【ネコミケ】行かねば。フツウに大変なネコミケ＠１日目！｜リアクション

【ネコミケ】行かねば。フツウに大変なネコミケ＠１日目！

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ボランティアは午前で終わり。
午後からは、智瑜も一般参加として色んなサークルを回っていた。

迷子の少年も無事保護者が見つかったので、心配すること無く楽しむことができる。
「本だけじゃなくて、いろんなグッズもあるんですね」
てっきり同人誌ばかりだと思っていたので、他のグッズの存在は意外だった。
特に、カレンダーや紙袋、添い寝シーツなんかは驚きである。
これらも全部自費で作っているのだと思うと、その熱意にちょっとした感動すら覚えた。
時々立ち止まって、ブースに並べられている同人誌の表紙を眺めてみたりする。
とはいえあまり漫画もアニメも詳しくないので、手に取ったりはしないのだけれど。
ただ、そんな中でも――
「あ、この男の人……」
大好きな先生に似たキャラクターが出てくる同人誌は、ちょっと別。
見本誌があったら、読ませてもらう。
それがＢＬものだったりすると、普段読まないからもう大変。
（え、あれ、男の人同士で、あれ……ええっ！？）
刺激が強すぎて、思わず顔が赤くなってしまう。
しかも、同人誌の知識も全然ないから――
（す、凄い内容だと思ったら……）
Ｒ指定、なんてことにもなってしまう。
普段は高校生に見られなかったりするのに、こういう時に限って言われないし。
（う、うーん、どうしよう）
慌てて戻した同人誌の表紙と、じっとにらめっこ。
内容は惹かれるし、やっぱり好きな人に似た登場人物が居ると気になっちゃうし……！
「あの、これ１冊ください」
しょうがない、気になっちゃうから。

◇
コスプレから解放されて、景貴と柳霞、ジニーと洋美はちょっと別行動を取ることに。
「柳霞さん、行ってみたい場所はありますか？　ご一緒しますよ」
「じゃあ、私企業ブース見てまわりたい！」
――ということで、景貴と柳霞組は企業ブースへ。
見たことのあるアニメやゲームのグッズが沢山。
従弟の千尋が好きなものもあるみたいだけど、あれだけ気合入れて出てったんだしきっと自分で買ってくるだろう。
「あ、すごーい！　限定グッズだって！」
「へえ、そういうのもあるんですね……。おや、こちらは」
景貴が、とあるブースに目を留める。
「何があったの？」
と柳霞も覗いてみると、ついさっきまで柳霞が着ていた某セーラー服美少女戦士の商品が。
瞬間、衣装を着ていた時の恥ずかしさを思い出して顔が赤くなった。
そんな時、二人のすぐ近くをお姫様風のコスプレの人が通り過ぎていった。
頬の熱さも忘れ、柳霞はついその姿を目で追いかけてしまう。
「いいなぁ……」
ポツリと漏れたつぶやき。
「どうかしましたか？」
聞こえてしまっていたらしく、顔を覗かれた柳霞は慌てて首を横に振った。

ジニーと洋美組は、サークルを見て回ることに。
正確には、洋美がジニーの傍を離れずに回っている感じというか。
「もし他に見たいもんあったら、別にくっついてこなくてもいいんだぞ？」
「大丈夫ですよ。それにほら、離れて迷子になっちゃうと大変ですし……」
「あー、まあそうだな。ここじゃ携帯もまともに繋がんねーだろうしな」
そんなやりとりをしながら、ジニーがふらっと一冊の同人誌を手に取る。
ぱらぱらとページをめくっていると、いきなり目を見開いたかと思うと慌てて閉じた。
「どうしたんですか？」
「なんでもねえよ、気にすんな」
実際同人誌を読むのは、今のが初めてだったジニー。
彼には、少々刺激が強すぎたようだ。