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ラクガキ画伯のワンダーランド
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【結】
「双葉キーック!」
「ぶぼっ!!」
なんと、初対面の相手を飛び蹴りする双葉!
アグレッシブってレベルじゃないぞ!
だが、双葉自身の体重が軽いため、画伯に対したダメージは与えられていない。
「びっくりしたー! 女の子に蹴られるなんて思ってもいなかったよ!」
驚く画伯。対して、尻餅をついて涙目になる双葉、立ち上がって画伯に迫り寄る!
「人様に迷惑かける時はシャレになる範囲にしろ! 迷惑をかけていいのは私だけだ!」
ガーッと激昂する双葉に、首を傾げる画伯。
てか、その道理は通用しないのでは、とツッこむ寝子高生たち。
「え、迷惑……? 僕が?」
「自覚がないとは、尚更タチが悪いな!」
双葉、怒りの形相で画伯の腹へパンチ!
……だが、ダメージどころか、今度は手首を痛めてしまう。
「痛たたた……、私の腹パンが効かないだと!? お前、何者だ!?」
「僕は、江柿 託(えがき たくす)。学校には行ってないけど、ちゃんと通っていれば寝子校の2年だ。って……、手首、大丈夫?」
「うるさい! 迷惑している理由を教えてやる!」
「双葉さん、暴力はいけません!」
森が飛び出して頭を下げた。
「申し訳ありません、江柿さん。仲間が手荒な手段を用いて、あなたの絵の邪魔を……」
「いや、気にしてないから大丈夫だよ」
森の謝罪に対して江柿は朗らかに笑うと、生まれたばかりのラクガキたちを愛おしそうに眺めていた。
「こんにちは、絵描き少年。痛い虫が失礼したね」
そう言いながら、逆巻は双葉の頭から網を下ろして捕獲してしまう。
「おい! まだ話は終わってないぞ!」
「はいはい、とりあえず落ち着こうか?」
ドS vs ドSの構図が傍で出来上がる中、江柿は再び壁に向かってスプレー缶を振り出した。
「ごめん、あまり長い時間は話せないんだ。この子達の寿命は短い。でも、この壁一面を僕の絵で覆い尽くして『王国』を作れば、この子達はずっと存在していられる気がするんだ」
「手短に済ませる。だから、話を聞いてほしい」
芹沢が今度は声を掛ける。
「この事態はあんたの能力だな? 俺は寝子高芸術科の芹沢という」
「能力? ああ、描いた絵が飛び出してくるこれのことかな?」
「そうだ。江柿、といったか? 実は、あんたの描いた絵が、シーサイドタウン中で目撃されている。動いてな?」
芹沢の言葉に、目を丸くして驚く江柿。
「……知らなかったのか?」
「うん、僕、この力に目覚めたばかりなんだ。それにここで書くと、不思議と捗るんだ」
いわく、スケッチブックでは短時間で書き上げることができないらしい。
「それに、僕は本来、1度に3体しかこの子達を生み出せないんだ。でも、この壁は不思議でね? いくらでも同時に生み出すことができる魔法の壁なんだ!」
この言葉に、寝子高生達は顔を見合わせる。
「その壁、もしかしたら神魂の影響を受けているのかもしれないのぅ……」
「そう考えるのが妥当だろうな。江柿のろっこんを、この壁が効果を増幅させているんだろう」
「ちょ、ちょっと待ってくれないかな? さっきから、何を言ってるんだい?」
江柿、話について行けずに戸惑うばかりである。
「もれいびとか、ろっこんとか、ご存知ないのですかー?」
屋敷野の問いに、江柿は黙って頷く。
それに芹沢が現状を噛み砕いて説明し始めた。
「江柿、あんたはもれいびという超能力者になったんだ。で、ろっこんはその超能力を指す。ここまでは分かるか?」
「ああ、分かるよ」
「あんたのろっこんは、描いた絵が飛び出して動き出すってことでいいな? そして、その能力を、そこの壁が増幅させて、結果的に暴走させちまっている。知らなかったのか? この子達、ちょっとした都市伝説になってるぞ?」
「そんな!?」
突然、声を荒げる江柿。
「生み出されたこの子達は悪くない! それに、僕だってこの子達で何かしようとしているわけではないのに、都市伝説とか酷いよ!」
不満を漏らす江柿に、金堂が腕を組みながら意見を述べ出す。
「しかしじゃな、これだけ落書きが動き回っていると子供も安心して遊べん。驚いて転んだり、怖がる子もおるじゃろうて」
これには江柿、うまく反論できない様子。
