が、元気よく声をかける。
「もしかして、手伝ってくれるのか? これ、少し重いんだ。一緒に運んでくれないか?」
「えっ……、ええと、は、はい……!」
びくっと身体を震わせながらも、勘助は言われるがまま、粗大ゴミを受け取った。
「いや-、助かるよ。やっぱりきれいにしてから帰りたいもんな」
「……え、えらい……、です、ね」
「んー、そうか? 当然のことだと思うぞ。片づけたら、気分よく帰れるじゃん」
博美の明るさにつられて、勘助も、ふっと気持ちが軽くなった。
こうして、誰かとゴミを片づけるというのは、とても素敵なことだ。
さっきまで一人きりでいる寂しさを紛らわせようとしていたのに、今は同年代の子と一緒に歩いている。
「よし、ここに置こう」
「はい」
ゴミを運び終えた二人のところに月詠がやって来た。
「向こうの道路にまだゴミが残っているようだ。行こう」
「そうだな、張り切って終わらせようぜ!」
博美が勘助の背中をとんと押した。
「が、頑張ります……」
緊張から声は細くなっていたけれど、しっかりと勘助はうなずいた。
静けさを取り戻した砂浜が、夜空の元で輝いていた。
空は音もなく、先ほどまでの艶やかさが嘘のようだ。
一夜の幻のような花火の美しさは、人々の心に思い出として残るのだろう。
夏の終わりの出来事だった。
END
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あとがき
担当マスター:
瀬野 とうこ
ファンレターはマスターページから!
夏の終わりの花火大会。
皆様楽しんでいただけたでしょうか。
夏といえば、やっぱり花火ですよね。
今回、シルバーだったせいか、それとも花火のおかげか、
特別な人との関係を見直したり、距離を縮めたり、
そういった熱意あるアクションを多数お寄せいただきました。
青春ですね!
いろいろな方が、いろいろな立場から花火大会に参加しているというのが
伝わるようなシナリオになっていたら嬉しいです。
これから季節は秋に移行していきますが、
今後も寝子島での新しいシーズンを楽しんでいただけたらと思います。
今回は、ご参加まことにありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月06日
参加申し込みの期限
2014年09月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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