this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ゆら、ゆらり、と海の月
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
20
つぎへ >>
◯豪快スイミング
暗闇に呑み込まれた海の向こうに、仄明かりが浮かんでいる。その光景は幻想的で、蠱惑的で、
八神 修
は思わず目を奪われた。そこに向かう人影がひとつ。徐々に徐々に、その影は光の方へ進んでいった。
(……間に合ってくれよ)
修は握る縄に力を込める。タイガは不安そうに修の脚に擦り寄ってきた。
「……大丈夫だ」
その言葉を信じなければいけないのは、タイガでなくて修自身だった。
「――!」
声は聞こえなかった。けれど、光に小さな影が差した。
暗道 忍
が、無事に辿り着いたのだ。
「今、引っ張る!」
声は聞こえないだろう。だが、そんなことはどうだっていい。
引っ張って、引っ張って、引っ張って。
八神 修
は力の限り縄を引っ張った。
それなのに、光とそこに差すわずかな影は、ちっとも近づいてはこなくて、修は自身を呪う。
(まだ、まだ、だな……!)
春に比べて、ずいぶんと逞しくなった。それは事実だ。しかし、今、自分の体力不足がどうしようもなく憎らしい。
(だが、これがもし春に起こっていたら)
きっと、手助けすることはできなかった。
(無駄なことを考えるな! 引っ張るんだ、引っ張れば、それでいいんだ)
簡単だろう。それくらいなら、なにも考えなくたってできるだろう。自分に言い聞かせて、言い聞かせて、修はがむしゃらに縄を引いた。
「ふみぃ~ッ!」
タイガも小さな身体で縄に噛み付いて、手伝ってくれている。
「ありがたいッ」
その気持ちが、とても。
「もう、少しだ……!」
そう言ってから、全員を引き上げ終わるまで、二十分以上かかった。
「修ちゃん、なのだ……! ありがと、なのだ!」
後木 真央
は身体は動かないながらも、元気いっぱい御礼を告げる。
「まさか今夜中に助けてもらえるとは思ってなかったのだ」
真央の笑顔を見た修は「……それは、よかった」と疲れきったようすだった。
「元気でなによりだ。で、お嬢ちゃんはどうだ?」
「私も、平気です。ありがとう、ございました」
宮祀 智瑜
も、真央ほどの飛び抜けた元気というわけではないが、笑顔を浮かべる。修の愛猫、タイガに温められたお陰か、頬も赤みが差してきて、問題ないだろうと忍は思う。
「と言っても、まだ動けなさそうだな」
「まぁ……そうみたいだな」
修と忍が判断するまでもない。口はいくら元気でも、身体は光ったままで、動かないままなのだから。
忍は――やはり準備のいい修からタオルを受け取り、自身の身体を拭いていく。砂と塩でベトベトするが、それは名誉の勲章。ハプニングの結果。悲観するよりは楽しんだほうがいい。忍は笑顔を浮かべて三人に告げる。
「じゃ、とりあえず、腹ごしらえでもするか」
忍は自身の手荷物を漁り「はいよ」とまず修に手渡した。
「なんですか、これ」
「サンドイッチと飲み物だよ。あ、飲み物はお茶と炭酸飲料とスポーツ飲料があるけど、どれがいい?」
こうしていたら、星空を眺めるために海でキャンプでもしているような気分になる。ちらりとようすを窺うと真央は目をキラキラとさせて、智瑜は目を丸くしていた。
「いや、なんでそんなものを……」
修はどちらかと言うと、智瑜と同じような反応をする。その反応が少しおかしくて、忍はあえて勿体振るように言う。
「なんでって、」
妙にゆったりと、妙に間を開けて、それからようやくこう言った。
「在庫処分の物をコネで大量に引き取ったからさ!!」
忍が手にしているのはけっして消費期限の切れたものではない。賞味期限、あるいは消費期限が三分の一が経過してしまったものである。日本には、消費期限等が三分の一過ぎた商品は、小売りに納品できないという習慣があり、その中のいくらかを安く譲ってもらった、そういうわけなのだ。
「横のつながりは大切だぜ。ハハハハハ!」
忍が豪快に笑う横で、修は浜辺に倒れこむ。
「俺は、ちょっと食べれそうにないので……」
疲労ゆえなのだろう。サンドイッチは重たいからと、ハチミツレモンを修は頬張っていた。
「真央ちゃんは食べるのだ! お腹ぺこぺこなのだ!」
「あいよ」
「わ、私も……ひとつ頂いても」
「ああ、遠慮しなくてもいいぜ。しっかり噛んで食べるんだぞ?」
「……はい」
残るふたりは、身を横たえながら、ゆっくりゆっくりサンドイッチを咀嚼した。
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
20
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ゆら、ゆらり、と海の月
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月21日
参加申し込みの期限
2014年07月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!