「書くのをやめろとは言わん。描く数を減らすことはできぬかのぅ?」
「俺も同意見だ。寝子島中であんたの子達が目撃されるようになったら、いずれ大人たちやマスコミが嗅ぎ付けてくるだろう。そうすれば、あんたはここから立ち退かなくちゃならないかもしれない。二度と描けなくなるかもしれない」
金堂の意見に芹沢も乗っかった。
確かに、物珍しさから何が起こってもおかしくないだろう。それこそ、江柿にとって不利益が生じないとは言い切れない。
「……どうすればいいんだよ? 僕はただ、この子達が寂しくないように描き続けてきただけなんだよ?」
奥歯を噛み締め、もどかしそうに口を歪める江柿に、芹沢が1つ提案をする。
「他の場所で制御の練習をしたらどうだろう? この壁じゃなくても、ろっこんは発動できるわけだしな。むしろ、力を徒らに増幅させるこの壁に、あんたは頼らない方がいいんじゃないか?」
「いい場所を知っている。この島に幽霊屋敷があるんだ。そこが最適じゃないか? 屋敷には本物の幽霊が出るけども、話が分かるいい奴らだ」
「え、幽霊? 話が分かる?」
御剣の話に、要領を得ない江柿。
いきなり幽霊がいる、と言われても素直に頷けないのが現実だろう。
(実際、御剣ほか数十名が幽霊を目撃しているわけだが、これは
別の話
である)
と、そこへ虎渡がおずおずとスケッチブックを持って江柿の前へ。
「……ごめんなさい。江柿さんの子達、挟んだり、やっつけたりしちゃった」
挟まれた江柿のラクガキたちを見せる。
「すまない、俺も網でラクガキたちを捕まえていた」
「あたしもだ……。でも、もれいびはフツウを守らなくちゃならねぇんだ。動く絵が溢れかえるなんて、フツウじゃないからな……。やむを得なかったんだ」
「すまなかった。やむを得ないとはいえ、あんたの作品を壊した。俺も頭を下げよう」
虎渡、御剣、笠原、それに芹沢が一斉に頭を下げる。
それに習い、双葉も(頭は下げないが)謝罪の意を述べた。
「無碍に扱ったことは詫びよう。だがな? お前の絵、しばらくすると消えてしまう。私はこうやって絵に戻すことで保護していただけだ。ただ……、お前は心を込めてこの絵を描いたのだろう? 見れば分かる。ならばこそ、このまま絵が消えていいわけがない」
江柿は「怒ってない」と一言告げる。
「そっか、絵に夢中になって、全然気が付かなかった……」
ようやく、江柿は事態を飲み込めたようだ。
屋敷野は黙って一部始終を見守っている。
逆巻はその傍らで身を屈め、ラクガキたちに音楽を聴かせていた。
「君の友達は集まったりダンスしていたと聞いたからね。まるで、ここへ誘うように」
ひと呼吸を置いて、逆巻は訊ねた。
「もしかして、誰かにこの壁画を見てもらいたかったのかな?」
「……そう、かもね」
煮え切らない返答を返す江柿。
「人間の友達がいない僕にとって、この子達は友達だから。多くの人に友達を紹介したかったのかもしれない」
「俺が絵を描くのは自分が描きたいからだけど、できたら……、絵を見た誰かに喜んで欲しいと思う。江柿もそうなのか?」
「うん、そりゃ、見てもらいたいよ。でも、僕はラクガキ画伯だからね……」
苦笑しつつ頭を掻く江柿。その姿に芹沢は自分と重ねていた。
(俺、そんな風に思って絵を描いてたんだな。それに、人に絵を見せる時は、すごく不安だよな。絶賛されるか、イマイチと言われるか、それが怖くて仕方がないよな……)
「ねぇ、江柿君」
突如、かがんだまま、逆巻は江柿を見上げる。
「とりあえず、寝子校に来てみない?」
「えっ?」
この提案は想定していなかったようだ。
逆巻はここぞとばかりに畳み掛ける。
「元々、僕がきた理由はね、君を情熱の画家だの愛情の画家だの言う人がいたからだ」
後ろに控えるワカメ頭先輩を指差す逆巻。
「似たような人がたくさんいる。会ってみないかい? 転入しろとは言わない。遊びに来ないか? ろっこんの練習も兼ねて」
これに屋敷野が待ってましたとばかりに口を開く。
「差はあるけど、練習すれば結構自在に操れるんですよー、この力。実例も多いです。知ってました?」
えっへん、と胸を張って説明する屋敷野に、江柿が感心の声を上げる
「へぇ、そうなんだ……! でも、僕にはこの場所しかないから……」
「君の居場所は寝子高にもあるよ」
すかさず逆巻は語り掛ける。
「人間の友達がいない? 今から作ればいいじゃないか。君の事、気にしてる人がいるから。少なくともココにも」
