あ　そ　ぼ　？｜リアクション

あ　そ　ぼ　？

　玄関付近では戌井、渚砂、深雪、黒依、志波が集結していた。
　他の仲間は厨房で、兎を狩るために待ち伏せしているとのこと。
「お兄さんも討伐したい。けど、この火の回りは危険だし、すぐに逃げられるようしなきゃ」
　渚砂と深雪は予定を繰り上げて玄関前で待機していた。
「羽衣君、修君！　鍵は見付かったかい？」
　玄関前の警備室で、３本目の鍵を探しているのは鴇波と八神。
　警備室には、玄関の鍵の場所の在り処が記されたノートがある他、鍵の束が壁一面に掛けられていた。
　トイレで拾った磁石は、この鍵の中から１本だけくっつかない鍵を探すための道具だったのだ。
　ただし、誰も火災を想定していなかったため、この作業が命に直結することになっていた。
「すまない、まだ時間が掛かる。だれか、風呂場で水を汲んできてくれないか？　風呂場の場所は……」
　警備室の館内図を頼りに、八神が的確な指示を出す。
　玄関前に集合した面々（このあと、日暮・呉井・七星たちも合流）は、バケツリレーで気持ちばかりの消火活動を試みる。
　全ては、時間を稼ぐために。
　あと１本、鍵が見付かれば脱出できるのだから。

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