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花火大会、夏の思い出
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【人数が増えてわいわいと】
「なんや出店も人も多くて、盛り上がっとるな、昴さん」
成城 千里
は、同じ図書館でアルバイトをしている
篠木 昴
とともに、出店の並ぶ通りを歩いていた。
「うっかりしているとはぐれそうだな」
そう相槌をうちながら、もしはぐれたとしても遠くに行きさえしなければ、ろっこんを使えばすぐに合流できるだろうと昴は考える。
海岸沿いの道路には出店が並び、買い物やお喋りを楽しむ人々であふれていた。
普段は静かな場所を選んで過ごすことの多い昴だが、こうも喧騒に包まれていると、今日がお祭りなのだと嫌でも思い知らされるようだ。
千里は出店を眺めながら、どれで遊ぼうかと、ひそかに浮き足だっていた。
「射的に、輪投げに、……あ、ヨーヨー発見」
そんな二人の進行方向から、おっという顔をして片手をあげる人物がいた。
「おー、図書館のバイト君たちじゃん! 偶然だな-!」
ひょいひょいと人波を抜けてやって来たのは、星ヶ丘寮で執事をしている
伊予 祐
だ。
「祐さんやないですか。お一人ですか」
「なんだ、タッさん一人か。寂しい奴だな」
「うっせーよ。せっかくだから一緒にまわろーぜ」
「俺は構わないが……」
「ん、俺もいいっすよ。それじゃ祐さん、昴さんも、今日はよろしゅう」
祐の誘いに二人はすぐさま同意した。
「それにしても祐さん、浴衣ばっちり決まってますね」
「だろー。花火といえば浴衣だよな!」
どうだとばかりに胸を張る祐に対し、千里は地味だが動きやすさを重視した格好をしている。
「それにしても祐さん、いいタイミングで来ましたね」
「どういうことだ?」
「ほら、後ろ」
千里と昴の視線に促されて振り向くと、かわいらしい浴衣姿の娘さんが二人、手を振りながら歩いてくるところだった。
祐が目を丸くして凝視するなか、
雪代 伊織
と
浅山 小淋
が浴衣の袖を揺らしながら笑顔を浮かべた。
「お待たせしました、皆さん! ……あら? あらあら? 祐さんもいらっしゃるのね!」
「今そこで会ったばかりなんだ」
まばゆいばかりの浴衣姿に呆けている祐に代わり、昴が伊織に答えた。
祐はまばたきをするのも忘れて、天女と見紛うばかりの艶やかな装いに見入っている。
「伊織さんと浅山、浴衣似合ってるな。ここに来るまで、知らない奴に声をかけられたりしなかったか?」
「ええ、そのようなことはございませんでした」
昴に続いて、千里も伊織と小淋の装いを褒めた。
「お二人とも、よう似合ってます」
「あら、嬉しいですわ。ありがとうございます」
素直に喜ぶ伊織の隣で、小淋ははにかみながらスケッチブックにペンをはしらせた。
『その方はお知り合いですか?』
小淋の疑問に、伊織がどこか浮かれた調子で答えた。
「ええ、そうなのよ。祐さんは図書館にもよく足を運んでくださって……。今日は祐さんも一緒に回ってくださるのかしら?」
「おい、いいかげんに戻ってこい」
見惚れたままの祐を、昴がゆすった。
「おっ、おお!? そそ、そうだな、俺も一緒に遊ぼうぜ……?」
「まあ、よかったわ! ぜひご一緒しましょう。皆さんと一緒に楽しみましょうね!」
「祐さん、こっちは俺たちと同じ学校の小淋さんですよ」
千里に小淋を紹介されて、祐は「ああ、君が……」とつぶやいた。
事前に耳にしていた人物像とは異なり、すらりとして品のある、優しげな娘に見えた。
「初めましてだな、君のことは聞いてるよ。今日はよろしくな!」
『こちらこそ、よろしくお願いします。いろいろ屋台を見て回りませんか?』
「もちろん! 行こうぜ、楽しみだよなー!」
さっそく祐は、はしゃいだ様子で射的の屋台を指さした。
「よし、まずは射的だ! 俺の腕前を見せてやるぜ!」
屋台に向かう祐の後ろを、伊織がいそいそとついていく。
「祐さん、射的がお得意なのですか?」
「ふふん、見ていてくれ。すぐにわかるぞ」
祐は自信満々だ。
慣れた動作でおもちゃの銃を手に取ると、弾を込める前に銃身とバネを指先でチェックした。
真剣な眼差しに、伊織も口を閉ざし、じっと見守る。
祐は弾をセットすると、脇をしめて、柄の部分を肩と頬とで固定した。
どれを狙うのかは、既に決めてある。
ためらわずに引き金を引くと、狙った品の角に弾が当たり、箱がくるりと回って落ちた。
「わぁぁ、すごくお上手でございます……! 祐さん、すばらしいですわ!」
「どうよ! 狙い通りだ!」
胸を張り、祐は店主から、お徳用のキャラメルの大箱を受け取った。
「それに先ほどの気迫も、まるで、俺の後ろに立つなと言われているようでございました」