逆巻は立ち上がると、おもむろに江柿へ右手を差し出した。
「友達になろう。僕の名前は
逆巻 天野
。よろしくね」
更にもう一本、右手が差し伸びる。
「からんも友達になる! お絵かき楽しそう! からん、へたっぴ、お絵かき教えてほしい。江柿ちゃんの絵、とってもワクワクする、からんも一緒にワクワクしたい!! それと、この子、お家連れて帰るー! いいでしょ?」
先程のネコウサギを見せる虎渡。
いつの間にか、人見知りの影は薄れ、人懐っこい笑顔を見せていた。
江柿は喜んで、と絵の持ち帰りを許可した。
「才能あるのに勿体ないぞ?」
双葉も右手を差し出した。
「絵を好きな才能と絵に愛情を篭められる才能、2つも兼ね備えているではないか。なに、これは綺麗事じゃない。上手な絵なら写真でいいし、完璧な旋律なら機械でいい。だが、人はそんなものには感動しない。下手でも学生の創作ダンスに涙し、拙くとも誰かのために歌った歌に心を動かす。お前が持っているのは最も大切な二つの才能だ」
そこで、ふんっと顔を背ける双葉。
「だが、デッサンはやったほうがいいな。絵の基本だ。……時々、私が教えてやる。ありがたく思え」
若干耳が赤いのは、デレか? デレなのか?
「数をこなすのも悪くないと思うのじゃが、1つの作品にじっくり時間をかけるのもわしは楽しいと思うぞい? わしも絵を描くんじゃ、色々と馬が合うかもしれんのぅ」
金堂も右手を差し出した。
これに習って、屋敷野も右手を出す。
「私は放課後も忙しいけど、首突っ込んだからには最後まで、です。まー、ろっこんの助言とか練習くらいなら付き合いますよー? ね、逆巻君?」
「いちいち僕を巻き添えにしないでくれないかな、屋敷野?」
「虫取り網……」
「喜んで付き合うよ」
「逆巻君もこう言ってますし、一緒に頑張りましょー?」
森も静かに右手を差し伸べる。
「私は、託さんのお話を傾聴する事しかできませんが、それでも託さんの心を理解したいと思っています」
積極的傾聴、これが森の姿勢だ。
「俺も、何か役に立てるのなら協力しよう」
「あたしもだ。こう見てると何か、コイツら動き可愛いしな……」
御剣、笠原も手を差し伸べた。
「当然、僕もだよ。君の情熱は素晴らしいよ。今度、ゆっくり駄菓子でも食べながら語り合いたいな」
最後に、鷹取も右手を出す。
10名に握手を求められた江柿、目にいっぱいの涙を湛え、顔をクシャクシャにしている。
「僕は……、学校に通えなくて、寂しかったんだ……。この子達が生まれた時は、本当に嬉しかった……。でも、今はもっと嬉しい……!」
人間の友達が、出来たから――!
「みんな、よろしく!」
江柿はがっちりと10人と握手を交わした。
すると、突然、あたりに光の玉が出現したではないか!
「な、なんだ?」
「何が起こっているんだ?」
「見てくださーい! ラクガキ達がー!」
屋敷野の周りを飛び跳ねていたラクガキが宙に浮いたかと思えば、光の玉となって壁に吸い込まれていく!
街中に散らばったラクガキ達が、一斉に光の球、いや光の洪水となって、壁に戻っていくのだ!
「――こりゃ綺麗だな」
芹沢が思わず言葉を漏らす。
「あれ? なにか聞こえるよ?」
虎渡が耳を澄まし始める。
幻聴ではない。この場にいる全員の『心』に響いてくるのだ。
『――もう、ひとりじゃないよ』
『――寂しくないね』
『――君たちに出会えて嬉しい』
『――ありがとう』
「この声……。僕が絵を生み出す時に籠めていた気持ちだ……!」
「江柿のろっこんの発動条件なのかもな? ろっこんが解除された今、恐らくこの壁に吸い込まれる際に、ラクガキたちに籠めた感情の一部が溢れ出てるんだろう」
御剣の顔に笑みがこぼれる。
とても暖かな感情が、この場にいる全員に流れ込んでくるのだ。
江柿は、泣きじゃくっていた。
「嬉しいんだ……。本物の友達が出来たんだ……! ありがとう、ありがとう、本当にありがとう……!」
江柿は何度も何度も、10人と握手を交わし続けたのだった。
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月29日
参加申し込みの期限
2013年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年02月05日 11時00分
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