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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
寝子島に台風がやってきた
【台風到着前：進撃の……】
外は強風域。
既に風と雨が横殴りで襲い掛かる寝子島旧市街、参道商店街。
小柄な加藤姉妹にとって、これは暴力以外の何者でもない。
やむなく２人は現在、買い物に来ていた旧市街の参道商店街の見知らぬ家の軒先で緊急避難していた。
「だからあれほど申し上げたのでございます」
加藤妹こと、加藤 神々ノ黄昏はジト目で姉に抗議する。
余談だが、『神々ノ黄昏』書いて、『ラグナロク』と読む。
強そう。
「お姉さま、お買い物に出かけるとしても台風が来ているのでございますよ？ 台風の中心はお昼に到着するのであって、雨雲はその前からもう着ているのでございますよ？ お姉さまが美人でも社会不適合者でも関係なく雨も風も着ちゃってましたでございますよ？」
「ロコちゃん、わたしは美人だけど社会不適合者じゃないよ？」
姉の加藤 戦乙女は真顔で言い放った。
ちなみにロコちゃん＝妹のことで、姉の名前は『ヴァルキリー』と読む。
ワルキューレではないので注意したいところだ。
「もーっ、わざわざわたし達の住んでるシーサイドタウンから離れた参道商店街のセレクトショップまで来たんだから、かわいいかわいい乙女ちゃんたちに気を遣って天気の方が空気を読むべきなんだよーっ！ なんであんなにセンス良いお店が家の近所にないのーっ？ かわいいわたしのために引っ越してほしいんだよー」
加藤家の良心と言える末妹、神々ノ黄昏は姉の『通常運行』っぷりに嘆息を吐いた。
それでも戦乙女は恨めしそうに灰色の空を睨み付ける。
「正午に台風くるってロコちゃんは言うから、なら正午までに帰ればいいじゃないっと思ったのに！ ていうか店出る頃にはもう風強いし雨降ってるし傘は強風でぽっきり逝っちゃうしで最悪だよ！ なにさなにさ！ わたしが可愛いからって、台風ごときがわたしに八つ当たりしないでよねーっ！？ ぜぇーったいにかわいいかわいい乙女ちゃんは台風なんかに屈しないんだからぁー！」
空に怒号を上げる戦乙女だが、そのままヘタリと体育座りしてしまった。
戦乙女の物事の判断基準は、『自分がかわいい』の１点。
かわいい自分が世界の中心！
つまり、この世界はかわいいわたしのための世界！
鏡で自分の顔を何時間でも見ていられるほどのナルシストの戦乙女にとって、自身は世界一の美少女だという確固たる自信があるのだ。
（確かに美少女なのですが、それを鼻に掛けまくっているお姉さまだからこそ残念な美少女なのでございます）
鏡を見てうっとりしている姉を見て、心の中で毒吐く神々ノ黄昏。
「しかし、このままでは帰れないのでございます」
雨と風は１秒ごとに勢いを増してきている。
正午になって本格的に台風到着してしまったら、軒先でも身の危険を回避できないかもしれない。
「頼みの綱のビニール傘は真っ二つでございますし、あと雨風を凌げそうな物といえば……フェンリルちゃん……」
神々ノ黄昏は大事に抱えている黒い犬っぽいぬいぐるみのフェンリルちゃんの眼をまじまじと見詰める。
フリース素材に低反発ウレタンフォームで抱き心地抜群のフェンリルちゃんだって、神々ノ黄昏の大事な友達だ。
「ダメでございます！ フェンリルちゃんは傘ではありません！ では、もはや気合と根性のみで家に帰るしかないのでございますでしょうか？ しかし、そうするとフェンリルちゃんが犠牲に、いっそ濡れるなら私たちを守って立派に務めを、ああ、どうすればいいのでございましょう！？」
苦悩する妹、自己陶酔で聞いちゃいねぇ姉。
そんな加藤姉妹の元に、巨大な黒い影が突如横から飛び出してきた！
「えっ？ わたしがかわいいからって誘拐はダメーっ！」
「ど、どちら様でござ……」
姉妹が巨大な影の腕の中でもがいていると、影は更にギュッとと腕の力を込めて加藤姉妹を締め上げていく！
「きゅぅ！？」
戦乙女は首を絞められ気絶した！
「ぐえっ？」
神々ノ黄昏は肺を圧迫されて気絶した！
そんな事に全く気が付かない巨大な影は、浮かれた足取りで加藤姉妹を両脇に抱えてスキップしていく。
「２人共～、濡れないようにお家に来るといいよん☆ ここから近いんだ～☆」
この悪天候の中だというのにピンクのゴスロリ姿の巨大な影は、加藤姉妹を抱え、両手に大量の買い物袋を持ったまま（！）、自宅へ２人を引きずり込む。
「うわ～、ちっちゃくて本当に可愛い～☆ この風の中だとちっちゃい子２人だと飛ばされちゃったかも……？ そうだっ！ 濡れたままだと風邪引いちゃう！ 着替えを手伝ってあげなきゃ！」
ピンクの巨大な影が、加藤姉妹に迫り来る。
果たして、２人の運命や如何に！？
外は強風域。
既に風と雨が横殴りで襲い掛かる寝子島旧市街、参道商店街。