「そうかいそうかい、それほどでも。……はいこれ、どうぞ」
祐は、伊織にとったばかりのキャラメルの箱を手渡した。
「……よろしいのですか?」
「もちろん!」
「ありがとうございます! おいしそうですわね、嬉しいです」
素直に喜びを表現する伊織に胸をくすぐられて、祐は意気込んだ。
「伊織さん! もっといろんなものも買って食べようか。しょっぱいものと甘いもの、どっちがいいだろう」
「甘いものにいたしましょうよ」
「甘いというと、わたあめ、クレープ、今川焼……」
「祐さん、私、あのお店で売っているものを食べたことがございません」
「どれ? ああ、チョコバナナか。じゃあまずそれな!」
祐とともにチョコバナナを買いに行った伊織は、チョコレートに飾り立てられたバナナを見て喜んだ。
「バナナにチョコレートがかかっていますのね。かわいらしいですわ。茶色いのとピンク色のと、どちらにしようかしら……」
「せっかくだから、ひとつずつ買おうぜ」
「そうですね、どちらもおいしそうですもの。そんなわけですから店主さん、こちらをいただきますわね」
一本ずつ手にとったチョコバナナを、伊織がぱくりと頬ばった。
「まあ、おいしいですわ……!」
ぱっと笑顔を浮かべる伊織に、祐は自分の分のチョコバナナを差し出した。
「俺のも食べる? 味が違うか試してみないか?」
「ええ、ぜひ。では……、私のもどうぞ」
色違いのチョコバナナを交換しながら、二人は目を見交わし合って微笑んだ。
一方、千里はすたすたと一人でヨーヨー釣りに行ってしまい、その背中を小淋は追いかけた。
「祭りといったらヨーヨー釣りやで」
店番の若者に小銭を渡すと、千里は先端部分の紙をねじって、強度を上げた。
こういった、シンプルな昔ながらの遊びには自信がある。
なるべくこよりが濡れないように気を配り、釣りやすいヨーヨーを見極めた。
「これや」
すっと流れるような動作で針を動かし、ヨーヨーをすくい上げる。
「まずは一個っと」
次はどれにしようかと水面に目を走らせる千里の背後で、拍手が聞こえた。
「ん? ああ、小淋さんか」
『成城さん、お上手ですね!』
「だろ。もうひとついくからな」
小淋が見つめるなか、千里はもうひとつ、さらにもうひとつと、合計3つのヨーヨーを釣り上げた。
「さすがにもう無理やなー」
すっかり水に濡れて耐久性が落ちてしまったこよりを見て、千里はヨーヨー釣りを切り上げた。
「まあ、3つあればいいか。ほら、小淋さんいっこどーぞ」
『わあ、いいんですか? ありがとうございます!』
「ヨーヨーしながら歩くと、祭りに来てるんだなって実感するよな」
そう良いながら輪ゴムを指にはめた千里が、ぽんぽんとヨーヨーをはずませる。
『手に吸い付くように戻ってきますね。すごいです……』
「こういうの、ついやっちゃうんだ。手を動かすことって、常習性があると思わないか?」
『ピアノとかもそうですね』
「そうそう」
ヨーヨーをはずませて遊ぶ千里と小淋を離れたところから眺めていた昴は、いささか手持ちぶさたになっていた。
祐も千里も、楽しそうに遊んでいるのが遠目にもよくわかる。
存分に遊んでほしいとは思うが、自分も加わろうとはなかなか思えない。
「氷でも買って待つか」
昴は屋台で、店主に声をかけた。
「オッサン、かち割りひとつ。メロン味で」
「はいよ」
渡されたポリ袋には、緑色をしたシロップと、大きな氷がごろりと入っている。
添えられたストローで、溶けた氷を飲みながら待とうと、開けた場所を探す。
他の4人が視界にさえ入っていれば、合流は容易いはずだ。
そう考えて、比較的見晴らしの良い場所で街路樹に背中をあずけた。
「よし、次は金魚すくいだ!」
千里に誘われて、小淋も一緒に、金魚すくいに挑戦することにした。
『すくえるでしょうか……。緊張します』
「こういうのは、楽しんだ者勝ちやで。金魚、きれいやろ。涼しげやし」
提灯の明かりを反射してきらきらと揺らめく水面を見ているだけで、心がはずむ。
尾をふりながら、金魚は音もなく水の中を泳いでいた。
「水面へのポイの侵入角度は、このくらいやな。手首を素早く、こうだ」
わかりやすいように、素振りをしてみせる千里を、小淋はひたむきな眼差しで見ていた。
『なるほど、こうですね! やってみます!』
意気込んで挑戦してみた小淋だったが、あいにくとすぐにポイが破けてしまう。
「ああ、惜しいな。一緒にやるか」
千里は小淋の背後に回ると、手首をつかんで、水面を指さした。
「そこを一匹だけで泳いでいる、そう、それや。それを狙う」
うなずく小淋とタイミングを合わせて、さっと撫でるように金魚をすくう。
「こんな感じだな」
あっけなくとれた金魚に、小淋が目を丸くする。
『成城さん、すごいですね!』
「今の感覚を忘れないうちに、もう一度やってみるか?」