小柄な加藤姉妹にとって、これは暴力以外の何者でもない。
やむなく２人は現在、買い物に来ていた旧市街の参道商店街の見知らぬ家の軒先で緊急避難していた。
「だからあれほど申し上げたのでございます」
加藤妹こと、加藤 神々ノ黄昏はジト目で姉に抗議する。
余談だが、『神々ノ黄昏』書いて、『ラグナロク』と読む。
強そう。
「お姉さま、お買い物に出かけるとしても台風が来ているのでございますよ？ 台風の中心はお昼に到着するのであって、雨雲はその前からもう着ているのでございますよ？ お姉さまが美人でも社会不適合者でも関係なく雨も風も着ちゃってましたでございますよ？」
「ロコちゃん、わたしは美人だけど社会不適合者じゃないよ？」
姉の加藤 戦乙女は真顔で言い放った。
ちなみにロコちゃん＝妹のことで、姉の名前は『ヴァルキリー』と読む。
ワルキューレではないので注意したいところだ。
「もーっ、わざわざわたし達の住んでるシーサイドタウンから離れた参道商店街のセレクトショップまで来たんだから、かわいいかわいい乙女ちゃんたちに気を遣って天気の方が空気を読むべきなんだよーっ！ なんであんなにセンス良いお店が家の近所にないのーっ？ かわいいわたしのために引っ越してほしいんだよー」
加藤家の良心と言える末妹、神々ノ黄昏は姉の『通常運行』っぷりに嘆息を吐いた。
それでも戦乙女は恨めしそうに灰色の空を睨み付ける。
「正午に台風くるってロコちゃんは言うから、なら正午までに帰ればいいじゃないっと思ったのに！ ていうか店出る頃にはもう風強いし雨降ってるし傘は強風でぽっきり逝っちゃうしで最悪だよ！ なにさなにさ！ わたしが可愛いからって、台風ごときがわたしに八つ当たりしないでよねーっ！？ ぜぇーったいにかわいいかわいい乙女ちゃんは台風なんかに屈しないんだからぁー！」
空に怒号を上げる戦乙女だが、そのままヘタリと体育座りしてしまった。
戦乙女の物事の判断基準は、『自分がかわいい』の１点。
かわいい自分が世界の中心！
つまり、この世界はかわいいわたしのための世界！
鏡で自分の顔を何時間でも見ていられるほどのナルシストの戦乙女にとって、自身は世界一の美少女だという確固たる自信があるのだ。
（確かに美少女なのですが、それを鼻に掛けまくっているお姉さまだからこそ残念な美少女なのでございます）
鏡を見てうっとりしている姉を見て、心の中で毒吐く神々ノ黄昏。
「しかし、このままでは帰れないのでございます」
雨と風は１秒ごとに勢いを増してきている。
正午になって本格的に台風到着してしまったら、軒先でも身の危険を回避できないかもしれない。
「頼みの綱のビニール傘は真っ二つでございますし、あと雨風を凌げそうな物といえば……フェンリルちゃん……」
神々ノ黄昏は大事に抱えている黒い犬っぽいぬいぐるみのフェンリルちゃんの眼をまじまじと見詰める。
フリース素材に低反発ウレタンフォームで抱き心地抜群のフェンリルちゃんだって、神々ノ黄昏の大事な友達だ。
「ダメでございます！ フェンリルちゃんは傘ではありません！ では、もはや気合と根性のみで家に帰るしかないのでございますでしょうか？ しかし、そうするとフェンリルちゃんが犠牲に、いっそ濡れるなら私たちを守って立派に務めを、ああ、どうすればいいのでございましょう！？」
苦悩する妹、自己陶酔で聞いちゃいねぇ姉。
そんな加藤姉妹の元に、巨大な黒い影が突如横から飛び出してきた！
「えっ？ わたしがかわいいからって誘拐はダメーっ！」
「ど、どちら様でござ……」
姉妹が巨大な影の腕の中でもがいていると、影は更にギュッとと腕の力を込めて加藤姉妹を締め上げていく！
「きゅぅ！？」
戦乙女は首を絞められ気絶した！
「ぐえっ？」
神々ノ黄昏は肺を圧迫されて気絶した！
そんな事に全く気が付かない巨大な影は、浮かれた足取りで加藤姉妹を両脇に抱えてスキップしていく。
「２人共～、濡れないようにお家に来るといいよん☆ ここから近いんだ～☆」
この悪天候の中だというのにピンクのゴスロリ姿の巨大な影は、加藤姉妹を抱え、両手に大量の買い物袋を持ったまま（！）、自宅へ２人を引きずり込む。
「うわ～、ちっちゃくて本当に可愛い～☆ この風の中だとちっちゃい子２人だと飛ばされちゃったかも……？ そうだっ！ 濡れたままだと風邪引いちゃう！ 着替えを手伝ってあげなきゃ！」
ピンクの巨大な影が、加藤姉妹に迫り来る。
果たして、２人の運命や如何に！？
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2014年09月13日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年09月20日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年09月20日 11時00分