『はい!』
そんな調子で何匹か金魚をすくった二人は、充実感とともに立ち上がった。
『あの、成城さん、私、りんご飴が買いたいです』
「りんご飴か。ああ、向こうの屋台で売ってるな。よし行こう」
『りんご飴って、お祭りのときくらいしか見かけないので、つい欲しくなるんですよね』
「見た目もいいからな」
『そうなんです! 丸くて、つやつやしていて、かわいらしいですものね』
どこか浮かれた様子で小淋はりんご飴を買い、赤くて丸い、硬いりんごに唇をつけた。
甘い飴を舐める小淋の唇が柔らかくつぶれるのを見て、千里の瞳が揺れた。
見てはいけないものを見てしまったような気分になって、気分を変えようと、離れたところで立っている昴に手を振る。
「昴さん! 何食べてるんだ? いや、飲んでるのか?」
「ああ、戻ってきたか。俺はかち割りをな」
昴がかざしてみせた袋には、氷の塊が入っている。
「カチワリって、ああ、甲子園の? 珍しいなぁ、俺、初めて見たわ」
物珍しげに氷を覗いた千里は、ひとつだけ余っていたヨーヨーを昴に押しつけた。
「ほら、これやるわ。お土産」
意外そうな顔をして受け取る昴に、小淋も笑顔を向けた。
『成城さんがあっというまにとったんですよ。3人でおそろいですね』
そうこうするうちに、戦利品を抱えた祐と伊織も戻ってきた。
「おいしそうなりんご飴ですわね、小淋さん」
小淋と伊織が、別行動中にあったことの話をしていると、そこへ不穏な影がひとつ。
「フフ……、可憐な少女が二人……。あれは、妹のルームメイトの……、浅山、小淋……、だった、か……?」
赤く長い髪をくるりと首に巻いた、
哀坂 時音
の目が光った。
小淋と伊織の二人を見比べ、ひそやかな笑いをもらす。
「一緒にいるほうも……、可愛い……。フフ、フフフ……、時音好みだ……」
浴衣姿の少女が二人立ち並ぶ光景は、時音の胸を高鳴らせた。
世の中は素晴らしい。こんなふうに可憐な装いの、可愛らしい少女とばったり出会えるのだから。
浮き足立ちながら、時音は二人に挨拶をしようと近づいた。
「……やあ、小淋……。それに、小淋のお友達……、浴衣がとても似合っている、な……」
『哀坂さん……? こんにち――――』
時音へ挨拶を返そうとした小淋の手が止まる。
「きゃっ」
返答を待たずに、時音は二人の腰をぐっと抱き寄せ、かわるがわる頬を寄せた。
「えっ、ど、どなたですの……!?」
伊織も動じて、ぎゅっと肩に力がこもる。
「……あまりのかわいらしさに、時音も、このまま……、惑わされて、しまいそうだ……」
時音は、二人の頬に軽く唇を押し当てると、何かの気配を感じて、さっと身を離した。
「……おい」
昴と千里がかたい表情で、時音からかばうように伊織と小淋の前に出た。
時音はというと、苦手な男性の出現に、かすかにうなった。
驚きのあまりかたまっていた小淋が、はっとしてスケッチブックにペンをはしらせる。
『哀坂さんも、花火を見に来たんですか? 突然で驚きました……』
「そう……、挨拶をと、思ったんだ……。会えて、嬉しかった……。では、また……」
何事もなかったかのように身をひるがえして立ち去る時音を、一同は困惑した様子で見送った。
「浅山、知り合いか? ナンパかと思ったんだが」
「俺も、絡まれてるのかと思ったんやけど……」
『あ、はい。桜花寮の2年生の、哀坂さんです』
「そうか、びっくりした。怖い思いせんかったならええわ」
『ありがとうございます……』
小淋の説明を受けて、伊織も納得顔だ。
「情熱的なハグでしたわね」
「ハグだけじゃなかっただろ」
伊織の頬の、時音の唇が触れた箇所を、祐の指先がきゅっと拭った。
気を取り直した様子で、昴が言う。
「皆、花火、そろそろだぞ」
『そうですね、会場に向かいましょうか』
五人は、うなずきあって、海岸へと歩き出した。
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瀬野 とうこ
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2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
50人
参加キャラクター数
50人
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シナリオガイド公開日
2014年09月06日
参加申し込みの期限
2014年09月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月13日 11時00分
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